ある日、幼女がうちに来た。借金のかたで。   作:黒川鈴鹿

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ネタが思い付かないので遅筆になっている(いつもの)
他に書きたいものもあるのでこの作品はネタが思いつき次第になります。ごめんね。


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「そういえばゆかりさん。なんで一人暮らしをしているんですか?家事もできないのに。」

 

「辛辣だな?いや、大した理由は無くて、ただこんな生活家でやってたら怒られるからだけど。」

 

「えっ、そんな理由なんですか?もっとこう……なんかないんですか。」

 

「無いなぁ。最初はあったかもしれないけど適当に寝て起きる生活が楽でそれ以外を覚えてないね。」

 

「ええ……」

 

夜、ゲームをやってる最中にきりたんが話しかけてきた。

内容は大分予想外なものだったけど……そうか、きりたん東北家の子だったか。

ずん姉様とやらにはあったことないけど、上の姉は一応知っている。性格はあれだったけど、確かにお嬢様という感じはした。

きりたんも箱入りだったのかねぇ。

……いや、箱入りだったらこんなヤバいところに借金のかたとして出されないよな。

やっぱり祖父と東北家の意図が分からない。

仕送りに関わるからぜひとも知りたいなぁ……。

 

二日目。二日目だというのにもうきりたんはこの状況に慣れてしまったらしい。嘘でしょ。

もともとあったタバコの臭いは買い物の時に買わされたスプレーにより薄くなり、自分でも掃除していたはずの部屋は私の部屋ではないかのようだ。

 

……何より私が「きりたんがいれば楽でいいのでは……?」などと考え始めている。小学生相手にこんなこと考えているのはただの屑。しかし少し馴染んでいるとはいえ、私はこの子の事を殆ど知らないのだ。向こうは何か聞いているらしいんだけど、それは教えてくれない。もう一度祖父に吶喊すべきなのかねえ。

 

「そういやさ、きりたん。」

 

「何ですか?私はそろそろ眠いのですが。」

 

「あのさ、時折言ってるずん姉様って誰?」

 

「ずん姉様はずん姉様ですよ?私の自慢の姉です。」

 

「そうか……や、ね。名前聞いたことないなぁと思って。上のイタコさんは名前を聞いたことあるんだけど。」

 

「ああ、イタコ姉様は顔も出してますからね。ずん姉様は顔をイタコ姉様に任せてずんだ餅を作ってるので多分外の人はあまり知りませんよ。」

 

「ずんだ餅……?」

 

「ええ、ずんだ餅です。絶品です。何なら今度届けてもらいますが。」

 

「いや……それは別にいいんだけどずんだ餅……ええ……」

 

「何か文句でもありますか。」

 

「無いけどさぁ。」

 

余計謎が深まった。ずんだ餅のために付き合いを任せて籠るってなんだ。そんな姉を慕ってるきりたんの方もよくわからん。

 

そんな話をしていると今日の疲れが体に襲いかかってくる。買い物に連れていかれあまつさえ荷物まで持たされたんだ。今日はゲーム殆ど出来なさそうだな……

 

きりたんが早々と寝た二時間後、日課のゲームもそこそこに寝落ちてしまったようだ。




ゆかりvsきりたん。生活習慣の対決はどちらが勝つのか私にもわからない()
ただきりたんはもとの生活には戻れないと思います

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