ここはとある一軒家。
「ただいまー」
「お帰りなさいませですの。あなた」
ツナが家の扉を開けるとエプロン姿の黒子がツナを迎える。ツナの白井黒子改め、沢田黒子である。
「お帰りなさいませ。お父様」
「ただいま
すると黒子と瓜二つの見た目にツンツン頭の茶髪の女の子がやって来る。彼女の名は
黒子の教育の賜物なのか見た目とは裏腹に話し方と雰囲気はは子供のように無邪気な様子はなく、冷静沈着な大人のようだった。
「お風呂になさいますか? ご飯になさいますか?」
「先にお風呂にしようかな」
「了解しましたの。それではその間に食事の準備をしておきますわ」
「ありがとう黒子」
「お母様。私もお手伝いしますの」
「あら。黒菜はお利口さんですわね。ではお手伝いの方をよろしくお願いしますわ」
「はい。お母様」
そう言うと黒子は黒菜と共に台所に。ツナは靴を脱いでお風呂場へと向かって行った。
ツナが風呂から上がると食事を取る。
「「「ご馳走様でした(の)」」」
3人は食事を食べ終えると両手の掌を合わせて合掌した。
「お父様。お母様。DVDを見たいのですがよろしいでしょうか?」
「「DVD?」」
「実は学校のご友人からこの作品が面白いと勧められたのです。そして見たら感想を教えてくれと」
「あら。気の合うご友人ができたようですわね」
「はい。それで見てよろしいでしょうか?」
「俺はいいよ。黒子は?」
「私も構いませんわよ」
黒菜がDVDを鑑賞してもいいか確認を取るとツナと黒子は快く快諾する。
「せっかくだし俺たちも見ない黒子?」
「そうですわね。よろしいですか黒菜?」
「はい。構いませんわ」
黒菜の友達から勧められた作品にツナは興味を持った。黒子も同じく興味を持ったのか見てもいいかどうか黒菜に尋ねると、黒菜は快く快諾した。
「では再生します」
3人がソファーに座り、DVDを見る準備が完了すると黒菜はリモコンの再生ボタンを押した。再生ボタンが押されたことで映像が始まる。
が、
「く、黒菜……!?」
「こ、これは……!?」
テレビ画面に映った映像を見た途端、ツナと黒子は黒菜の方を向いてテレビ画面に向かって指を指した。2人の体が震えて顔は真っ青になっていた。
「ホラー映画です。それがどうかしましたか?」
「い、いいや……」
「な、何でもありませんわ……」
ホラー映画なのに平然とした顔でいる黒菜。黒菜が全く動揺していないのを知ったツナと黒子は、黒菜の前でかっこ悪い所を見せられないと思ったのか何でもないようなフリをして映画を見ることを決める。
(め、滅茶苦茶怖ぇええええええ!!)
(落ち着くんですの黒子!! これは芝居!! フィクションですの!!)
