ナッツを
(何だ? ライオンが消えたと思ったら腕のパーツが変わった? あのライオンがパーツに変化したのか?)
木山は
(これは明らかにオーバーテクノロジー……いくら学園都市とはいえこのような技術は不可能なはず……なのにどうしてそんな技術を彼は持っているんだ……?)
急にナッツを出したこと、ナッツがパーツに変化したこと、なぜツナがこのようなオーバーテクノロジーを持っているのかわからないでいた。
(待て……確か彼は前に学園都市に来たばかりと聞いた……なのにここまで能力を……まさか原石だとでも言うのか!?)
木山は前にツナが学園都市に来たばかりだということを思い出した。そしてツナが学園都市の技術生まれた能力者ではなく、生まれながらにして能力を持っている原石であると推測する。
(いや……だとしたらなぜ彼の名前は知られていないんだ……?
(まさか彼は能力者ではないというのか……? そう考えれば辻褄は合う……だったらあの力と技術は何なんだ? 彼は一体、何者なんだ?)
木山は今までの戦いからツナが能力者ではないということを導き出した。だが同時にツナの力に技術、そしてツナの正体が何者であるのかわからず謎が深まるばかりであった。
(私としたことがつい……それは今、考えるべきことではないというのに……)
研究者の性なのかツナのことが気になってしまい、木山は己自身で長考してしまったことを反省する。
(考えるのは後だ……私が一番、警戒すべきは……)
(俺を警戒しているな……)
木山はツナを見ながら、この戦況において最も警戒すべきはツナだと判断した。だがツナは木山の表情から木山が自分のことを一番、警戒していることを超直感で直感していた。
「美琴。俺が隙を作る。隙ができたらお前の攻撃を至近距離で喰らわせてくれ」
「わかったわ」
ツナは口元に手を当てながら小声で美琴に作戦を伝える。なぜツナが口元を隠したのかというと木山が口の動きだけで会話を読み取る読唇術を持っているかもしれないと考え、作戦が漏洩することを防ぐ為にそうしたのである。美琴もその意図に気づき、美琴もツナと同じく口元に手を当てながら小声で返答した。
(木山は
美琴は今の作戦が
「いくぞ」
「「っ!?」」
そう言った瞬間、ツナの姿が一瞬にして消える。そしてツナは炎の逆噴射よる高速移動で木山の周囲を何度も何度も現れたり消えたりを繰り返して木山の呼吸をずらそうとする。
(
木山は1万の能力の中から視力が極端に良くなる能力を使ってツナの動きを見る。先程まで見えなかったツナの姿がゆっくりと見えるようになる。ツナは攻撃を仕掛けるが木山は最小限の動きでツナの攻撃を躱す。
「
木山はツナに対抗する為に自分自身を軽くし少しだけ宙に浮いた。
「
木山は足から空気を噴射する。そして木山の姿が一瞬にして消える。ツナが炎を逆噴射して高速移動するように、木山も足から噴射した空気を逆噴射することによって高速移動を可能にした。
「俺の移動方法に気づいたか」
「君のお陰さ。感謝するよ」
「
木山は右手の掌からツナに向かって火炎を放つ。ツナは炎の壁を展開して攻撃を防ぐ。
「
木山は空気を逆噴射させてツナの背後を取ると、大量の水の弾丸をツナに向かって放った。ツナは後ろを振り向くことなく自分の背後に炎の壁を展開する。
(振り向きもしないとは……だがその奢りが仇となったな)
水の弾丸を放った瞬間木山は勝利を確信し、不敵な笑みを浮かべる。
が、
「なっ!?」
木山の放った大量の水の弾丸は炎の壁によって全て防がれてしまった。
(どういうことだ……!? 確かに私の攻撃は全て当たったはず……蒸発させたのか……いや蒸発させたとしてもあれだけの量の水で炎の出力が弱まっていない……どうなっているんだ……!?)
