とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)281 迷子と保護者

 

 

 

 

 

 黒子によって気絶させられたツナは風紀委員(ジャッジメント)177支部に運ばれ、無事に意識が回復した。

 一方で黒子は自分が重たい女だということを知ったショックが大きかったのか、大覇星祭の期間中に常盤台中学が泊まってホテルで休むことになった。

 

(黒子? 大丈夫かな?)

 

 ツナが目を覚ました後、黒子の姿はなかった。目覚めた後、初春から黒子が貧血になり別に大したことはないのだが大事を取ってホテルで休むと聞かされた。勿論、これは黒子から事情を聞いた初春が黒子の為を思って嘘をついたのである。ちなみにツナが倒れた理由は黒子の能力が暴走してしまったということで片付けられた。

 

「無視しないでよー! ってミサカはミサカは抗議してみる!」

 

「ん?」

 

 黒子のことを考えているとツナのズボンの裾を引っ張りながら話しかけてる声が聞こえる。ツナは後方を振り返ると同時に視線を下に落とす。

 

「ようやく気づいてくれたってミサカはミサカは憤慨してみる!」

 

「ミカ!」

 

 視線の先にいたのはなんとミカであった。ミカが現れたことにツナは驚きを隠せないでいた。

 

「ミカも来てたんだ」

 

「こんなお祭りに参加しない訳がないよってミサカはミサカはここに来た理由を説明してみたり!」

 

 その場でおもいっきりはしゃぎながら大覇星祭に参加した理由を説明するミカ。

 が、

 

「で、でも……迷子になって絶賛、ピンチ中だってミサカはミサカは現在の状況の語ってみる……」

 

「えー……」

 

 おもいっきりはしゃいでいたミカであったが、急に大人しくなり視線をキョロキョロさせながら語った。ミカが迷子だと知ってツナは困惑してしまっていた。

 

「もしかして……病院、抜け出したのミカ……?」

 

「違うもん!! ってミサカはミサカは憤慨してみる!! ちゃんと許可をもらって来たんだもんってミサカはミサカは抜け出してきたんじゃないって証明してみる!!」

 

「ご、ごめん……」

 

 頬を可愛らしく膨らませながら抗議してくるミカ。勝手な解釈でミカを疑ったことに対してツナは謝罪する。

 

「許可をもらったていうことは誰かと一緒に来たってこと?」

 

 いくら外出許可をもらったと言っても、カエル医者がミカ1人で外出を許可をするとは思えない。おそらく誰かがミカと付き添っているのだとツナは推測する。

 

「そうだよってミサカはミサカはツナの推測が当たってるってことを伝えてみる」

 

「わかった。とりあえず捜そっか。その人」

 

「おおっ! 話が早くて助かるってってミサカはミサカはツナの頼もしさに感激してみる!」

 

 ツナが自分の同伴者を一緒に捜してくれると知ってミカはパァっと表情を明るくさせる。

 

(早く見つけないと……)

 

 ツナが同伴者を見つけようと言ったのはただミカが困ってるからだけではない。木原幻生がミカのことを狙う可能性があったからである。

 

「それじゃあ肩車してってミサカはミサカは懇願してみる!」

 

「え?」

 

「ミサカが高い所が見ればすぐに捜せるってミサカはミサカは効率的な方法を提示してみたり!」

 

「成る程……」

 

 ツナはミカの同伴者の顔を知らない。それなら同伴者のことを知っているミカに捜してもらう方が効率的だと思い、ミカの考えに乗ることにした。

 ツナはミカを肩車すると人混みの中を歩いて行く。

 

「ねぇミカ。今日、誰と一緒に来たの?」

 

 ミサの名前が出なかった以上、ミサではないということはわかっている。しかしミサ以外にミカの同伴してくれる人がツナの中では心当たりがなかった。

 

「それは見つけてからのお楽しみだってミサカはミサカは焦らしてみたり!」

 

 しかしミカはツナの問いに素直に答えることはなかった。

 

「でもミサカを助けてくれたとっても優しい人だってミサカはミサカは自慢してみる」

 

 とても嬉しそうな笑みを浮かべながらミカはその人物の語っていた。

 

「あっ! たい焼き屋さんを発見ってミサカはミサカはツナにゴーサインを出してみる!」

 

「ええ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃。

 

(ちッ。人が多くて仕方ねェ)

 

 人混みの中、松葉杖をつき、周囲を見渡しがら一方通行(アクセラレータ)は人混みの中を歩いていた。

 

(ッたくあのガキ! ちョッと目を離した隙にどッか行きやがって! 捜さなきャいけねェこッちの身にもなりやがれッてンだクソッたれが!)

