エリート校に勝利したとある高校。しかしツナと当麻があまりにも大暴れした為、嬉しさよりも衝撃の方が勝ってしまいあまり勝ったという自覚がなかった。
とある高校。
「つーか沢田……さっきのアレ何だったんだ……?」
死ぬ気モードを初めて体験をした当麻は、棒倒しの時に自分自身に起こった時の出来事の詳細をツナに尋ねた。
「あれは死ぬ気弾だよ……」
「し、死ぬ気弾……?」
「うん……死ぬ気弾はボンゴレに伝わる特殊弾で、死ぬ気弾で脳天に撃たれた人は一度死んで、死ぬ気になって甦るんだ……」
「え!? 俺、1回死んでんの!?」
まさか自分が死んでいたなどと露にも思っていなかった当麻は衝撃を隠せないでいた。
「そ、それと……死ぬ気になる内容は死ぬ前に後悔したことなんだ……つまり死ぬ前に後悔してないと……その……」
「死んでたのかよ!!」
1回死んだという事実だけでも衝撃だったのに、後悔していなかったら永遠の眠りについていたかもしれないと知って当麻はさらなる衝撃と恐怖を感じていた。
一方、その頃。
「俺だ」
とある高校の校舎裏。誰もいない校舎裏にて土御門は神妙な面持ちである人物に電話をかけていた。
『土御門か』
土御門が電話をかけた相手はなんと学園都市の統括理事長、アレイスター・クロウリーだった。
『何の用だ?』
「とぼけるなよアレイスター。俺の聞きたいことくらいわかっているはずだ。どうせ見ていたんだろう」
『
「ああ。
『その通りだ。しかしそれが能力でも魔術でもない力だとしたら?』
「何?」
能力でも魔術でもない力という単語を聞いて土御門は反応を見せた。
「そんな馬鹿なことがある訳ないだろう。第一、そんな力があるならお前が何かしらの行動を起こすはずだろう」
『起こさないんじゃなくて起こせないのだよ』
「どういうことだ?」
アレイスターが言っている意味がわからず土御門はアレイスターに詳しい詳細を求めた。
『その話をする前に種明かしをしておこう。まず上条当麻はの能力に目覚めた訳ではない。第3者の手によって潜在能力を強制的に引き出されたのだよ』
「第3者……まさか!?」
アレイスターの言葉を聞いて、土御門はアレイスターの言う第3者が誰なのか理解する。ツナと当麻が倒れた歳に2人を狙撃した人物のことを。
『そうだ。奴の撃った特殊な弾丸によって上条当麻は潜在能力に引き出されたのだよ』
(やはりあの男か!?)
土御門は当麻が覚醒した原因がリボーンと関係あるとは思っていた。しかし狙撃と当麻の覚醒が繋がらずリボーンが犯人だと言い切れなかったのである。
「だが弾丸によって潜在能力を引き出す技術なんて可能なのか?」
『無理だな。学園都市の力を集結させたとしても創り出すことは不可能だ』
「だったらなぜ奴はそんな物を持っている?」
学園都市の科学技術は外の世界よりも20年は進んでいる。つまり学園都市は世界一の科学技術を持った都市。そんな学園都市ですら創り出せないような代物をなぜリボーンが持っている理由が土御門がわからなかった。
『あの弾丸はこの世界の科学技術ではない。異世界の技術だからだ』
「異世界だと!? ふざけてるのかアレイスター!?」
『ふざけてなどいない。事実だ。あのリボーンという男、そして沢田綱吉。この2人はこの世界の人間ではない』
「何っ!?」
リボーンだけでなくツナまでもが異世界の人間だと知って驚く土御門。
『私も予想外の出来事だった。本来であれば交わることのなかった世界。しかし向こうの世界の人間がこの世界と向こうの世界を繋ぐ装置を創り上げたのだよ』
「それが事実だとしてなぜそんなに悠長にしていられる? 学園都市の技術が奪われる可能性だってあるはずだ」
『奪われたところで何も問題はない』
「どういう意味だ?」
『奴らは超能力よりも有用な力を持っているからだ』
「有用な力?」
『超能力でも魔術でもない力。その名を死ぬ気の炎』
「死ぬ気の炎?」
『8月上旬に起きた学生誘拐事件は覚えているか?』
「ああ。俺たち暗部が総動員してもなお犯人の手がかりが掴めなかったあの事件か」
土御門元春。とある高校の生徒。だがそれは表の顔。裏の顔は学園都市都市の暗部、グループのメンバーである。しかしそれも彼のほんの一面であり、他にも色々な顔を持っている謎多き人物である。
『あの事件の主犯は奴らの世界の人間だ』
「あの事件が!?」
