とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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更新が遅れてすいません。最近厄災の黙示録をやってたらブレス・オブ・ザ・ワイルドがやりたくなって買い直して、ずっとプレイしていたもので…
それと今回から書き方を少し変えました。といっても本来だったら小説はこう書くのが基本なんですが、今までその辺りの勉強とかせずに自己流で書いてので…5年も書いてて何をやってるんだか…




標的(ターゲット)52 もう一人の男

 

 

 

「ぜぇぜぇ……」

 

 黒子は肩で息をしていた。なぜならリボーンを捕らえる為に能力を使用し過ぎたからである。結局、リボーンを捕らえることはできなかったが。

 

「成る程な。全身をワープすることはできても、体の一部だけをワープさせることはできないんだな」

 

「な、何を恐ろしいことを言っていますの!?」

 

 リボーンの発言に黒子は恐怖する。ツナとリボーンが戦ったバミューダは全身をワープさせるだけじゃなくて腕や足だけをワープさせることができるのである。

 

「黒子のテレポートを全部、見切るなんて……」

 

「流石、沢田さんの家庭教師(かてきょー)……」

 

 黒子の能力をよく知る美琴と初春はリボーンが黒子のテレポートに全て見切ったことに感心していた。

 

「あっ! そうだった! リボーン! 頼みがあるんだけど!」

 

 ツナは木山の生徒を助ける為に白蘭をこの世界に呼ぶことができないかとリボーンに相談しようとする。

 

「木山春生の生徒の話か?」

 

「え!?」

 

「何であんたが知ってんのよ!?」

 

 幻想御手(レベルアッパー)事件に全く関わっていないはずのリボーンが木山春生の生徒のことについて知っていた為、ツナと美琴は驚きを隠せないでいた。

 

「あっ! ユニの能力か!」

 

「そうだぞ」

 

「「ユニ?」」

 

(ユニって……)

 

(確か……死んだんじゃ……)

 

 ツナはなぜリボーンが木山春生のことについて知っているのかすぐに理解する。黒子と初春はユニが誰のことがわからず疑問符を浮かべる。佐天と美琴はツナの記憶でユニが死んだところを見ている為、ツナたちの言っていることの意味がわからなかった。確かにユニは死んだが、それは未来のユニでありツナたちのいる時代のユニは生きている。

 

「あの……ユニって誰ですか?」

 

「ユニはジッリョネロファミリーのボスでな。予知能力が使えるんだ。ちなみにユニも原石だぞ。お前たちの言い方ならな」

 

「原石……よりによってなぜマフィアのボスが……」

 

(あ、あの子がボス!?)

 

(嘘でしょ!?)

 

 初春がユニのことに尋ねてきたので、ユニのことについて説明する。黒子はなぜマフィアのボスが原石なのかがわからなかった。佐天と美琴はあんな可憐な女の子がマフィアのボスだと知って驚きを隠せないでいた。

 

「こっちの世界に来る前にお前をすぐに見つけられるようにする為にユニの力も借りたからな。その時にユニは見たんだ。お前の場所とお前が木山の生徒が助かるところに立ち合ってるところをな」

 

「じゃあ……」

 

「そう。だから僕も来たんだよ綱吉君」

 

「え!?」

 

 突如、知らない男の声が支部内に響く。ツナは声のする方を慌てて向いた。

 

「やっほー♪ 久しぶり綱吉君♪」

 

「白蘭!?」

 

 白髪で三白眼、左目の下には三つ爪のマークがある青年が右手にマシュマロの入った袋を持って立っていた。この男の名は白蘭。ジェッソファミリーのボスであり、ツナの言っていた平行世界(パラレルワールド)の知識を共有することができる男である。

 

(こいつは!?)

 

(この人も死んだんじゃ……!?)

 

 ユニと同じく、死んだはずの白蘭が目の前にいることに美琴と佐天が驚きを隠せないでいた。

 

「何で……何であんたが生きてんのよ!?」

 

「御坂さん?」

 

「お姉様?」

 

 リボーンは白蘭のことを紹介する。美琴は白蘭を警戒する。ツナはこの男のせいでユニが死んだと言っていたので白蘭が敵だと認識する。美琴は急にこんな態度を取った為、初春と黒子は疑問符を浮かべる。

 

「何でそのことを知ってるかどうかは知らないけど、それは僕だけど僕じゃないから。名門常盤台中学の生徒にして学園都市第3位、超電磁砲(レールガン)の異名を持つ御坂美琴君」

 

「なっ!?」

 

 リボーンと同じく異世界から来たはずの男が自分のことを知っていることに美琴は驚きを隠せないでいた。

 

「なぜお姉様のことを!?」

 

「美琴君だけじゃないよ。君のことも知ってるよ。美琴君と同じく常盤台中学の生徒にして、大能力者(レベル4)空間能力者(テレポーター)の白井黒子君」

 

「な、なぜ私のことまで!?」

 

 美琴だけではなく自分のことまで知っていることに黒子は驚きを隠せないでいた。

 

「白蘭は平行世界(パラレルワールド)の知識を共有できるんだ」

 

「こいつが!?」

 

「「平行世界(パラレルワールド)!?」」

 

「?」

 

 美琴はツナが前に言っていたことを思い出す。平行世界(パラレルワールド)と聞いて初春と黒子は驚きの声を上げる。佐天は平行世界(パラレルワールド)が何のことがわからず疑問符を浮かべていた。

 

「あの……平行世界(パラレルワールド)って何ですか……? 聞いたことはあるんですけど……」

 

平行世界(パラレルワールド)ってのはある時点から分岐し、分岐前の世界と並行に連なる別の世界のことだぞ」

 

