インデックスから当麻の入院している病院の場所を聞いて、ツナは当麻のお見舞いに行くことを決める。
「おや。沢田君じゃないか」
「こんにちわ」
病院の入り口に入るとカエル医者に出会った。ツナは挨拶をした。
「今日も木山君の生徒のお見舞いかい?」
「はい」
当麻のお見舞いもそうだが、木山の生徒たちの様子も見ておきたかったのでツナはそう答えた。
「あの子たちの様子はどうですか?」
「順調に回復しているよ。まだ時間はかかるがね。木山君もいるし大丈夫だよ」
「あれから木山さんは何度も……?」
「何度もというより、毎日来てるよ」
「そうですか」
「現状、あの子たちが精神を安定させることができるのは、あの子たちのことを一番よく知る彼女だけだからね。といっても彼女の力だけじゃ限界がある。だから君も可能な限り、あの子たちの所へ来て欲しい」
「わかりました」
「それじゃ私は失礼するよ」
「あっ! 待って下さい!」
「何かね?」
ツナはこのまま去って行くカエル医者を引き止めた。
「あの……この病院に当麻……上条当麻が入院してるって聞いたんですけど……」
「っ!?」
ツナは当麻のことをカエル医者に尋ねる。上条当麻という単語を聞いた途端、カエル医者は顔色を変えた。
「君は彼の知り合いかい?」
「ま、まぁ……最近は会ってないんですけど……」
「そうか……」
「何かあったんですか?」
「いや。何でもない。彼の病室を教えよう」
カエル医者はそう言うと、ツナに当麻が入院している
病室の番号を教える。
「ありがとうございます」
カエル医者から当麻の病室の番号を教えてもらうと、ツナは当麻の病室を目指す。
当麻の病室
「ここか」
ツナは病室の扉の前に書かれている番号とカエル医者に教えてもらった病室の番号を確認すると、右手で扉をノックする。ノックするとどうぞという返事が返ってくる。返事が返って来るとツナは扉を開けて病室に入る。
「久しぶり。当麻……?」
「おう。久しぶり」
(あれ? 何か変だ……)
ベッドに座ったままそう言う当麻。だがツナはなぜか違和感を感じていた。
「どうしたんだよ? そんなことでつっ立って。こっちに来て座れよ」
「ねぇ当麻。聞いていい?」
「何だよ。どうしたんだよ来て早々に?」
来て早々に神妙な面持ちでいるツナを見て、当麻は違和感を感じていた。
「本当に君は当麻なの?」
「な、何言ってんだよ! 上条当麻だよ! 変なこと言うなよ!」
「わかってる。自分が変なことを聞いてるってことぐらい。でもなんか違和感を感じるんだ」
目の前にいるのは間違いなく当麻である。それは理解している。なのに最後に出会った時の当麻と今の当麻が違うということを超直感で感じとっていた。ただその違和感の正体まではわからなかった。
「インデックスから聞いたんだ。当麻のこと」
「
「うん。さっきね。それでこの違和感とそのことが関係してるんじゃないかって思って……」
「な、何でもねぇって!
(ま、まさか……!?)
ツナは当麻と会ってから当麻が自分のことを一度も名前で呼んでいないこと、そしてカエル医者のことが少しだけおかしいということを思い出した。そしてツナの中である一つの答えが導き出される。
「もしかして……記憶喪失……?」
「っ!?」
「やっぱり……」
ツナは当麻が記憶喪失なのではないかという予想する。ツナの言葉を聞いた途端、当麻は顔色を変えた。当麻の反応からツナは当麻が本当に記憶喪失だということを理解する。
「そ、そんな訳ないだろ! ドラマやアニメじゃないんだからさ!」
当麻は無理やり笑顔を作りながら誤魔化す。だが悲しそうなツナの
「悪ぃ……俺、お前の言う通り記憶喪失なんだわ……だからお前のこともわかんねぇんだ……」
「当麻……」
当麻はこれ以上、隠し通せないと知って自分が記憶喪失だということを打ち明けた。ツナは当麻のベッドの近くにありパイプ椅子に座って話す。自分のこと。自分と当麻がどんな間柄だったのか。
「そっか……沢田は俺が襲われてた所を助けてくれたのか……あんがとな……」
「気にしなくていいよ」
「にしても何で俺が記憶喪失だってわかったんだ?」
「勘……かな?」
「勘って……そんなのでよくわかったな……」
「なんか当麻と喋ってるはずなのに、別の人と喋ってる感じがしてさ」
勘だけで自分の様子がおかしいことに気づいたことに当麻は驚きを隠せないでいた。
「それよりも当麻が記憶喪失って……インデックスは知ってるの?」
「いや。インデックスは
「あ……そのことなんだけどさ……もしかしたら治るかもしれないんだ……当麻の記憶喪失……」
「は……!?」
ぶっちゃけいうとこの話をやるつもりは全くありませんでした。次の当麻の出番はレベル6篇にしようと思ってました。
という訳であいつの出番です!
高評価を下さったdragon山田さん。ありがとうございます!
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