それぞれの思惑が交差する中。
(一刻も早く見つけなければ!)
黒子は夜の学園都市をテレポートで移動していた。今回の事件に美琴が巻き込まれてる可能性があると知った以上、黒子はなんとしてでも結標を見つけ出さなければならなかった。
(どこにいるんですの!? 結標淡希!!)
結標が見つからないことに黒子は焦っていた。自ら初春との連携を絶った為、黒子は結標を捜すことが難しくなっているのである。
時間が経過するとのに比例して焦りとイライラが募っていく黒子。
その時だった
ドォオオオオオン!
「っ!?」
黒子の近くで凄まじい轟音が響き渡る。黒子は轟音とした方に即座に視線を向けた。
「まさか!?」
黒子の視線の先には大量の電気が広範囲に渡って発生していた。黒子はすぐに理解した。あの電撃が何なのかということも。
建設途中の建物。しかし周りは建設用具や建設車両、そして黒いスーツを身に纏った男たちが倒れていた。
「出てきなさいよ卑怯者。いつまでコソコソ隠れているつもり?」
そこには冷たい視線を鉄骨の上の方に向けている美琴がいた。
「別にコソコソしてるつもりはないけど。私はここで捕まる訳にはいかないの。どんな手を使っても生き延びさせてもらうわ」
美琴の視線の先にはキャリーケースを携えた結標が鉄骨の上で美琴ことを見下すような
「無理よ。自分でも気づいているんでしょ? あんたの能力にはクセがある。仲間の体や周りの物はバンバン飛ばしてくるクセに自分自身は
美琴は事前に調べたていた情報と今までの戦いの傾向から結標の弱点を導き出した。余裕の笑みを浮かべていた結標だったが、美琴の言葉を聞いて真剣な眼差しへと変わる。
「例えばだけど慎重になり過ぎるあまり2、3秒のタイムラグが生じる……とかね?」
言葉でじわじわと結標を追い詰めていく美琴。するとポケットからゲームコインを取り出すと空中に放った。
「3秒あったら何発撃てるかしら?」
美琴は空中に放っていたコインを右手で握ると、どこか自信ありげな
「うふふ。あなたの方こそ焦っているようね」
真剣な眼差しで聞いていた結標。しかし図星だったのか諦めたような笑みを浮かべていた。
「そんなに
今度は結標の方から美琴に向けて挑発が行われる。結標の言葉を聞いて美琴は黙ったまま俯いていた。
「あんなもの放っておけばいいのに。あれらは実験の為に作られたのに。だったら本来通り壊せばいいのよ」
「本気で言ってるの?」
「だって結局、貴方は私と同じでしょ? 自分の為に戦ってる。後悔、悲観、そして怒り。ちっぽけな自己満足の為に」
「そうね。私をムカついている。私の欠陥がブチ切れそうなくらいにね」
美琴はおもいっきり拳を握り、怒りを露にしていた。
「あの馬鹿……相当焦ってたのね……」
美琴は思い出す。寮の風呂場にあった散らかった包帯と応急措置キットを。美琴はわかっていた。結標と戦って黒子が負傷したのだと。そして自分を巻き込まない為に慌てて飛び出したのだと。
「ええ!! 私はムカついてるわよ!!」
美琴の怒りが爆発し、美琴の全身から大量の電流が迸る。
「ウチの後輩を巻き込んだ事と!! 目の前のクズと!! この状況を作り出した自分に!!」
美琴が雷撃を喰らわせようとした時、結標は美琴の頭上に大量の鉄骨がテレポートさせる。だが美琴は鉄骨を磁力で操って宙に浮かし落下を防ぐ。
「そんなスッカスッカの盾で!!」
落下してくる鉄骨をものともせず美琴は結標に向かって雷撃を放つ。すると美琴の前にスーツを身に纏った男たちがテレポートさせられる。
「さて問題。この中に無関係な一般人が何人、混じっているでしょうか?」
「っ!?」
結標の言葉を聞いて美琴は慌てて電撃を解除する。美琴は慌てて無関係な人間に電撃が直撃していないか調べる為に地面に倒れた男たちの元に駆け寄る。
「何よ……気絶しているのは全員、あいつの仲間じゃない……」
倒れている男たちを調べたが無関係な一般人などいなかった。
「くっ……!?」
