初春とリボーンの策略によってツナとデート?することになってしまった黒子。
「買って来たよー」
しばらく歩いていたツナであったが、クレープを売っている店を見つけたので黒子の為に屋台で買って来たわたあめを、待たせていた黒子の為に持ってきた。
「はい」
「あ、ありがとうございますの……」
ツナが黒子の分のクレープを渡す。黒子は緊張しながらクレープを受け取る。
(まさかこんなことになってしまうだなんて!! こ、これでは本当にデートみたいではありませんか!!)
なんとか平静を装いながらクレープを食べる黒子。しかし2人で仲良くクレープを食べているというこの状況がデートみたいだと感じ、もの凄く動揺してしまっていた。
「美味しいね」
「そ、そうですわね……!!」
ツナも同じくクレープを食べて笑顔になっていた。黒子はぎこちないえみを浮かべながら答えた。
「そういえば1つ聞きたいことがあるんだけどさ」
「は、はい! 何ですの!?」
周囲を見渡していたツナはあることに気づき、黒子に質問しようとする。黒子はツナと2人っきりでいることに緊張しているのか声が上擦ってしまっていた。
「黒子の親って来てないの?」
「私の親ですか……?」
「うん。今日って学園都市の外からも人が来るからさ。だったら黒子の親も来てるのかなって思ってさ」
「どうでしょう? 大覇星祭のことは知っているでしょうけど来ているかどうかは……なにせ仕事も忙しいでしょうし……」
ツナが急に自分の親のことを聞いてきたことがわからず黒子は困惑してしまっていた。
(はっ!? こ、これはまさか将来のことを見据えて私の親にご挨拶するつもりですの!?)
黒子勝手な勘違いしてしまっていた。ツナが自分の両親を話題を上げた。つまりツナが将来、自分と結婚することを見据え、その為に黒子の親とより良い関係になる為に今の内に挨拶しておこうと考えているのだと。
「そういえば黒子の親って何の仕事をしているの?」
(やはり!? 私の親に挨拶する時の為に事前に親のことをリサーチするつもりですのね!?)
ツナは興味単位で黒子の親のことを聞いただけであったが、黒子は勝手に深読みしてしまっていた。
「わ、私の実家はコンビニチェーンや輸入雑貨スーパーなどを運営する、ホワイトスプリングホールディングスという企業を父が経営していますの……!!」
「え!? 黒子の親って社長なの!?」
「ええ……といっても常盤台の生徒の方々に比べたら私の家は古くから名家ではありませんの……」
「いや……それでも充分だと思うけど……」
黒子の言う通り常盤台の中では劣るのかもしれないがツナからすれば凄いとしか言いようがなかった。
「なんていうか凄いお父さんなんだね」
(お、お義父さん!? まだ会ってもいないのにお父様のことをそのように呼ぶだなんて!? 沢田さんは私とゴールインする覚悟がそこまでできているのですか!?)
経営者たる黒子の父親をただ褒めただけのツナ。その一方で黒子は、ツナが自分の父親のことをお義父さんと勘違いしてしまっていた。
いつもの黒子であればこんな勘違いをすることなどありえなかった。しかしツナを好きになって以来、黒子はツナが発する言葉を脳が全て恋愛方面に変換されるようになってしまったのである。
「やっぱりお父さんが凄い人だから黒子もお父さんのように凄い人になったんだと思うなー」
「そ、そんな……私はなんて大した人間ではありませんの……」
「そんなことないよ。いつも学園都市の治安を護る為に頑張ってるしさ。なんていうか……ヒーローみたいだよね」
(ヒーロー……私が……?)
ツナが自分のことをヒーローと言ったことに対して、黒子はキョトンとしてしまっていた。
「ヒ、ヒーローだなんて……私より沢田さんの方がよっぽどヒーローですわ……」
今まで多くの人間を護り抜き。キャリーケース強奪事件においては絶対絶命のピンチに駆け付けた自分のことを護ってくれた。ツナこそまさしくヒーローと呼べる人物だと黒子は思っていた。
「俺はヒーローじゃないよ。昔、リボーンに言われたんだ。お前はヒーローになれない人間だって」
『かっこつけんなツナ。お前はヒーローになんてなれねえ男なんだぞ。みんなを過去に帰すとか、敵を倒す為に修行に耐えるとか、そんなかっこつけた理屈はお前らしくねえんだ。あの時の気持ちはもっとシンプルだったはずだぞ』
ツナは思い出す。未来で最初にリングに炎を灯す修行にてリボーンがリングに炎を灯せない自分に対して言った言葉を。
「俺は黒子と違って学園都市の治安を護りたいみたいな大きな夢はないよ。俺はただみんなを護りたい。それだけなんだ」
「沢田さん……!!」
真っ直ぐな目で語るツナの姿を見て黒子はツナから目を離せないでいた。そこにいつものキリッとしたお嬢様の姿はなかった。そこにいたのは恋に落ちた1人の少女の姿であった。
(はっ!! わ、私は何を!?)
しばらくツナを見惚れていた黒子であったが、すぐに
我に返り自分が何をしていたのか思い出した。
(ど、どうして私はこんな……!!)
黒子はわからなかった。少し前までツナと話すことなど何ともなかった。しかし今はキャリーケース強奪事件が終わってからツナと話す際に心臓の鼓動が速くなり、平常心でいられなくなってしまったことに。
(やはり私は沢田さんのことが……!!)
