さて、この王都に着いたからにはやる事が沢山ある。
まず、住居の確保。これについては、暫く安定した収入があるまで国が援助してくれるらしい。転生者様々だね。
次に職の確保。正直いって異世界にまで来て仕事をしたくない気持ちもある。だけど、現代には無かった仕事についてみたい気持ちもある。魔術を活かした職である、魔術師がその最たる例だ。科学では証明出来ないような現象を起こせるらしい。
僕はまだこの身体が何を出来るのか分からないし、どんな能力があるのかも分からない。まずはそれを知る事が先決かな。
何が得意で、何が苦手か。自分を知って、受け入れて行きたいと思う。
そして最後に、この世界について知る事だ。転生者が介入し、科学による発展が続く中で、この世界は未だ神秘を保っている土地も少なくない。前世で言ういわゆる旅ってやつかな、そういうのもやってもいいかもしれない。
そういった事を話し合って、時間を過ごした。戦兎さんや、龍我さんとは色んな事を教えてもらった。彼が転生した人の事について、彼の原点である仮面ライダービルドという作品について。
パンドラボックス?というものについては良くわからなかったけど、この異世界でも仮面ライダーとして愛と正義の為に、弱者を守っているらしい。
僕も彼等のように知っている作品のキャラクターであれば良かったのだが。
「おっ、もうこんな時間か。じゃあ俺達はそろそろ帰るよ。マーリンもこれから大変だろうけど頑張りな」
そう言って、戦兎さん達はナシタを去っていった。
「それじゃ僕達もそろそろ行こうか。マスター、コーヒー美味しかったよ」
海東さんはマスターに一言言ってから立ち上がり、店を出た。僕も後をついていく。
店を出て、外に出ると外が騒がしかった。怒鳴り声や叫び声、何かが割れる音も聞こえる。
覆面を付けた男が、銀行と描かれた店からドアを蹴破らんとする勢いで、袋を持って出てくる。
「おや、強盗のようだ。天下の王都でそんな事をするなんて、無謀にも程がある。」
男が通りを歩く人々を殴り飛ばしながら、こちらに走ってくる。
海東さんは落ち着いてますけど強盗はこっちに来てますよ!?
「うるせぇ!どけ!ボケ共!」
男が僕らの方に走ってくる。
「そういえば、君にはちゃんと僕の能力....特典を見せた事は無かったね。よし、見せてあげよう。コレが僕の力さ。」
前を歩く海東さんと、強盗が5mも満たない距離に近づいた時、海東さんはクルクルと何処から取り出したのか、ディエンドのカードと青い銃を掲げる。
「変身」
<<カメンライド>>
<<ディエンド!>>
海東さんを中心にして、青い板状のものと赤青緑の影が集まってくる。
そうして、海東さんは仮面ライダーディエンドに変身した。
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