美琴は結標のいた場所を見たがそこには結標はすでに逃げた後だった。ハメられたことに気づいた美琴は悔しそうな
そして美琴は結標を追う為に走り出す。
(お姉様……)
建設現場の入り口。そこには建設現場から走り出す美琴の姿を遠目で見ていた黒子がいた。
(今の言葉だけ伝わりましたの。貴方がどれ程、私のことを思いやってくれているのか……)
黒子は美琴と結標の一部始終を全て見ていた。そして美琴が結標に対して言ったことも全て聞いていた。
「それでも貴方の馬鹿な後輩は戦い抜くと決めたからには引き返す訳にはいきませんの……!」
一部始終を見てもなお、黒子の闘志は全く折れてはいなかった。
「さぁ行きますわよ。白井黒子。必ず帰る為に戦場の一番奥深くへ」
自分を奮い立たせる為の言葉を放つと、黒子はテレポートでその場から消える。
ミサの病室。
「お姉様?」
「え?」
「今、お姉様の力を感知したと外にいるミサカから連絡が。とミサカは突然のことに驚きを隠せません」
「美琴の力って……まさか!!」
美琴の力が感知されたと知って、ツナは美琴も残骸を破壊する為に動いているのではないかと推測する。
その時、
『おい。聞こえるかツナ』
「リボーン?」
ツナのヘッドフォンからリボーンに無線で連絡が入る。なぜここでリボーンが連絡してきたのかわからずツナは疑問符を浮かべる。
『初春からお前の携帯に連絡があってな。俺が代わりに出たんだがお前を伝えたいことがあるのにお前が携帯を忘れたせいで初春は困ってたみたいだぞ』
「あ。ごめん……」
『それで伝言だ。何でも黒子が1人で窃盗犯を捕まえに言ったらしい。初春の制止も聞かずにな』
「ええ!?」
『それでお前に黒子の救援に向かって欲しいらしいぞ』
(救援……)
黒子を助けて行けば
『それと窃盗事件を起こした奴らと、黒子が戦った奴のことがわかったらしいぞ。窃盗事件の犯人は学園都市の人間じゃなくて外部組織と思われる奴ら。そして黒子を襲った犯人は霧ヶ丘女学院の結標淡希。どうやらこいつら手を組んでるらしいぞ』
「外部組織……?」
リボーンから外部組織という単語を聞いてツナは何か引っ掛かっていた。
(もしかして……!?)
キャリーケース強奪事件の犯人が外部組織だと知ってツナは重要なことに気づいた。
『どうすんだツナ? 悩んでる時間はねぇぞ』
黒子の救援か実験の阻止で迷っているであろうツナにリボーンはどうするのか尋ねた。
「リボーン! 今から初春に電話して!」
『どうしたんだツナ?』
「説明してる暇はないんだ! とにかく初春に連絡して黒子の行方を調べてって伝えて!」
『わかった』
ヘッドフォン越しからツナの慌てているのがわかり、ツナは何かあると悟ったリボーンは即座にツナの言われた通りにする。
「何かあったんですか? とミサカは無線での会話から重要なことがあったと察します」
「わかったんだ。残骸の在りかが」
「どういうことですか? とミサカは詳細を求めます」
「今日、学園都市で車で運んでいたキャリーケースが盗まれるっていう事件があったんだ。そのキャリーケースを取り返す為に窃盗犯を俺の仲間が捕まえに行って倒すことに成功したんだ。けどキャリーケースを回収しようした時に結標淡希っていう人に邪魔されて返り討ちにあったらしくってキャリーケースを奪い返すことができなかったんだ」
ツナは今日、初春から聞いたキャリーケース強奪事件の詳細をミサに説明する。
「それでキャリーケースを車から奪った奴は学園都市の人間じゃなくて外部組織と思われる人たちで結標淡希と手を組んでるみたいなんだ」
「ま、まさか……とミサカはツナの言いたいことを理解します」
「うん。その外部組織っていうのはおそらく残骸を手に入れようとして学園都市にやって来たどこかの国の人たち。その外部組織が奪ったキャリーケースの中身がおそらく残骸。そして今、残骸を持っているのが結標淡希だよ」
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