とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)68 第3段階

 

 

 次の日。

 

「そんじゃ。今日から修行の第3段階に入るぞ」

 

 修行はとうとう第3段階へと移る。第3段階と聞いて佐天に緊張が走る。

 

「第3段階は今まで以上にきついぞ。色々と覚えることがあるからな。覚悟はできてるか?」

 

「勿論!」

 

「いい返事だぞ」

 

「それで第3段階は何をするんだよ?」

 

 佐天はリボーンの問いかけに対して迷うことなく返事をした。ツナは第3段階が何なのか気になった為、リボーンに尋ねる。

 

「第3段階はスパーリングだぞ」

 

「スパーリングって……戦うの?」

 

「そうだぞ。スパーリングをしながら死ぬ気のコントロール、戦闘技術の会得、死ぬ気の炎を灯しながら戦えるようになってもらうからな」

 

「修行の内容はわかったけど、スパーリングって誰とするの?」

 

 リボーンは修行の第3段階の詳細を説明する。佐天はスパーリングする相手がわからず疑問符を浮かべていた。

 

「お久しぶりです沢田殿」

 

「バジル君!?」

 

 ツナたちの前に碧眼の瞳に亜麻色の髪の青年が現れる。この青年の名はバジル。ボンゴレ門外顧問CEDEFに所属している男である。

 

「こいつがお前のスパーリングの相手のバジルだ」

 

「さ、佐天涙子です! よろしくお願いします!」

 

「拙者はバジルといいます。よろしくお願いします佐天殿」

 

「拙者!?」

 

 自己紹介するバジル。この時代に自分のことを拙者ということに佐天は驚きを隠せないでいた。

 

「はい。親方様から日本では自分のことを拙者と呼ぶのが普通だと教わりましたので」

 

「それ間違った知識ですよ! というかそんな変なことを教える親方様ってどんな人なんですか!」

 

「ツナの親父だぞ」

 

「ええええええ!?」

 

 バジルに間違った知識を教えたのがまさかツナの父親とは思ってもみなかった為、佐天は驚きを隠せないでいた。

 

「え!? でもツナさんのお父さんって海外で石油を掘ってるって……」

 

「違ぇぞ。ツナの親父の家光はボンゴレ門外顧問CEDEFのボスだ。そしてバジルは家光の部下なんだぞ」

 

「え!? じゃあバジルさんもツナさんのお父さんもボンゴレの人なの!?」

 

「そいつは違うぞ。2人はボンゴレの人間じゃねぇ」

 

「で、でも……ボンゴレって今……」

 

 ボンゴレという名のつく組織に属しているのにも関わらず、ボンゴレの人間ではないというリボーンの発言がわからず佐天は困惑してしまう。

 

「CEDEFは平常時においてはボンゴレとは別の組織なんです。ですがファミリーの非常時おいてはボンゴレを支えるという組織でもあるんです」

 

「な、なんか変わった組織なんですね……」

 

 バジルからCEDEFがどんな組織なのかどうか説明する。バジルの説明を聞いて佐天はCEDEFが少し特殊な組織であるということを理解する。

 

「そしてCEDEFはボスに次ぐ権限を発動できるんだぞ」

 

「ボスに次ぐって……じゃあツナさんのお父さんって……!?」

 

「ボンゴレのNo.2だぞ」

 

「えええええ!? No.2!?」

 

 ツナの父親の家光がボンゴレのNo.2だと知って佐天は驚きを隠せないでいた。

 

「ツナさんのお父さんがそんなに凄い人だったなんて……」

 

「いやー……ただのダメ親父だよ……」

 

「え、でも……そんなことはないんじゃ……」

 

「数年ぶりに帰って来て、一番最初の会話が朝の4時に俺の部屋に入って来て『ツナ、飯取りに行かねぇか?』だからね」

 

「か、変わってますね……」

 

「後、小さい頃に父さんに何の仕事してるのって聞いたら、世界中を飛び回って交通整理してるって言ったからね……」

 

「……」

 

 部下であるバジルに間違った知識を教えたり、息子であるツナにあまりにぶっとんだ発言をしたりする家光に佐天は何も言えなくなってしまっていた。

 

「そんじゃバジル、佐天に死ぬ気のコントロール、戦闘技術、死ぬ気の炎を灯しながらの戦い、後、雨属性の炎について教えてやってくれ。メインじゃねぇが佐天は雨の炎を持ってるんだ」

 

「わかりましたリボーンさん」

 

 リボーンがバジルに佐天に教えて欲しいことを伝えるとバジルは了承する。

 

「じゃあさっそく修行を始めましょう」

 

 そう言うとバジルは目を閉じて深呼吸する。数秒後、バジルの額に雨属性の炎が灯り、瞳の色も青くなる。バジルはこの2年で死ぬ気丸なしで死ぬ気モードになれるようになった。さらに(ハイパー)死ぬ気モードにも自力でなれるようになっている。

 

「えええ!? 死ぬ気の人相手なの!?」

 

「ま、まぁ頑張って……佐天……」

 

 まさかバジルが死ぬ気モードになれるとは思ってもいなかったので佐天は驚きの声を上げた。ツナは過去にバジルとスパーリングしたことを思い出しながら、佐天に同情していた。

 

「お前はもっと頑張らねぇといけねぇんだぞ」

 

「え……!?」

 

「今まで佐天のサポートに徹しなきゃいけなかったからな。だが今はその必要はなくなった。これで思う存分修行に専念できるからな」

 

「ひぃいいいい!」

 

 不敵な笑みを浮かべて、腕をポキポキと鳴らしているリボーンを見てツナは恐怖するのだった。

 

 

 

 

 

 




佐天がツナたちの世界に来てから「ええええ!?」っていう台詞が多くなってる…


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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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