『馬鹿を言うな。俺にはお前より大切なものなんてない』
『さっきも言ったがお前は俺の誇り。絶対に譲れないものなんだ。お前のいない世界なんて俺には考えられない』
黒子の脳裏には結標によってビルが崩されそうになった際にツナ言った言葉が脳内で再生されていた。
今まで自分の気持ちを否定していた黒子。しかし今はもう黒子はツナのことが好きだということを認めざる得ない状況になってしまっていた。
(そういえば……)
『お前の目的は
『あの子たちを護る為なら俺は何だってやってやる!! 学園都市が敵になるっていうなら俺が学園都市ぶっ壊してやる!!』
キャリーケース強奪事件のことを思い出していた黒子。だが途中であることを思い出した。それはツナが結標が会話していた際に言っていた言葉である。
(あの言葉は一体……!?)
ツナのことを意識し始めたせいで忘れていたが、ツナがあの時に言った不可解な発言。黒子はツナが結標に対して放ったあの言葉の真意が気になっていた。
(ですが……)
あの時のことが気になっていた黒子であったが躊躇ってしまっていた。確証がある訳ではないがあのことを聞いてはいけないと感じ聞こうかどうか迷ってしまっていた。
その時だった
「いてっ!」
ツナの太ももに何かがぶつかる。ツナは太ももを右手で押さえる。
「あら。ごめんなさい」
白い布に巻かれた長い物を持ち、胸元を露出しヘソを出したウェーブのかかった金髪の外国人女性がツナに対して謝罪の言葉を述べた。
「怪我はないかしら?」
「い、いえ!! 大丈夫です!! 気にしないで下さい!!」
「……」
相手が露出の高い美女だった為、ツナは顔を赤くしながら返答した。そんなツナを見て黒子は黙った両手で車椅子を強く握っていた。
「あ、あのそれは?」
女性の持っている大きな物が気になった為、ツナは何なのか尋ねた。
「ああ。これ? ちょっと配送のバイトしててね。これをで目的地まで届けないといけないのよねー」
「そうだったんですか。よければ運びましょうか?」
「あらお姉さんのことを気遣ってくれるの? 紳士なのね」
「い、いや……そんな……!!」
「でも大丈夫よ。もう少しで着くから」
「っ!?」
「……」
すると女性はツナに近づくとツナの頬にそっとキスした。キスされたことでツナは顔を真っ赤にし動揺してしまっていた。一方で黒子の乗っている車椅子の肘掛けからバキっという音が鳴り、肘掛けにヒビが入っていた。
「あら。ウブな反応見せちゃって。可愛い」
「あ、あの……!!」
「ぶつかちゃったからそのお詫びよ。気遣ってくれてありがとう。じゃあね」
顔を真っ赤にしながら慌てふためくツナを見て女性は妖艶な笑みを浮かべると、女性は右手を軽く振って人混みの中へと消えて行った。
女性が消えた後、黒子はツナの袖を掴んだ。
「ご、ごめん黒子!!」
女性にキスされた衝撃が強すぎて黒子のことを忘れてしまったことを謝罪するツナ。謝罪したのも束の間。ツナの姿が一瞬にして消える。
「いでっ!?」
姿を消したツナであったが、すぐに空中で仰向けの状態で現れる。そしてそのまま地面に落下し体を強打。仰向けの状態で倒れてしまっていた。
「がっ……!?」
今度は空中から車椅子が降り注ぎツナの頭に強打する。
(な、何……!?)
意識が薄れていくツナ。薄れゆく意識の中、ツナの視界に映ったのは暗殺者のような目で自分のことを見る黒子の姿であった。しかしツナは自分の身に何が起きたかわからないまま意識を失った。
周囲の人たちはツナが気絶させられた光景を見てざわつき始める。
「はっ!!」
ツナのことを暗殺者のような目で見ていた黒子であったが、周囲がざわつき始めたことによって我に返る。
(こ、これは!? なぜ沢田さんがこんなことに!?)
黒子はなぜツナが車椅子の下敷きになった状態で気絶している状況を目撃する。しかし何があったかわからず動揺してしまっていた。どうやら自分がツナを気絶させたことを覚えていないようである。
(い、一体誰がこんなことを!?)
黒子はツナをこんな目に遭わせた犯人への怒りを覚える。
が、
(っ!?)
しかし黒子は全てを思い出す。金髪美女に対してまんざらでもない表情を見せたツナを見て嫉妬。頭で考えるもよりも先に体が動きテレポートが発動させた。そしてツナを地面に落下させて、そこから車椅子をテレポートさせてトドメを刺してしまったことを。
(わ、私が沢田さんを……!?)
黒子は全てを思い出しツナをこんな目に遭わせたのが自分だということを完全に理解した黒子。しかもそれが自分の意思とは関係なく体が本能的に動いてしまっていたことを。しかも明確な殺意を持って。
(ありえませんの!! これでは好きな人に夢中になってしまうあまりに狂って強攻に出た、重たい女みたいではありませんか!!)
自分のしでかしたことを思い出した黒子であったが絶対に否定する。ただ嫉妬だけならまだ受け入れることはできたかもしれない。しかし今の行動は彼氏を束縛する重たい彼女みたいなことを行動を無意識にやってしまった。これを素直に受け入れることなど今の黒子にはできなかった。
この後、ツナは
一方で黒子は自分がとても重い人間だということを気づかされ落ち込んでしまったのだった。
なんか黒子がポンコツ化が酷すぎ気が……しかもさりげなく殺し屋としての才能も開花させちゃったし……
それと魔術キャラからオリアナを出しました。わかりましたでしょうか? 配送のバイトという単語を使ってわ運び屋を連想させるようにはしたのですが。
ちなみに僕はオルソラのような色気のあるスタイル抜群のお姉さんとか、オルソラのようなおっとりとした優しい女性が好きです
何だこの誰も得しないような情報……
次回もお楽しみに。
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