とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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今回はツナがこの世界について知る話をする予定でしたが、そこまでいけませんでした。申し訳ございません。


標的(ターゲット)3 再会

 

 風紀委員(ジャッジメント)。学園都市において学生のみで組織された治安維持部隊である。

 

「初春。そっちはどうですの?」

 

「ダメです。出てきません」

 

 ここは風紀委員(ジャッジメント)177支部。黒子や初春が所属している部署である。現在、二人は学園都市についての情報が載っている書庫(バンク)にてツナのことを調べていた。しかしツナに関する情報は一切、出てこなかった。

 

「これだけやっても出て来ないなんて一体……」

 

「おかしいですわね。あれだけの能力を持つ者が出て来ないなんてありえないですの。」

 

 なぜあれだけの強さを持つツナの情報が出て来ないのかわからないでいた。すると初春は黙ったまま天井を見つめている佐天に気づく。

 

「佐天さん?」

 

「……」

 

「佐天さん!」

 

「へっ!? な、何!?」

 

「何じゃないですよ。さっきから黙ってボーッとしてるから心配したんですよ」

 

「ご、ごめん! そ、それよりどうだったの? さっきの人のことわかったの?」

 

「全くダメですわ。何度調べても何も出てきませんの」

 

「二人がこれだけ調べても分からない正体不明の人物……はっ! もしかして異世界からやって来た人だったりして! それとも表沙汰にできない裏の人間とか!?」

 

「もう。佐天さんってばまた……」

 

 初春の言葉を聞いた佐天はツナの正体を予想する。佐天の予想に初春は呆れてしまっていた。しかし佐天の予想はあながち間違っていない。

 

「でも……」

 

「「でも?」」

 

「その……なんかかっこよかったよねあの人……!!」

 

 佐天はほんのり顔を赤らめながら言う。佐天の脳裏には自分のことを助けてくれたツナの姿が浮かんでいた。

 

「初々しいですわね」

 

「だからさっきからボーッとしてたんですね」

 

「ち、違う!! 別に変な意味じゃ!!」

 

 佐天の言葉を聞いた途端、黒子と初春はニヤニヤし始める。佐天は顔を真っ赤にしながら否定するが、二人はニヤニヤしたままだった。

 

「あっ! それより御坂さんはどうしたんですか!?」

 

「誤魔化しましたね」

 

「誤魔化しましたわね」

 

「ち、違うから! 気になっただけだから!」

 

「先程の殿方がですの?」

 

「違います! 御坂さんのことです!」

 

「気になる!? まさか佐天さんお姉様のことを!?」

 

「そういう意味じゃないです!」

 

 御坂が気になると聞いて、黒子は目の色を変える。黒子は普段は冷静なのだが、大好きな美琴のこととなるとアブノーマルになるのである。

 

「御坂さんならさっきの男性を捜しに行きましたよ」

 

「え? そうなの?」

 

「お姉様がどうしてもというので。それにお姉様があの殿方を見つけて下さればこちらとしても捜す手間が省けて助かりますの。まぁ不安はありますけど……」

 

「不安?」

 

「お姉様はとても負けず嫌いな方ですの。なので騒ぎを起こさなければよいのですが……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 美琴が騒ぎを起こすのではないかと黒子が心配する頃、ツナは。

 

「あーあ……ついにやっちゃった……」

 

 ツナは公園のベンチに座り、人前で(ハイパー)死ぬ気モードとなったことを後悔していた。

 

「学校のみんなにも……ていうか世間に知れ渡るだろうなー……でもあそこで戦わなかったらあの子も強盗犯も酷い目に遭ったし……」

 

 あんな目立つ場所で(ハイパー)死ぬ気モードとなった為、ツナは世間に(ハイパー)死ぬ気モードの自分の姿が晒されると思うと憂鬱で仕方がなかった。

 

「それに結局ここがどこか分からないし……連絡も取れないし。あるのはヘッドフォンとボンゴレギア……」

 

 ツナはヘッドフォンを太ももの上に置いて嘆息する。あれから、ツナはリボーンとの修行で(ハイパー)死ぬ気モードになる為のアイテム、死ぬ気丸を飲まずとも(ハイパー)死ぬ気モードになれるようになった為、死ぬ気丸は持つ必要が無くなっていた。

 

「あれ? じゃあ、あの子は一体、何だったんだろう? 体から電気出してたし……コイン程度であんな凄い威力を出してたし……もしかして、またリボーンの知り合いの殺し屋(ヒットマン)とか?」

 

 ツナは御坂がリボーンの知り合いなのではないかと思い始める。ツナの経験上、おかしな力を持っている人はリボーンの知り合いだということが多かったからである。

 

「じゃあここはボンゴレが所有する都市で……それで眠ってる間にリボーンがここに連れて来て……そう考えれば不思議じゃないかも」

 

 ツナは並盛山からいきなり、こんな見知らぬ場所にいたのはリボーンが関係していると結論づける。ボンゴレの財力を持ってすれば都市の一つや二つ、作れてもおかしくはないと結論づけたツナは、(ハイパー)死ぬ気モード状態の自分が世間にバレないと分かり安堵する。

 

「って! これからどうすればいいんだよ!」

 

 安堵したツナであったが、これからどうすればいいの分からないのは変わらない為、取り乱してしまう。

 

「まぁ……その内、リボーンも来るだろうし慌てても仕方ないか……」

 

 ツナはリボーンが来るまでベンチで座って待つことに決める。

 

「あっ! そうだ! せっかくだし」

 

 そう言うとツナはボンゴレギアに炎を灯す。するとボンゴレギアが輝き、相棒であるナッツが飛び出しツナの肩の上に乗る。

 

「ガウ♪」

 

「あ! ちょっと待てってナッツ!」

 

 ナッツはいつもと違う場所に来れたのが嬉しかったのか、肩を飛び降りて一人でどこかへ行ってしまう。ツナはナッツを慌てて追いかける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一方、その頃美琴は。

 

「ったく。どこに行ったのよ」

 

 美琴はツナと同じ公園に来ていた。色んなところを捜したのか少しだけ汗をかいていた。

 

「絶対に見つけてやるんだから!」

 

 超電磁砲(レールガン)を止められたことが悔しかったのか、美琴はツナを見つけることを諦める気はなかった。

 

「ガウー?」

 

「ガウ?」

 

 下からガウという鳴き声が聞こえた為、美琴は下を見る。そこにいたのは美琴の姿を見上げているナッツだった。

 

「か、可愛い!」

 

 ナッツを見た瞬間、美琴は目をキラキラと輝かせる。

 

「ど、どこから来たの~? もしかして迷子~?」

 

「ガウ~♪」

 

(可愛い……)

 

 御坂はナッツのあまりの可愛いさに、ニヤニヤが止まらなかった。

 

「あれ? このオレンジ色の炎……」

 

「やっと見つけた!」

 

 美琴がナッツに灯っている死ぬ気の炎を見て、何かに気づいた時だった。ナッツを追いかけていたツナがやって来た。

 

「すいません! ナッツが迷惑……を?」

 

「あんた……」

 

 大空(ツナ)電撃姫(美琴)出会う! 

 

 

 

 

 

 

 




黒子とか初春もヒロインに加えた方がいいのか?それとも他の人…?


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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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