 

 現在、一方通行(アクセラレータ)は非常に面倒くさいことになっている。それに加えての猛暑。一方通行(アクセラレータ)はイライラしていた。

 

(頭を冷やすか……)

 

 イライラしていた一方通行(アクセラレータ)だったが、飲み物を売ってる移動販売車を視界に捕える。そして飲み物でも買って一旦、落ち着こうと決める。

 幸いにも誰も並んでいなかった為、一方通行(アクセラレータ)は迷わず移動販売車に向かって歩を進める。

 

「「おい。コーヒー1つくれ」」

 

 店員にコーヒーを注文する一方通行(アクセラレータ)。だがコーヒーを注文したのは一方通行(アクセラレータ)だけではなかった。

 

「ん?」

 

「てめェは……!?」

 

 一方通行(アクセラレータ)が横を向くとそこには特に驚いた様子もなく自分のことを見ているリボーンがいた。一方通行(アクセラレータ)はリボーンが驚きを隠せないでいた。

 色々と言いたいことはあったが店の前にずっといれば迷惑になる為、コーヒーができると店から離れる。

 

「まさかこんな所で会うとは。一方通行(アクセラレータ)

 

「それはこッちの台詞だ」

 

 少し離れた場所へと移動すると2人はカップに入ったコーヒーを少しずつ飲みながら会話を始める。

 

「少し見ねぇ間に姿が変わったじゃねぇか。イメチェンか?」

 

「これがイメチェンに見えてンのかてめェは?」

 

「冗談だぞ。大方、能力を補助する機械ってところだろ」

 

「っ!?」

 

 何も言っていないのにも関わらず自分のつけているチョーカーの機能を見抜いたことに驚きを隠せないでいた。

 

「図星か」

 

「何でわかッった?」

 

「あらゆるものを反射するお前が汗をかく訳ないからな」

 

 リボーンは見逃さなかった一方通行(アクセラレータ)が汗をかいていることを。9月とはいえ充分な暑さ。しかも現在、学園都市は高層ビル郡に大量の人がいる状態。汗をかくには充分な温度である。

 

「みたところ大きな外傷もねぇ。なのに松葉杖をついてる。おそらく脳に何かしらダメージを負ったんだろ。その影響で演算能力と歩行能力を失った。違うか?」

 

「惜しいな。失ったのは演算と歩行能力と言語能力だ」

 

「そうか。愉快な体になっちまったもんだな」

 

「ほざきやがれ」

 

「にしても学園都市最強の能力者がそんな風になっちまうとはな。これじゃあもうどう足掻いても学園都市最強を名乗れそうにはないな」

 

「学園都市最強だァ? それなら俺なんかよりお前やあの茶髪みたいな化け物の方がふさしいだろうが」

 

 学園都市最強と唱われた自分を戦意喪失させるようなツナとリボーンに出会ってから一方通行(アクセラレータ)は自分は学園都市最強ではないということを嫌でも理解させられた。仮に弱体化していなくても学園都市最強になることは不可能だということも。

 

「そういやツナから聞いたぞ。お前、誰も傷つけたくないから絶対能力者(レベル6)になろうとしたんだってな」

 

(あの野郎……余計なことを喋りやがって……)

 

 リボーンの言葉を聞いて一方通行(アクセラレータ)は心の中で舌打ちした。

 

「ツナは苦手か?」

 

「当たり前だ。俺のような悪党からしたらあんなヒーロー野郎はむず痒くて仕方ねェ」

 

「ヒーロー? あいつがヒーローな訳ねぇだろ。あいつ程、ヒーローに向いてねぇ人間を俺は知らねぇ」

 

「何?」

 

「ま。そんなこと言ってお前にはわかんねぇだろうがな」

 