『そうだ。あの事件はエスカというたった1人の人間によって起こされ学園都市は混乱に陥った。そんな前代未聞の力をなし得たのは死ぬ気の炎の力によるものだ』
「学園都市を陥れる程の力……死ぬ気の炎とは何なんだ?」
『人間の生命エネルギーを可視化した力。覚悟とそれに応えるリングさえあれば誰でも使える力だ』
「誰にでもだと!? じゃあ学生誘拐事件の真相を明かさなかったのは……!?」
『この力が知れれば学園都市の存在意義がなくなる可能性があるからだ』
超能力は才能によるもの。学園都市の中で能力を開花させている人間よりも能力を開花していない人間の方が多い。そんな学園都市において誰にでも使える力の存在が知られば学園都市が存在する意味はなくなってしまう。
『とはいえ全ての人間が絶対に死ぬ気の炎を使えるようになる訳ではない。しかし能力と違って平等だ』
「能力に目覚めない学生、能力のレベルが上がらない学生……能力に対して並々ならぬ執念を抱いてる学生は多い……充分に目覚める可能性はある……確かに言える訳がない……」
『いや。すでにこの学園都市で死ぬ気の炎に目覚めている者がいる』
「何っ!?」
『柵川中学の佐天涙子。彼女は
「1ヵ月だと!? そんなことがありえるのか!?」
『事実だ。試しに
「外道が……」
9月の初頭に起きた柵川中学にやって来た能力者を佐天が倒した事件。あの事件は偶然ではなくアレイスター仕込んだものだった。
アレイスターのやり方に土御門は虫酸が走っていた。
『そして沢田綱吉は。彼は
「
『そうだ。そして学生誘拐事件を止めたのも彼だ。同じ世界の者同士ではあるものの彼はエスカを撃破。つまりは学園都市を混乱に陥れたのも救ったのも同じ世界の人間だったという訳だ』
「らしくないな。そこまで好き勝手にされてなぜ黙っている?」
『黙っている訳ではない。対策を講じたところで何の意味もないからだ』
「どういうことだ?」
『奴らの世界には学園都市を混乱に陥れたエスカよりもさらに強い人間が奴らの世界に多くいる。その多くが
「神のみならぬ身にて天上の意思に辿り着く者……そう言いたいのか……!?」
『そう言ってもさしつかえないだろう。8月31日に起きたテロは憶えているか?』
「ああ。STUDYという暗部が起こしたテロのことだな」
『そうだ。STUDYは
「あの事件にまで関わっていたのか……!?」
『ああ。そしてこの事件と学生誘拐事件によって奴らの勢力の強さがわかった。わかっているだけでも実体のある幻術を創り出す者、ブラックホールを出現させる者、動物や恐竜の力を己の身に宿す者。奴らの世界の人間ではあるものの中立派なのか奴らと与してはいなかったが、
「異次元過ぎる……!? 本当にそいつらは人間なのか……!?」
『さぁな。そしてさらに奴らの勢力の中に原石の存在も確認されている』
「原石だと!?」
『現時点でわかっているのが不死身の肉体を持つ者、予知能力を持つ者、的中率100%のランキングを作れる者。そして
「
『そうだ。奴らを敵に回せば勝ち目はない。だったら奴らの逆鱗に触れないように何もしないことが無難なのだよ』
アレイスターは真正面からツナたちに勝てないとわかっている。故にツナたちの情報を拡散せず、学園都市から追い出そうとせず迎合しているのである。アレイスター自身がツナたちを興味を抱いているというのもあるのだが。
(今回の一件でおそらく沢田綱吉は学園都市を壊すかどうか決まる……)
アレイスターはツナと食蜂の作戦のことを知っていた。そしてその結果によって、美琴の為に学園都市を壊すかどうか決めることを確信していた。
『話すことは全部話した。これで満足か土御門?』
「正直、信じられないが充分だ」
『それはよかった』
「どれだけ恐ろしいかは俺にはわからないが、せいぜい奴らを敵に回さないように注意することだな」
『お前にもわかるさ。近い内にな』
「?」
アレイスターの言った言葉が気になった土御門であったが、アレイスターが先に通話を切ってしまったので聞けずにいた。とはいえもう1度かけ直す気もなかったので土御門は携帯をポケットにしまった。
「話は終わったか」
「っ!?」
土御門の後方から誰かの声がする。土御門が即座に振り返るとそこには、物置の上に座り土御門を見下ろしているリボーンがいた。
「ちゃおっす」
(こ、こいつ!? いつの間に!?)
