とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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禁書目録を読んでるんですけど、僕の頭じゃ理解するのが難しい…


標的(ターゲット)4 逃走

 

 

 

 ついに出会ったツナと美琴。

 

「あっ! あなたはさっきの! すいません。ナッツが迷惑をかけて。」

 

「い、いや……別に迷惑じゃないから……気にしないで」

 

 ツナが美琴に謝ると、美琴は戸惑ってしまっていた。

 

「ダメだろナッツ。勝手に飛び出したら。俺たち知らない場所に来てるんだから」

 

「ガウ……」

 

(こいつが本当にさっきと同じ奴? さっきと全然違う……もしかして多重人格?)

 

 先程、話した時と雰囲気も口調も全然違うことに違和感を覚えた美琴はツナが多重人格者なのではないかと推測する。

 

「それじゃ俺たちはこれで。行くよナッツ」

 

「ガウ♪」

 

「ちょちょちょ! ちょっと待ちなさいよ!」

 

「え? 何ですか?」

 

「私はあんたを捜しに来たのよ!」

 

「俺を?」

 

「そうよ! あんた一体、何者なのよ!」

 

(何者? リボーンの知り合いじゃないのこの人?)

 

 てっきり美琴がリボーンの知り合いだと思っていたツナであったが、美琴の言葉から美琴がリボーンの知り合いではないということを理解する。

 

「あ。自己紹介がまだだったわね。私は御坂美琴よ」

 

「俺は沢田綱吉です。あ、こいつは俺の相棒のナッツです」

 

「ガウ。」

 

(あれ? 反応が薄い……)

 

 今まで自分が自己紹介すると驚いたり、興奮したりと何かしらの反応をするのだが、ツナは普通の反応だった為、美琴は調子が狂ってしまった。

 

「その……御坂さんはリボーンの知り合いじゃないんですか?」

 

「リボーン? 誰よそれ?」

 

「俺の家庭教師(かてきょー)で。黄色いおしゃぶりをつけて、帽子にカメレオンを乗せた赤ん坊なんですけど……」

 

「何、言ってんのアンタ……?」

 

(リボーンの知り合いじゃない? じゃあこの人は何者?)

 

 美琴がの反応からリボーンの知り合いではないと理解するツナ。しかしこの発言で美琴が何者かわからなくなってしまった。

 

「それで? あんたは何者なわけ? どこの学校?」

 

「何者って言われても……ただの高校生ですけど……並盛高校の……」

 

「並盛高校? 聞いたことないわね。まぁいいわ。この際、あんたが何者かなんてどうだっていいわ」

 

「じゃあ何で聞いたんですか!?」

 

 どうでもいいのにも関わらず、美琴が正体を尋ねてきたことにツナはツッコミをいれる。

 

「沢田って言ったわね。勝負しなさい! 私と!」

 

「はい!?」

 

「だから勝負よ! 戦うの! 私と! 今ここで!」

 

「いや!? 何でそうなるんですか!?」

 

「私がアンタと戦いたいからよ!」

 

「い、嫌ですよ! 俺は戦いませんよ!」

 

「何でよ!」

 

「だって俺が御坂さんに敵うわけないじゃないですか! コインを凄い威力で飛ばしてたし!」

 

「その攻撃を防いだのはアンタでしょうが! とにかくさっさと戦う準備をしなさいよ!」

 

「だから嫌だって言ってるじゃないですか!」

 

「あー! もう! イライラする! いいから私と戦えって言ってんでしょうが!」

 

「ひぃいいいいいい!」

 

「ガウ!?」

 

 いつまでも戦おうとしないツナに御坂は痺れを切らし、御坂は電流を迸らせると、能力をぶち撒ける。その影響で地面に電流が帯電し、近くの電灯が破損した。ツナは美琴の力の前に腰を抜かし悲鳴を上げ、ナッツはビビってツナの後ろに隠れる。

 

「ひ、人が電気を放ってる!? 人間じゃない!?」

 

「アンタだって額が燃えてたでしょうが!」

 

 美琴の体から電流が放たれているという不可解な現象にツナは恐怖する。しかしツナも似たようなものなので美琴にツッコミを入れられてしまう。

 

「だ、誰か助けてー!」

 

「ちょっ!? 待ちなさい!」

 

 ツナは咄嗟にナッツを抱き抱えて逃走し、逃走しながらすぐにナッツをボンゴレギアの中に戻した。美琴はすぐさま逃走するツナを追いかけながら、ツナに電流を放って行く。

 

「何で逃げんのよ!」

 

「いや! 襲われてるんだから逃げるでしょ普通!?」

 

 逃げながらもいつものようにツッコミを入れるツナ。しかし美琴の攻撃が止むどころか、増々激しくなっていく。

 

(何なのこの人!? 雷の炎を使ってるわけじゃないのに何で体から電流を出せるのー!? 本当にリボーンの知り合いじゃないの!?)

