神獄塔メアリスケルターAnotherFinale 獄中血刑前夜譚   作:謎のコーラX

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第16話

なんで、なんでなんでなんでなんで!、さっきまで普通に歩いてた、笑ってた!、なのになんでこんなことになってるの!。

先生は家の病室のベッドに寝かされた、身体は起こしているけど明らかに呼吸が早い。

(わたくし)は冷静さを欠いて、薬の服の襟を掴み、怒鳴った。

 

「薬!、先生は!、先生は何の病気なの!!」

 

「……栄養不足だね」

 

「はぁ!?、なに言ってんだよ!、これの何処が栄養不足だと言うんだよ!」

 

「……待って、もしかして薬のいう栄養不足って」

 

電気椅子は何か気づいた様子だった、薬は少し驚いた表情を見せた。

 

「……たぶんキイ、あなたの考えは合ってるよ」

 

「……どういうことなの」

 

「心臓を貫かれても先生は生きていただろ、すぐに再生もした、だから可能性の一つとしてあったんだが……先生は言わば不死の汚染動物と同じ存在となっている、核の影響でね」

 

「不死の汚染動物と……?」

 

不死の汚染動物、あの球根に似たモノから栄養を貰うことで不死となっている化け物だ、ですが、それならおかしな点がある。

 

「ノコギリとリッサは?、二人もアレに触れて処刑台少女となった、二人も衰弱しないとおかしい」

 

「そうだな、俺らも同じ……まて、そういうことなのか?」

 

ノコギリは気づいたようだ……そうだった、ノコギリ リッサと先生の違い、それは。

 

()()()()()()()()でしょうか」

 

「そう正解、二人は外面だけを作り変えたのに対して、先生は失った機能を核によって新しく作られている、脳と心臓とかね」

 

「……なるほどね、私の身体、そんなことになっていたんだ」

 

先生は俯きながら、呟いた、あぁ、あんな悲しい顔をされて……。

 

「核……そう!、なら核があれば先生は助かるんでしょう!、近くにそれが」

 

「残念だが、先生がこの状況ということは」

 

「核は既に無いと見ていい、だろ?」

 

ファラリスが鍛錬から帰ってきて、そう残酷に告げる、そう、核がもう破壊されているから、先生はこんな状態なんだ。

 

「それに……外を見ろ、改めてな」

 

「外……あ!」

 

(わたくし)と皆は外に向かって走り出した、ドアを開けて、まわりを見渡す……あまり気にしてなかったが、今状況がおかしいことに気づく……あれだけ空高くにあった()()()()、四方八方見ても塔が何処にもなく、(わたくし)は絶望した。

 

「そんな……これでは先生が……」

 

「そうだな、あれだけ嫌っていた塔が何処にも無いとなると、寂しいし……今は立っていてほしかった」

 

(わたくし)達は悲しみに暮れる、先生を失う、そのようなあってはならぬ未来の想像を強いられながら。

 

先生の余命は一ヶ月、長いようで、短い、そんな日数、その内の一週間、皆思い思いに、考えを巡らせ、この状況を打破しようとリビングに集まり考えている。

 

「……ワタァシ、ヒトツ、カンガエ、あるんです」

 

沈黙を破ったのは、新しく入った、車輪でした、そういえば、彼女は海外から来たと言っていた……()()()()()()

 

「……ワタァシ、あるタワー……と、よぶにはモンスターのモノにのってきました、ワタァシ、そこのルーラーで、ギャクタイ、うけてました」

 

「ふむ……もしや、噂で聞く監隊塔かな?」

 

十字架が口を開く、監隊塔?、初めて聞く名前ね。

 

「なんでも、悪食の監隊塔って言うのは、世界を食い荒らしているとか、もしやそれなのか?」

 

「ザンネンながら、ノーデスよジュウジカ、ワタァシタチがのってきたのは……それより小さな、ジャパンのいいかたなら、カギャクのカンタイトウというモノデス」

 

カギャク、加虐?、随分と物騒だけど、そこにも核があるなら。

 

「何故、最初に言わなかったんですか」

 

「ワタァシは、そこからエスケープしてきました、しいたげられて……ワタァシは……myself……」

 

絞り出すように、震えながら、火あぶり柱の手を握りながら、そう言ってくれました。

 

「……よく、言ってくれました」

 

(わたくし)は車輪を抱きしめました、先生からこうしていたんでしょう、怒ることはしません、ここまで辛い顔をして、喋ってくれたのですから。

 

「……今からノースにむかえば、3タイムほとで、つきますデス……」

 

「わかりました、薬、先生を運ぶのは任せました、急いで引っ越しの準備をします、皆、大事なもの、テント用具、キッチン用具を集めて、30分後に、そこに向かいます、車輪、そこにはあなたの姉がいるのですね、処刑台少女の」

 

「イエス……ストロングデスよ、ウィナーになれるかどうか」

 

「へぇ、それは面白いな、わっち戦いたいもんだ」

 

「ファラリス、あなたって本当にいつも通りね、安心するわ……」

 

加虐の監隊塔、そこに核があるなら、先生を助けられる、これが、(わたくし)達の最初で最後の、挑戦です。

 

 

半年前……世界最後の都市、血式少年少女戦線都市、通称血戦都市、その長、マリアチャイルドは、人の形の化け物の姿をした、()()()()()()()()の、一応監獄塔と名付けられた、そのモノの下に、部下の牛若と共に訪れていた。

 

「……ふっ!」

 

マリアチャイルドは刀を抜き、化け物を切り刻む、まるで水を切ったかのように、即座に再生する。

 

「駄目ね、やはり無理か」

 

自らのメルヒェン、ナイトメア、ジェイル、テオフィルに関連する者()()にとって猛毒の自身の血液を固めた銃弾をメアリガンで放つ、当たった場所はぐつぐつと泡立ち、崩壊していくが、数分でそれも治ってしまう。

 

「血液も駄目か、海に毒一滴ではそりゃあ無理だよな、マリアチャイルド、どうする?」

 

「そうね……やはり、監獄塔を攻略し、栄養源である(コア)を破壊するしか、これの成長を止める手段は無いわね」

 

「だが、塔の中で生活してるやつもいると聞く、それはどうするんだ?」

 

「関係ない、私は世界のために、この塔の成長を、復活を止めないといけない……そのためならどんな汚名を喜んで受けよう」

 

牛若はその必死なマリアチャイルドの表情に、悲しさを覚える。

 

「マリアチャイルド、お前の道に僕らはついていくつもりだ」

 

「そう、ありがとうね……さて、早いところ、攻略しないとね」

 

マリアチャイルドは化け物を後にする、

マリアチャイルドは、この半年で、監獄塔をほぼ全て攻略、破壊していった、全ては、あの化け物を、止めるために。

 

 

 

 

 

 

 

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