転生前
退屈だ。そう考えない日は無いと思う。毎日毎日同じことの繰り返しで、現実に飽き飽きしてきた。今では顔も覚えてない中学の時の友達や、高校に入ってから少なからず交流のある友人にならってアニメや漫画、小説とかも沢山読んだけど、長続きはしなかった。今でもたまに読むことはあるけど、もうそれだけしか見れない、っていう感じじゃ無い。常に退屈な感情に包まれる。
いつからだろうか。こんなふうになってしまったのは。昔は冒険モノの映画を見て、ヒーローが悪を裁くシーンを見て、感動に打ち震え、悲劇に涙していただろうに。
いつからだろうか。世界が灰色に見えるようになってしまったのは。お宝を目指してジャングルの奥地にも行けず、悪の秘密結社の暗躍を知り弱者を守るヒーローにもなれなかった。
いつもの学校からの下校中、歩きながらそんなことを考える。いつか自分にしか無い能力に目覚めるだろう、隠された才能が目を出すだろうと考えるうちに、こんなところまで来てしまった。なんというか、現実は厳しすぎやしないだろうか。もうちょっと夢を見させてくれたっていいじゃ無いか。
ふと横断歩道に辿り着く。運のないことに赤信号だったが、いつもの光景に非現実的な光景が目の前に飛び込んできた。
赤信号の横断歩道に、それを走って渡ろうとする小さい女の子。焦っているのだろうか、ランドセルの蓋は未だ半開きで中の少々汚れた教科書などが溢れかけようとしているが、それに気づいていないらしい。
横を見る
女の子に飛び込んでくる、大型のトラック
身体が 勝手に 動いていた
女の子のランドセルを掴んで、自分のいた方へ女の子もろとも投げる。投げ飛ばした反動で変り身と言わんばかりに横断歩道に飛び込んでいく自分の身体。散乱する中身と、無事歩道へ投げ飛ばされたらしい女の子。中身については命は助かると思うからどうか安いモノだと勘弁して欲しい。
大型トラックに轢かれると思った瞬間、意識が飛んだ。
........
目が覚めて、周りを見渡すと、そこは白い空間だった。四方八方を見ても果てがないように見える。しかし、近くに社長机みたいなテーブルと付随する椅子、そして顔にモヤのかかった謎の人物が椅子に座っていた。
「やぁ、目が覚めた?」
その人物が落ち着いた様子で話しかけてくる。
「...あの、ここは何処でしょうか。なんで僕はここにいるんですか。」
確かに僕はあの時死んだと思ったし、死んだはずだ。女の子を救って。
小説や物語を書くのが人生で初めてなので出来はお察しください。頑張ります。