急に現れた柈理と春上の存在に驚きを隠せない佐天。
「どどど、どういうこと!? 何でこの2人がここにいるの!?」
「何でって。リボーンから聞いてるでしょ。佐天がいない間に柈理たちが俺たちの世話をしてもらうって」
「聞いてませんよ! そんなこと!」
「ええ!?」
自分が広域社会見学にて留守にしている間にそんなことになってるは露にも思っていなかった為、佐天に驚き以外の感情などあるはずもなかった。ツナもどういうことかわからず困惑してしまっていた。
(ま、まさか……)
ここで佐天は気づいた。こんな真似をするのは自分の
「リボーン君? これはどういうことか説明してくれるかな?」
(あ……なんとなくわかってきちゃった……)
犯人がわかった佐天は真意を問い詰める為にリボーンの方を向いた。佐天の発言を聞いて柈理はなぜリボーンが衿衣を佐天の寮に招いたのかということを理解した。
(ね、寝てる……!?)
リボーンに真意を問い詰めようとした佐天。しかし佐天の視界に映ったのは両腕を組み、あぐらをかいた状態で鼻ちょうちんを作りながら寝息を立てているリボーンの姿であった。
(な、殴りたい……!!)
額に青筋を浮かべながら、右手の拳をおもいっきり握り締める佐天。初めてリボーンに対して殺意が芽生えた瞬間であった。
「はぁ……」
だがここで怒ったところで何の意味も成さないと判断した佐天はため息をついて、怒ることを諦めた。
「あ、あのー……」
「あーいいよいいよ。気にしないで。どうせリボーン君に言われてやって来たってところでしょ?」
「そうなのですけど……」
「だったらいいよ。それよりも私のいない間にツナさんたちのお世話をしてくれてありがとう」
(うわぁ……すっごくかっこいいなの……)
満面の笑みでそう答える佐天。勝手に寮に入って来たのにも怒るどころ優しく接してくれる佐天に春上は感動してしまっていた。
(こんな人がライバルなるなんて……勝てる気がしないなの……)
(あちゃー……これは不味いなー……)
感動した反面、佐天に勝てる気がしなくて卑屈になってしまっていた。春上の反応を見て柈理は春上が何を思っているのか察したのか額に右手に当てて、頭を悩ませてしまっていた。
(どうしよう……このままじゃ衿衣ちゃんが……)
本来であれば佐天はこんなににも早く帰って来るはずもなく、佐天が帰って来る前に自分たちは撤収する予定だった。しかし佐天と面と向き合って話してしまったことで余計に春上の自信が喪失する羽目になってしまいどうしようかと柈理は悩んでしまう。
「さーてと。それじゃ何か食べようかなー」
「え? 御飯は食べてないの?」
「はい。帰ってからゆっくり食べようと思ったので」
「だったら柈理と衿衣の作った御飯が余ってるからそれを食べたら?」
「え? そうなんですか?」
「うん。いいよね2人とも?」
「勿論、大丈夫だよ」
「それじゃさっそく準備しますなの」
そう言うと柈理と衿衣は冷蔵庫へと向かい、冷蔵庫の中から先程の晩御飯の残りが入ったタッパーを取り出して電子レンジで温める。
晩御飯の準備できるまでツナと佐天は雑談を交わしていた。
「今さらですけどツナさんってこの2人と知り合いなんですか?」
「衿衣は夏休みに出会ったけど、柈理は木山さんの生徒なんだよ」
「ええ!?」
柈理が昏睡状態で眠っていた生徒だったということを知って佐天は驚きの声を上げた。
電子レンジで全ての料理を温め終えると料理を皿に乗せて運ぶ。
「いっただきまーす!」
学芸都市を脱出してから何も食べていなかったので佐天は次々と料理を口に入れていく。
「うーん! 美味しい!」
柈理と衿衣の料理が余程、美味しかったのか佐天は頬に手を当てながら幸せそうな
「2人とも料理上手なんだね」
「私はそれ程でも。上手いのは衿衣ちゃんの方だよ」
「ええ!? 私は大したことないよ!」
「謙遜しなくていいよ。ね? ツナお兄ちゃん?」
「そうだよ。衿衣の料理は美味しいよ。それに前に衿衣が作ってくれたお菓子。すっごく美味しかったよ」
「あ、ありがとうございますなの……!!」
(んん……?)
ツナに褒められてまんざらでもない様子の春上。そんな春上を見て佐天は違和感を覚える。
「それにこの3日間、積極的に家事をやってくれたし。色々と気配りもできるし。衿衣はいいお嫁さんになるんじゃないかな」
「お、お嫁……!?」
「……」
(あ……これかなりヤバイやつ……)
ツナの発言を聞いて顔を真っ赤する衿衣。一方で佐天は箸をゆっくり置く。そして顔を俯けた。そんな佐天を見て柈理は顔を真っ青にする。
「ツーナーさーん?」
「ひぃ!!」
ゆっくりとツナの名前を呼びながら顔を向ける佐天。佐天は笑顔だったが瞳には光はなく、ツナに向けて殺気が放たれていた。ツナはそんな佐天を見て悲鳴を上げる。
「これから1週間。御飯は抜きでいいですよね?」
「ええ!? 何で!?」
「い・い・で・す・よ・ね・?」
「は、はい……」
(さ、佐天さん……超怖い……)
あまりの恐怖で佐天の言葉に逆らえず萎縮してしまうツナ。殺気も向けられていない柈理も恐怖していた。
「じゃ、じゃあ!! その間、ウチに食べに来て下さいなの!!」
「え……?」
「なっ!?」
(おおっ!? ここでまさかの衿衣ちゃんの反撃に!?)
ここで春上が勇気に振り絞ってそう言った。春上の言葉にツナはキョトンとし、佐天は驚きを上げ、柈理は春上の言動に感動していた。
「流石に1週間は厳しいなの!! だからウチに来れば大丈夫なの!!」
「え……えっと……」
「い、いや!! 春上さん!! 今のは冗談で!!」
春上の言葉に困惑するツナ。一方で佐天は慌てて弁明する。
「嫌ですかなの?」
「え……いや……」
(ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ!ヤバイ)
目を潤ませながら訴える春上。春上の言葉を聞いてツナは心が動かされそうになる。佐天はもの凄く焦ってしまっていた。
「ダ、ダメぇええええ!!」
「ちょっ!? 佐天!?」
「あああ……!!」
すると佐天はツナの隣に移動し、ツナの腕に抱き付く。佐天に抱き付かれてツナは顔を真っ赤にする。その光景を見て春上は顔を赤くし口をパクパクしながら動揺していた。
「ず、ずるいなの!!」
「ええ!?」
「衿衣ちゃん!?」
今度は春上がツナの腕に抱き付く。まさかの春上の行動にツナと柈理は顔を赤くしながら動揺していた。
「絶対に離さないなの!!」
「わ、私だって!!」
「ちょっ!? 2人とも!?」
お互いにヒートアップし過ぎてしまい自分のやっていることに気づいていない。ツナは女の子2人に急接近されて顔を真っ赤にしてしまっていた。
(これが……修羅場ってやつなのかな……?)
この光景を見てそう思った柈理であった。
この後、クールダウンした2人は自分のしたことがどれ程のものだったということに気づき、恥ずかしさのあまりのたうち回ったのだという。
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