映画が始まってから20分。ツナと黒子は声を上がりそうになるがなんとか我慢し、1秒でも早く映画が終わることを祈っていた。
「面白い作品でしたねお父様、お母様」
「そ、そうだね……!!」
「な、中々リアリティーのある作品でしたわね……!!」
映画が始まってから1時間40分。ようやく映画が終了する。黒菜は全くビビっていないのに対して、ツナと黒子は体を震わせながらも必死に強がっていた。
「お父様。お母様。もしかして怖かったのですか?」
「い、いや!! 全然!!」
「そうですわ!! 大人の私がこのようなお芝居で怖がるなんてありませんの!!」
「ではなぜ抱き合っているのですか?」
「「へっ?」」
黒菜の指摘されるとツナと黒子はようやく気づいた。恐怖のあまり互いに抱き合ってしまっていたことに。そして2人は顔を赤くすると即座に離れた。
「どうされたのですか? お父様? お母様?」
「こ、これは……!! その……!! ふ、夫婦だからだよ!! 夫婦ならこれくらい当然なんだよ!! ね!? 黒子!?」
「そ、そうですわ!! 私たちはラブラブなのですから!!」
「そうだったのですか」
純粋な瞳で尋ねてくる黒菜に対して、ツナは咄嗟に嘘をつき、黒子ツナの嘘に便乗した。咄嗟についた嘘であったが黒菜は疑問を感じることはなく2人の言葉を信じた。
「それでは私は先にシャワーを浴びさせてもらいます」
「う、うん。いってらっしゃい」
「ごっくりどうぞですの」
シャワーを浴びに行こうとする黒菜をツナと黒子がぎこちない笑みを浮かべながら見送った。
「「ふぅ……」」
黒菜が完全にいなくなったのを確認すると、ツナと黒子はぎこちない笑みを解いて脱力した。
「な、なんとか誤魔化せた……」
「まさかホラー映画とは思いませんでしたの……」
「本当だよ……というか何で黒菜は平気なの……?」
「あの子、妙に大人びているところがありますから……」
ツナと黒子は黒菜がなぜ怖がらないのかわからないと同時に、ビビりまくっていた自分たちが情けなさを痛感していた。
「黒子……その……さっきはごめん……その……抱きついちゃって……!!」
「いえ……こちらこそ……すいませんでしたの……!!」
ツナと黒子は勝手に抱きついてしまったことを謝罪する。そこから会話が途切れてしまう。
が、
「黒子」
「何です……んん!?」
会話が途切れしまってから1分後。ツナは黒子の唇を奪った。ツナからの突然のキスに黒子は驚きを隠せないでいた。
30秒後。ツナは黒子から唇を離す。
「ごめん……黒子……映画を見てた時に抱きついてのは無意識だったけど、抱きついてたのは気づい……んん!?」
すると今度は黒子がツナの唇を奪った。黒子の突然のキスにツナは驚きを隠せないでいた。
30秒後。黒子はツナから唇を離す。
「私もですの……!!」
黒子もツナと同じだった。抱きついたのは無意識だったが、抱き合っていたことには気づいていた。そして離れたくなかったことも。
「黒子……!! 愛してるよ……!!」
「私も愛していますわ……!! ツナ……!!」
少しの間、互いに見つめ合うと2人は同時に顔を近づけていき3度目のキスを交わした。
そして先ほどよりも長いキスを終える。
「ねぇ黒子」
「何ですの?」
「そろそろ2人目……欲しくない?」
「ええ。私も同じことを考えていましたの」
「じゃあ今夜は寝かさいよ」
「望むところですの」
第7学区。カエル医者の病院。
「はぁ!!」
キャリーケース強奪事件で負傷し病院のベッドで寝ていた黒子。しかし自分の見た夢に驚いて飛び起きてしまう。
(わ、私はなんて夢を!!)
自分の見た夢の内容を思い出し顔を真っ赤にして、動揺する黒子。
(そ、それに……!?)
3度に渡るキスだけでも衝撃的な光景であった。だがその後にツナが言った、寝かさないという発言の意味を黒子はどういう意味なのか知っていた。
(わ、私と沢田さんが夜の営みを……!? って何を考えているのですか私は!? これでは私が沢田さんとそういうことをしたいと望んでいるみたいではありませんか!!)
首を横に降って自分の見た夢を否定し、忘れようとする黒子。しかし黒子の脳裏にはツナと黒子の間に生まれた2人目の子供の姿が。2人目の子供が大きくなった姿が。そして4人で花見に行き、レジャーシートの上で楽しく弁当を食べるという幸せな光景が。
「ハハ……ハハ……ハハハハハ……私はもう寿命が近いかもしれませんわね……」
今回はちょっとだけ攻めてみました。いかがだったでしょうか?
という訳でとある少女たちの
次回から大覇星祭篇に入ります。お楽しみに。
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