「え、えっと……つまりどういうこと……?」

 

「簡単に言っちまえばもしもの数だけ世界があるってことだ。例えばお前が能力者として目覚めた世界。そもそも学園都市に来なかった世界とかな」

 

「な、成る程……」

 

 平行世界(パラレルワールド)についての説明を聞いて最初はわからなかった佐天であったが、なんとか理解することができた。

 

「もしかして……この人もマフィアなんですか?」

 

「そうだぞ。こいつは白蘭。ジェッソファミリーのボスだ」

 

「ボス!?」

 

 マフィアとは思っていたがまさかボスだとは思ってもみなかった為、初春は驚きの声を上げる。

 

「ちなみにこいつも原石だぞ」

 

「何でそんなに原石がいるんですの!? 一体、どうなっていますのあなた方の世界は!?」

 

 ツナといい、先程聞いたユニといい、こんなにも原石がいることに黒子は驚きを隠せないでいた。

 

「でも僕が死んだことを何で君が知ってるの?」

 

「前にどういうわけかはわからないけど沢田の過去を見たのよ。あんたが死んだところもね」

 

「死んだ……?」

 

「それはどういう……?」

 

 美琴の発言を聞いた黒子と初春は美琴の言っている意味がわからず混乱していた。

 

「死んだのは未来の僕であって、今の僕じゃないのさ」

 

「未来って……前にツナさんが未来に行ったってことは聞いてたけど……」

 

 佐天はツナと出会って間もない頃にツナが未来に行ったことがあるということを思い出す。

 

「俺たちの世界の未来は白蘭が率いるミルフィオーレファミリーによって支配されていた」

 

「マフィアが世界を支配って……」

 

「それだけじゃねぇぞ。未来の白蘭は能力を悪用して8兆ある平行世界(パラレルワールド)を支配してたんだ」

 

「てへ♪」

 

「「「「っ!?」」」」

 

 8兆という単語を聞いて美琴たちは顔を青ざめてしまう。

 

「無事だったのは俺たちの未来だけ。だが俺たちの世界ですら白蘭によって支配される一歩手前の状態。ボンゴレは壊滅状態な上にボスであるツナも白蘭に殺されていたんだ」

 

「ツナさんが……殺された……?」

 

 未来の世界でツナが殺されたと聞いて佐天は顔を真っ青にしていた。美琴たちもショックを受けていた。

 

「正確に言えば仮死状態だがな。ミルフィオーレにスパイがいてな。そいつが細工してツナが死んだと思わせたんだ」

 

 リボーンの脳裏は未来でミルフィオーレファミリーのスパイにして、メローネ基地の指揮官だった入江正一の姿が脳裏に浮かんでいた。

 

「だが未来のツナはある計画を立ててたんだ。それは過去の自分を呼んで、白蘭を倒すっていうな」

 

「何でよ……何で過去の沢田がそんなことをしなくちゃならないのよ……」

 

「未来の白蘭はマーレリングっていうボンゴレリングに匹敵する力を持つリングを持っていた。だが未来のツナは争いの火種になると言ってボンゴレリングを破壊した為にボンゴレリングがなかった。だから白蘭に対抗する術がなかったんだ」

 

「それで過去の自分を……」

 

 美琴はリボーンの話を聞いて美琴はなぜ未来のツナではなく過去のツナが未来の白蘭と戦う理由を理解した。

 

「俺たちはなんとか白蘭を倒すことを成功した。だがその代償もデカかった。白蘭が滅茶苦茶にした世界を元に戻すことと俺たちを平和な過去に帰す為にユニは自分の命を捨てた」

 

「だから……」

 

 リボーンの話を聞いて、美琴はユニが死んだ理由と死んだのは未来のユニだということを理解する。

 

「ですが今のあなたはその能力を使える上に、未来で自分のしたことを知っているんですわよね? なのに何で沢田さんに協力するんですの?」

 

「未来の出来事を知ってから厄介な悪夢を見たんだ」

 

「悪夢?」

 

「うん。その夢では僕は綱吉君を倒して世界を征服してたんだ。でもその後は何もなくなっちゃってさ。もう何もやる気が起きなくなって、生きる屍になったんだ。そんな僕の側にユニちゃんはいてくれてさ。だからもうあんなことをしないって決めてるんだ」

 

 黒子は未来を支配するような人間とツナたちが普通に話していることに疑問を抱いていた。白蘭は黒子の疑問に答えた。

 

「ま。僕のことを信用してもしなくてもいいよ。僕はやるべきことをしに来ただけだからね」

 

「それで白蘭。木山さんの生徒を助ける方法はあるの?」

 

「助ける方法ならあるよ」

 

「本当!?」

 

 木山の生徒たちを助ける方法があると知ってツナは表情(かお)を明るくする。すると白蘭は懐の中を探った。

 

「これがそうだよ」

 

 白蘭が取り出したのは小瓶の中に入った赤い水晶だった。

 

 一体この水晶は何なのか!? 

 

 

 

 




未来のことを語り過ぎて長くなった…それにツナが台詞も…

それと50話の後書きで書いた原石の話を感想欄でが真剣に語ってくれたことに驚きました。なのでちょっと本編で原石という単語を使ってみました。


アンケートは黒子が多いですね。ただ黒子にフラグを建てるとなると残骸(レムナント)の話が一番いいんですけど、それは魔術の方の話になるし…でも話は魔術じゃなくて科学だしいいんじゃね?と薔薇餓鬼は悩んでいます。


高評価を下さったウルカヌス(読み専)さん。ありがとうございます!


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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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