土御門は暗部として多くの死線を乗り越えている。故に暗部の中でも優秀な人間の部類に入る。そんな土御門が全くリボーンの気配を全く感じ取ることすらできなかった。
「そう身構えるな。お前と戦う気はねぇ」
「っ!?」
戦う意思がないとは言うものの、自分に気配どころか視線すら感じることのできないような人間相手を信用できず土御門は戦闘体勢を解除できなかった。
「まぁ。戦いてぇつーなら話は別だが」
「っ!?」
そう言った瞬間、リボーンは土御門に向かって殺気の放った。リボーンの殺気を感じた瞬間、土御門は金縛りにあったかのように動かなくなり、体が恐怖の感情を支配されたる。そして自分が殺されるビジョンまで見えてしまった。
(こ、こんなことがありえるのか……!?)
今まで色んな敵と戦ってきた土御門であったが、ここまで格の違う相手と出会ったのは初めてだった。
(まさか
土御門の脳裏には長い黒髪に日本刀を携えたとある女性の後ろ姿が映っていた。
「やるな」
自分の殺気を受けて動けなくなるものの、完全に心まで折れなかった土御門を見てリボーンは殺気を解いた。
「悪かったな。ビビらしちまって」
(アレイスターの言っていたことは嘘じゃない……だがここまでとは……!?)
笑顔で謝るリボーンに対して土御門は大量の汗が吹き出してしまっていた。そしてアレイスターの言っていたことが本当だということを体で理解した。
「出会った時からタダ者じゃねぇとは思ってたが思ってた以上だな。
「最初から気づいていたのか?」
「まぁな。お前からは殺し屋の気配を感じてたからな。といっても俺とは天と地の差があるがな」
「何が目的だ?」
「別に。ただお前が怪しい動きをしていたからつけてきただけだ。まさかこの学園都市のトップと話しているとは思わなかったがな」
「な、なぜそれを!?」
「その反応。やっぱりそうか」
(しまった!? 嵌められた!?)
土御門はアレイスターの会話の中で統括理事長という単語は出さなかったのにも関わらずリボーンがアレイスターの正体に気づいたことに驚きを隠せないでいた。しかしカマをかけられたとわかって自分の迂闊さに後悔する。
「まぁ会話の内容からかなりの権力者だとは思っていたがな。それに俺たちが今までこっちの世界に来て不法侵入扱いされてない時点で大きな力が働いてることは明白だったしな」
そう言うとリボーンは物置から飛び降りるとそのままゆっくりと歩いて行く。
「じゃあな。せいぜい敵対しないよう祈ってるぞ」
リボーン土御門の方を一切、振り向くことも、歩みを
止めることもなく去っていった。
「敵対しないことを祈るだと……? それはこっちの台詞だ……クソッタレが……」
今回はシリアスになってしまいましたが次回はギャグ回です。当麻に不幸が訪れます。これで何の回かわかるとは思いますが……
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