 不敵な笑みを浮かべながら語るリボーン。しかし一方通行(アクセラレータ)にはリボーンの言っている意味がわからずにいた。

 

「それとお前が悪党を名乗るは100万年早ぇ。自慢じゃねぇが俺の殺した人間の数はお前が殺した人間の非じゃねぇぞ。まぁ一般人(カタギ)に手を出したことは一度たりともねぇが。まぁそれでもお互い地獄行きの罪人だってことは変わりはしねぇがな」

 

「それに関しちャ同意だな」

 

 先程の発言はわからなかった一方通行(アクセラレータ)だったが、今回のリボーンの発言に関しては容易に理解できた。

 

「それと安心しろ。お前の望みなら俺が叶えてやれるぞ。なんせ銃の引き金を引いてお前の脳をぶち抜くだけでいいんだからな。もし自分の望みを叶えてぇなら俺に依頼すりゃあいい。なんせ俺は殺し屋だからな」

 

「冗談でも笑えねェ冗談だな……」

 

 一方通行(アクセラレータ)に銃口を向けながら平然と語るリボーン。リボーンの発言に流石の一方通行(アクセラレータ)も恐怖を覚える。

 リボーンの発言は一方通行(アクセラレータ)が死ねば一方通行(アクセラレータ)はどう足掻いても人を傷つけられないという意味である。

 

「話しすぎちまッたな。俺はそろそろ行くぞ。生憎と探し物の途中なンでな」

 

「探し物?」

 

 一方通行(アクセラレータ)の言う探し物が何のことがわからずリボーンは疑問符を浮かべる。

 その時だった

 

「今度はかき氷屋さんを発見ってミサカはミサカは再びツナにゴーサインを出してみる!」

 

「ちょっとミカ! 人を探すんじゃなかったの!?」

 

「あの野郎……」

 

 ミカを肩車しているツナの姿が一方通行(アクセラレータ)の視界に入る。一方通行(アクセラレータ)は額に手を当てながら呆れていた。

 

「あれがお前の探し物か?」

 

「ああ……探す手間が省けたぜ……最悪な形でな……」

 

 一方通行(アクセラレータ)の反応から一方通行(アクセラレータ)の探し物がミカであるということをリボーンは理解する。一方通行(アクセラレータ)は右手を顔で覆いながら呆れてしまっていた。

 

「そういやツナが言ってたっけな。妹達(シスターズ)に命令できる奴に出会ったって」

 

打ち止め(ラストオーダー)妹達(シスターズ)の反乱した時の為に作られた個体だ。といッても中身は手のかかる傍迷惑をかかるガキだがな」

 

「だがそんな手のかかるガキ……それも自分が殺したクローンと一緒にいるなんてな。ツナに負けたショックでロリコンにでも目覚めたか?」

 

「何でそうなンだよ!?」

 

 ミカと一方通行(アクセラレータ)がいることについて聞いてくるのかと思いきや、全く検討違いのことを

リボーンが聞いてきたので一方通行(アクセラレータ)は冷静さを失ってしまう。

 

(クソ……あの野郎とこいつの前だといつものペースが乱される……)

 

 一方通行(アクセラレータ)は冷静さを失っていつもの自分でいられなくなり、調子が狂ってしまうことに嫌悪感を覚える。

 

「冗談だぞ。それで? 何があった?」

 

「何もねェよ」

 

 リボーンに聞かれた後、一方通行(アクセラレータ)はゆっくりと歩き出し行く。

 

「学園都市最強の座は失ッたが、それでも俺はあのガキの前じャ最強を名乗るって決めた。そンだけだ」

 

 一方通行(アクセラレータ)はリボーンの方を一切、振り向くことなくそう言った。

 

「どうやら道は決まったようだな」

 

 以前に会った時とは違う一方通行(アクセラレータ)の姿を見たリボーンは不敵な笑みを浮かべながら呟くのだった。

 

 

 

 

 

この後、ミカの同伴者が一方通行(アクセラレータ)だと知ったツナは腰を抜かしたという。

 

 

 

 




今回の話は12巻をイメージして書きました。思ったより長くなった……中々、話が進まなくてすいません……


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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う
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