あれだけの水の弾幕ですら出力が弱まらないことに木山は驚きを隠せないでいた。死ぬ気の炎は人間の生体エネルギーを圧縮し視認できるようにしたものである為、たとえ水の中でも消えることはない。
「無駄だ。戦うことに迷いがあるお前に死ぬ気の俺は倒せない」
「黙れ!」
木山は声を荒らげると木山は空気を逆噴射させてその場から消える。ツナも炎を逆噴射させてその場から消える。そして高速の戦いが始まる。
「な、なんて戦いしてんのよ……」
美琴は地上から空中で繰り広げられるツナと木山の超高速の戦いを見ていた、美琴はあまりの戦いにその場から動くことすらできなかった。
(な、何だ……? 私の攻撃が読まれて……この短時間で私の攻撃を読んでいるというのか……!?)
木山はツナに攻撃を放っていくが全く当たらないことに驚きを戸惑いを隠せないでいた。
「
木山はツナを囲むように広範囲に渡って自分の幻覚を何体も作り出した。
「
木山と幻覚の木山が両手の指先がツナに向かって一斉にレーザーを放った。
「なっ!?」
木山は再び驚きを隠せないでいた。なぜならこれだけの幻覚の中でツナは一切、迷うことなく自分の左側に炎を展開してレーザーを防いでいたのだから。この程度の幻覚を見破るなどツナには造作もなかった。
「
((重福省帆の能力!))
木山の姿が完全に見えなくなる。ツナと美琴はこの能力が重福省帆のものだということを理解する。
(
((気配が消えた……))
木山はさらに能力で気配を消した。ツナは木山の気配が消えたこと感じ取り、美琴は自身の体から発生している電磁波の索敵に木山が引っ掛からなくなったことに気づいた。
(何か来る!)
ツナは超直感で何かを感じ取ると上に上昇した。上昇した後、地面が壊れる。
(避けただと!? 姿も気配を消している上に攻撃も見えないというのに!?)
(あいつどうやって……!?)
姿を気配を消している状態でツナがなぜ攻撃を避けることができるのか木山と美琴は驚きを隠せないでいた。木山はさらに攻撃を続けるがツナに攻撃は当たらなかった。
(なぜこうもこれだけの能力に即座に対応できるんだ!?)
いつまでもツナに攻撃が当たらないことに木山は焦り始める。
(上!)
ツナは木山のいる位置を特定すると炎を逆噴射させて一瞬にして上へ移動する。
「捕まえた」
(私の位置を特定しただと!? しかもこの目を持ってしても全く見えなかった!? まさか今まで本気ではなかったというのか!?)
ツナは木山の背後から両肩を両手で掴むと今まで
見えていなかった木山の姿が露になる。
「終わりだ」
「ガハッ!」
ツナは木山の頭にかかと落としを決める。木山は地面に一直線に落下していく。
「
木山は落下すると同時に地面に手をつけると、土が柔らかくなる。触れた物質を柔らかくする能力で土を柔らかくして地面への衝撃を和らげたのである。
「覚悟しなさい木山!」
今が
「
「ぐっ!」
木山は右手を前に出すと周囲に重力が発生し、美琴は立っていられなくなり片膝をつく。
「このっ!」
「この重力下で動けるのは私だ……がはっ!?」
美琴は必死に抗おうとするが動くことができなかった。木山はゆっくりと立ち上がった。その瞬間、木山の背中に痛みが走る。木山が背後を見るとそこには肘打ちを喰らわせているツナがいた。
(なぜこの重力下で動けるんだ……!?)
重力下において全く重力をものとしないツナに木山は驚きを隠せないでいた。シモンファミリーのボスである古里炎真の重力はこの数十倍の重力だった為、ツナにとってこれぐらいの重力はどうということはなかった。
「今だ美琴!」
「喰らいなさい!」
「がぁあああああああ!」
ツナの一撃で
撃破!
なんかツナと木山が超人に…美琴が凡人になってしまった…
高評価を下さったイセリアルさん。ありがとうございます!
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