エルフ転生(仮)   作:ホタルイカ

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戦闘

海東・プーリンの間に立ち塞がった仮面の戦士達はどこか上の空で、空洞のような印象を受ける。

 

彼らを前にした赤い男は真紅のガイアメモリを掲げ

 

 

<<アクセル!>>

 

 

「変.....身!」 

 

ハンドルを模したベルトにメモリを挿し、右手側のハンドルを回すと、男が赤い外套に包まれた。

何処からかエンジンの音が聞こえ、熱を放出しながらプラズマと共に男を包む。

 

熱が晴れるとそこには、頭部に大きなAの文字のような角を持ち、複眼状の青いモノアイをした、何処かバイクに似た赤い仮面ライダー、アクセルが現れた。

 

「さぁ....振り切るぜ!」

 

新たに増えた真紅の衣を纏った男は、プーリンを救い出すためか、現場を収めるためか、海東を正気に戻すためか。無垢な目の前に立ちはだかる仮面の男達に、持っていた剣を振り上げ突っ込んでいく。

 

そんな男に、遅れてやってきた男女数名、その先頭にいた赤い髪をポニーテールにした女性が大声で呼びかける

 

「照井さん!」

 

「俺はこいつらの相手をする!アリーゼ達は海東を抑えろ!」

 

「了解です!」

 

 

 

 

照井という名前らしい男の呼びかけに、仲間であろう彼らは海東を瞬く間に囲み込んだ

 

そんな彼らを見て海東は表情は見えないが、彼らに引き摺られる様にして離れていく呆けたままのプーリンを、呆れた様子で見ながら

 

「おいおい、相手を間違えてないかな?君達が捕まえにきたのは、あそこでのびてる強盗犯であって、僕では無いだろう?」

 

 

警備隊の内の1人が、武器を構えて警戒しながら答える。

 

「仲間に見張らしているから大丈夫だ。それに現時点で一番危険なのはお前だ。お前の無実が証明されるまで、拘束させてもらう!」

 

そう言った男と数名の男女が、一斉にそれぞれの武器を持って飛びかかった

赤いポニーテールのアリーゼという女性は、そんな仲間達を見て慌てて止めようとする

 

「わわ、みんな待って!貴方達じゃ—————」

 

彼らが飛びかかろうとした瞬間、ほんの僅かな時間の間に、海東はカードケースからカードを取り出し、ディエンドライバーに挿入した

 

<<アタックライド ブラスト>>

 

そんな機械的な音声がすると同時に閃光が彼らを中心に弾けた。それと同時に

ネットに弾かれたテニスボールの様に、警備隊の彼らは吹き飛んだ

 

「ああっ!?みんな!?」

 

アリーゼが悲鳴を上げるとともに剣を構え

 

「【アガリス・アルヴェシンス】」

 

彼女は小さな声で、しかし一瞬の内に何事かを呟くと、剣とブーツから炎が迸り包み込んだ

猛然と海東に突っ込んでいくアリーゼの剣は、海東の持つディエンドライバーの銃身によって受け止められる

 

 

 

———————————————————————

 

 

海東さんと女の人の激しい攻防戦が始まった。女の人は海東さんが撃った銃弾を避けたりせずに、剣で受け止めたり、弾いたりしている。街や逃げ遅れた野次馬を庇いながら戦っているようだ。

 

もちろんボクも庇われてしまっている。こんな近くで尻もちをついたまま座り込んでいる暇はない。でも海東さんが、こんな風になってしまったのは何故なのか。

止められなかったのか、前兆はなかったのか。何故、気づけなかったのか———

 

今ここで彼らに任せて逃げたら、ボクはそれを知らないまま終わってしまう気がする。海東さんとの仲が、ここで終わってしまう気がする。今までの恩を、返せないまま。

 

ボクは持っていた杖を支えに、立ち上がった

 

 

———————————————————————

 

 

アクセルが腰につけたベルトのグリップを握り、右のハンドルを何度も捻る。全身が熱と煙に包まれた。マッハとクローズの攻撃を弾き、体勢を崩す。

 

<<アクセル マキシマムドライブ!>>

 

「ハァァァァ....!」

 

アクセルが熱を放出しながら2人に突っ込み、後ろ回し蹴りを叩き込む。後には赤いタイヤ痕が刻まれ、消えていく

 

「セヤアァァァァァァ!」

 

必殺技を刻まれたマッハとクローズは、威力に耐えきれず、膝をつき形を保てなくなった様に消えた

 

「絶望が、お前のゴールだ。....アリーゼ!」

 

アクセルは残心の後、海東と、街を守りながらの為苦戦しているアリーゼの方に向かった

 

周りに倒れている仲間たちを見て照井は

 

「お前ら!....功を焦ったか!」

 

彼らが傷ついたことに深い憤りを感じながら、しかしそれを内に抑え込み、かつての同郷の仲間を正気に戻そうと海東とアリーゼの戦闘に向かう照井

しかしそんな彼らの戦いに、割り込む影があった。

 

「せえぇぇぇぇい!」

 

プーリンはせめぎ合っていた海東の死角に回り込み、勢い良く手に持っていた杖を、海東の後頭部にその膂力を持ってして叩き込んだ

 

「なんッ!?グワァ!?」

 

後頭部に強い(しかも人外の腕力)衝撃を受けた海東ことディエンドは、ふらっとした後、前のめりに倒れ込んだ。

 

 




照井竜(出典:仮面ライダーW)

アリーゼ・ローヴェル(出典:ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか)

僕はね、死んでほしくなかった人を二次創作で生き返らせたり、生存させる展開が大好きなんだ
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