木山に自分の正体を明かしたツナ。
「そうか」
「え? 信じてくれるんですか?」
「私が考える限りそれ以外に君があの技術を持っている理由が思い浮かばないからな」
ツナは異世界から来たといっても驚くどころか冷静でいる木山に少し驚いていた。木山はツナが異世界から来たことよりもずっとわからなかった答えがわかったことの方が重要だったのである。
「一つ聞いていいかい沢田君?」
「何ですか?」
「君は先生が死ぬと聞かされた時、どういう心境だったんだ?」
木山はツナの記憶を見た時に気になっていたことを尋ねる。
「何もわかりませんでした。どうしていいかわからなくて頭が真っ白になりました」
ツナはバミューダからリボーンが死ぬと聞かされた時のことを素直に話した。
「でもそれなのにリボーンは自分が死ぬことに対して何の疑問も持っていなくて。ろくな死に方は期待しちゃいない、俺たちの為に死ななくていいって……いつも俺が逃げ出そうとしたり、弱音を吐いたら許さないあいつがそんなことを言って……俺を護る為に犠牲になろうとしたんです」
ツナはリボーンが言っていた言葉を思い出していた。
「リボーンに出会ってから散々でした。無理やり戦わされたり、無理やり告白させられたり、無理やり修行させられたり」
ツナの脳裏にはリボーンと過ごしたハチャメチャな日々が浮かんでいた。
「でもリボーンがいなかったら俺はずっと一人でした。あいつは俺に居場所をくれた。大切なことをいっぱい教えてくれた。俺にとってリボーンは最高のかけがえのない存在なんです」
ツナの脳裏にはリボーンが今まで教えてくれたことが浮かんでいた。
「でも俺一人の力じゃどう頑張っても無理でした。だから仲間の力を借りました。そのおかげでリボーンは助かりました」
ツナの脳裏には元の世界の仲間の姿が脳裏に浮かんでいた。
「だから木山さんも一人で何もかも抱えないで下さい。俺は協力しますよ。木山さんの生徒を救うことに」
「沢田君……」
ツナが木山に協力するということを伝えると木山は驚いていた。
「俺の世界に
「「
ツナの脳裏に白蘭の姿が浮かぶ。
「そいつの力を借りられれば安全な方法で木山さんの生徒たちを助けられるかもしれません」
「でも沢田……そいつを連れて来たくてもあんたの世界に行く方法が……」
「大丈夫。絶対に来るよ。リボーンたちならきっとなんとかしてくれるから」
美琴は一番の問題を指摘するが、ツナは何の迷いもなくそう答えた。
「君は仲間を信じているんだな……」
どこまでも仲間を信じるツナの姿を見て、木山は少しだけ微笑んでいた。
「もう私はこれ以上、無理をする必要はないんだな……」
「はい」
「今まで一人で苦労してきたのに……まさかこんなにも簡単に解決する方法があったなんてな……」
「一人で何もかもできる人間なんていませんよ。俺だってそうです。今、こうして木山さんを止めることができたのもみんなの力のおかげです」
「そうか……どうやら私は一人で無理し過ぎたようだな……」
ツナの言葉を聞いて微笑んで木山であったが、再び暗い顔をしてしまう。
「だがあの子たちが助かったとして私はあの子たちの心を傷つけてしまった……私にはあの子たちに会う資格など……」
木山は生徒たちにしたことを思い出す。騙されていたとはいえ、生徒たちを昏睡状態にするような実験に参加していたという事実は変わらない。木山の脳裏にはそのことが頭から離れないでいた。
「生徒たちの傷ついた心を癒すのに木山さんの力が必要なんです」
「な、何を言って……」
「傷ついた人の心を癒すことができるのは人だけです。そして生徒たちの心を癒することができるのは生徒たちが一番、信じた人……つまり木山さん。あなただけなんです」
「信じる……あんなことをした私をあの子たちが私のことを信じてくれるはずなど……」
自分が騙されて実験を行っていたということを生徒たちが信じてくれるとは木山には到底思えなかった。
「信じてくれますよ」
「な、何を言って……気休めなら……」
「気休めでも何でもないですよ。だって木山さんはあの生徒たちのことを大事に想ってるじゃないですか。その想いはきっと届きますよ」
「想い……」
「木山さんは生徒たちのことを救おうとした。その想いがあれば信じてくれますよ」
木山が生徒たちが自分たちのことを信じてくれると思っていなかったが、ツナはそうは思っていなかった。
「それに生徒っていうのは先生に信頼されてるってわかるとすっごく嬉しいんですよ」
ツナはリボーンに信頼されている時のことを思い出す。いつも色々とめちゃくちゃなことをしてうんざりするのだが、信頼されると凄く温かい気持ちになることを。
「君はどうしてそこまで私のことを……?」
「木山さんのことを信じてますから。だから問題ありません」
「っ!?」
ツナがそう言った瞬間、木山は目を見開いて驚いてしまう。なぜならツナの姿と生徒の面影が重なったからだ。
「やれやれ……だから子供は嫌いなんだ……こんなにも簡単に人を信じるんだから……」
木山は右手で両目を押さえながらそう呟いた。だが押さえた両目から溢れんばかりの涙がボロボロと溢していたのであった。
生徒を救う為に全てを敵に回すことになろうとも一人で戦った
この二人って少し似ていると思うですよね。この小説を始める前からこの話はずっとやりたいと思っていたんですよね。
高評価を下さったニャルラトさん。ありがとうございます!
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