とある科学の大空と超電磁砲(レールガン)   作:薔薇餓鬼

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標的(ターゲット)79 兄弟子

 

 

 ツナは当麻の病室を出て、木山の生徒の様子を見た後、元の世界へと戻り修行をする。そして修行を終えるとツナたちは家へと帰る。バジルはホテルに泊まっている為、途中で別れる。

 

「死ぬ気のコントロールの方はどう佐天?」

 

「ばっちりです! 明日からバジルさんに戦闘技術を叩き込んでもらいます!」

 

 帰る途中でツナは佐天に修行の様子を尋ねた。佐天は右手でピースしながら笑顔でそう答えた。バジルの予想通り佐天は1日で死ぬ気のコントロールをマスターした。

 歩くこと15分。ツナの家に到着する。

 

「な、何!? この人たち!?」

 

 3人が家に戻ると黒いスーツに身を纏った男たちがいた。男たちを見て佐天は驚きの声を上げる。佐天の声を聞くと男たちは一斉にツナたちの方を見る。

 

「沢田さん! リボーンさん! お久しぶりです!」

 

「ロマーリオさん!」

 

「久しぶりだなロマーリオ」

 

 男の集団の中から黒髪に黒い眼鏡をかけた中年の男が挨拶してくる。

 

「おや? そちらのお嬢さんは……」

 

「将来、ツナの妻になる佐天だぞ」

 

「つつつつつ妻!? ///」

 

「リボーン! 何、言ってんだよ!」

 

 リボーンの言葉を聞いた途端、佐天は顔を真っ赤にしながら動揺する。ツナはリボーンが勝手にそんなことを言った為、ツナはツッコミをいれる。

 

「あ、あれが……」

 

「まさかこの年齢(とし)で……」

 

「ということはボンゴレ11代目も……」

 

「違いますから! 真に受けないで下さい!」

 

「私がツナさんの……えへへ……」

 

 リボーンの言葉を聞いて男たちはヒソヒソと話し始める。しかし会話が丸聞こえな為、ツナは男たちに向かってツッコミをいれる。一方で佐天は妻と言われたのが余程、嬉しかったのかデレっとしてしまっていた。

 

「おい。騒がしいぞお前ら」

 

「ディーノさん! 久しぶりです!」

 

「よう。ツナ」

 

(あっ! この人って……)

 

 ツナの家の中から左腕に馬などをあしらえたタトゥーがある金髪の外国人が出て来た。佐天はこの人物に見覚えがあった。

 

「えっと……もしかしてボンゴレの人?」

 

「違ぇぞ。こいつはディーノ。キャバッローネファミリーのボスで、俺のかつての教え子だぞ」

 

「え!? じゃあリボーン君の生徒だったってこと!?」

 

「ああ。つまりお前の兄弟子ってことだ」

 

「兄弟子……」

 

 リボーンはディーノのことについて佐天に説明する。佐天はディーノが兄弟子だと知ると、もう一度ディーノの顔を見た。

 

「お前。もしかして例の異世界からの人間か?」

 

「え!? 何でそれを!?」

 

「キャバッローネファミリーはボンゴレの同盟ファミリーだからな。噂くらい聞いてるぜ。にしても弟分だけじゃなくて妹分までできるなんてな。嬉しいぜ」

 

 ディーノが佐天が異世界から来た人間だということを推測すると佐天は驚きの声を上げる。異世界と聞いてディーノの部下たちはざわついていた。

 

「改めて自己紹介するぜ。俺はディーノだ」

 

「さ、佐天涙子です!」

 

「おう。よろしくな涙子」

 

「ガハハ! ランボさん登場!」

 

 互いに自己紹介する佐天とディーノ。するとツナの部屋の窓のさんに乗ったランボがいつものように登場する。

 

()ね! リボーン!」

 

「お、おい! ランボ!」

 

「ええ!? またぁ!」

 

 ランボは2階からリボーンに向かって手榴弾を投げる。ディーノの部下たちがいるにも関わらず、ツナはランボが手榴弾を投げたことは、佐天はまたランボが手榴弾を投げたことに驚きを隠せないでいた。

 

「危ねぇ!」

 

 ディーノは咄嗟に懐から鞭を取り出すと手榴弾に向かって鞭を放つ。放たれた鞭は手榴弾に絡みつく。ディーノはそのまま手榴弾を上空へ飛ばす。飛ばされた手榴弾は上空で爆発する。

 

「す、凄い……」

 

 ディーノの華麗な鞭さばきに驚くと同時に、見惚れてしまっていた。

 

「ムキー! 邪魔すんなもんね!」

 

「悪かったな。ほらよ」

 

 ディーノはランボに謝ると懐からクッキーの入った袋をランボに向かって投げた。

 

「クッキーだもんね! ランボさんクッキー大好きだもんね!」

 

 クッキーの入った袋をキャッチすると、ランボはリボーンに攻撃するのを忘れてクッキーを食べ始めた。

 

「流石ボス」

 

「俺たちを護るだけじゃなくフォローまで完璧だな」

 

「妹分ができたからってかっこつけ過ぎだぜ」

 

「最後のは余計なお世話だっつーの」

 

(凄い……ディーノさんって部下の人からすっごく信頼されてる……)

 

 ディーノと部下たちが会話するのを見て、佐天はディーノが部下から熱い信頼をされているということを理解する。

 

 だが佐天は知らなかった。ディーノにはとてつもない欠点があるということに。

 

 

 




佐天が覚醒するまでにはまだ時間がかかりそうだな…


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ツナとアックアの戦い。どんな形がいい?

  • 1対1の一騎討ち
  • ツナと天草十字正教が協力して戦う

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