 

 死ぬ気の炎を使っているわけでもなく、リボーンの知り合いでもないのにも関わらず このようなおかしな力を使えることにツナは驚きを禁じえなかった。

 

「アンタを見てるとイライラするのよ! 強いのに戦おうとしない上にそのツンツン頭! あいつと似てるのよ!」

 

「知らないですよ! それってただの八つ当たりじゃないですか!? ていうかあいつって誰ですか!?」

 

 全く知らない赤の他人と似ているからというだけの理由で美琴が八つ当たりしてくることにツナは驚きを隠せないでいた。

 

「いい加減にしなさいよ! いつまで逃げるつもり!?」

 

「あなたが追いかけて来るのを止めてくれれば逃げる必要がなくなるんですけど!?」

 

 逃走開始から1時間以上、逃げ続けるツナ。今だに運動神経は悪いツナであるが、今までの色んな修羅場を越え、リボーンの修行という名の拷問に耐えてきた為、体力は通常の人の倍はあった。

 

「わっ!」

 

 横断歩道橋を登り向こうの歩道に逃げようと考えツナ。しかし階段を降りようとした時、足を滑らせて落ちてしまう。そして最終的にツナは公衆電話のボックスに頭をぶつけてしまう。

 

「いってぇ!」

 

 ツナはすぐに起き上がり後頭部を両手で抑える。今まで数々の修羅場を乗り越えているツナにとって、この程度では気絶はしない。

 

「今まで散々、逃げてくれたわね。もう逃がさないわ。覚悟しなさい!」

 

「ひぃいいい!」

 

 気絶はしなかったもののここで美琴に追いつかれてしまう。むしろここで気絶していた方がどれだけよかったかとツナは悲鳴を上げながら後悔する。

 

「そこまでですの」

 

「黒子。何でここに?」

 

「ひ、人が急に現れた!?」

 

 もうダメだと思った矢先、黒子が現れる。どこからともなく黒子が現れたことにツナは驚きを隠せないでいた。

 

「通報がありましたの。茶髪の少年が常盤台の生徒に襲われてると」

 

「へ、へー……そうなんだ……」

 

「正直こうなることはわかっていましたの。まぁ私としては捜す手間が省けて助かりましたの。感謝しますわお姉様」

 

(い、今の内に……)

 

 ツナは美琴がおとなしくなったので今の内に逃げることにした。

 

「お待ちなさいな」

 

「ぎゃーーーーー!」

 

 逃げようとした途端、後ろにいたはずの黒子がツナの目の前に現れる。急に黒子が現れた為、ツナは驚きの声を上げ尻餅をついた。

 

「そんなに怖がらないで欲しいですの。私はあなたに話があるだけですの。」

 

「ま、また急に現れた! ゆ、幽霊だ!」

 

「あの……話を……」

 

「臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!」

 

「ちょっと! 私を悪霊認定しないでもらえますの!?」

 

「つーか何でこんなの知ってんのよ……」

 

 ツナは九字護身法を唱える。黒子は悪霊呼ばわりされたことに怒り、美琴は九字護身法を知っていることに驚いていた。ちなみにツナに九字護身法を教えたのは同級生であり、ツナの守護者の獄寺である。

 

(本当にあの時の殿方ですの……? 正直、言って信じられませんの……多重人格……?)

 

 美琴と同様、黒子もツナが多重人格者ではないのかと疑ってしまう。

 

「とにかく私はあなたに話があるだけですの。着いて来ていただければあなたの安全を保証いたしますの」

 

「は、はぁ……わかりました……」

 

 事情は飲み込めないが、安全を保証してくれると言われたので渋々、着いていくことを決めるツナ。

 

 だがこの時、ツナは知らなかった。黒子に着いて行ったことで自分が置かれている状況がどんなに深刻なのかということを知ることになるとは。

 

 

 

 

 




思ったよりも長くなった…


ツナのヒロインに加えてほしい人物がいれば感想やメッセージにてどうぞ。


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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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