神獄塔メアリスケルターAnotherFinale 獄中血刑前夜譚 作:謎のコーラX
「あれが、加虐の監隊塔ですか」
異形と呼ぶしかない狂った形の塔、塔と呼ぶにはいろいろとぐちゃぐちゃなところですね、見てて気分が悪いです、そして動いていますね、前に先生に本で見せてくれたハウルの……なんでしたっけ、あれに似てる感じがします。
『ギァァァァァ!!』
近づくにつれ、老若男女、様々な悲鳴、絶叫、苦悶の声が、大音量で聴こえてくる、ただ、何故でしょう
「うぅ、五月蝿いなぁ、わてこういうの嫌い」
「そーう?、メイはなんか、気にならないかなぁ、首つりちゃんももしかして?」
「うん、私もかな、なーんか、慣れてるんだよね」
やはり、アイアン・メイデンと首つり台も同じですか。
「火あぶり柱、あなたも同じ感想ですか」
「えっ!、そ、そうね、嫌だけど、火あぶり柱も慣れてるかな」
「………なるほど」
「車輪、ここにはあなたと同じ処刑台少女が二人いるらしいですが、名前と外見、能力を教えてもらえますか」
「そーデスね、ムチウチ、そしてイシウチ姉さんです、ムチウチねえさんはギロチンさんみたいなアダルトびたフォームに、クビツリさんみたいなポニーテールでシラちゃんみたいなスキンとヘアーデス、アビリティはウィップでのアタック」
「ふむ、鞭ですか、もう一人は石ですか?、それなら楽ではありそうですね」
「AHAHA、むしろイシウチねえさんのほうが――シラちゃん!」
突然、車輪が火あぶり柱を突き飛ばし、そして、何かが車輪の頭を掠めた。
「しゃ、車輪!?」
火あぶり柱は車輪駆け寄る、傷は……大丈夫そうですね、出血はしてますが脳には届いてない感じです、それよりも、今のは、石打ちなる者の、攻撃でしょうか。
「き、きをつけて、イシウチねえさんは、ロングレンジからのアタックがストロングデスから……」
脳には達していないとはいえ、どうやら脳は揺れたようですね、言い切ると、車輪は気絶してしまった。
「ちっ、こっちには遠距離武器は無いというのに」
監隊塔に目を向ける、よく見ると、何かが大量に向かってくる……石だ、それがこちらにかなりの速度で向かって来ている。
「ちっ、あなた達!、防御しなさい!、一発でもまともにくらえば無事にはすみませんよ!」
「なら、私が先生を護るべきだね」
十字架が、持ってる十字の盾で先生を守ってくれるようだ、頼もしいですね、なら、この攻撃を耐えることに専念できます。
「来ますよ!、3 2 1 !」
大量の石が飛んでくる、
「はぁはぁ……なかなかに、ききますね、これは」
石は3分間、せわしなく飛んできた、備蓄でもしていたのだろう、防げるとはいえ、なかなか辛かったです。
「ぐっ……」
電気椅子
「すみません、電気椅子、
「いえ、良いんですよ、自分がもう少しやれたなら、こんな傷つかなかったんですから……っ」
よく見ると、白いのが見える、抉れすぎてますね、これは早いところ、応急処置にしないと、次の攻撃が何時飛んでくるかわかりませんし。
「……」
火あぶり柱を見ると、
「なんですか」
「あ、その……火あぶり柱が知ってるギロチン姉さんと180度違うというかなんというか……」
「……その火あぶり柱が知ってる
見渡しても見当たらない、何処にも二人の姿が見えませんね。
「あぁ、二人なら血相……いや、
……まさか、二人も
○
「ひゃひゃ……ひゃっはははは!、やるネェ!、見たかよ鞭打ち!、あいつらの無様に応戦する姿!、笑えてしょうがないぜ!、やっぱり遠くからの攻撃は大大大好き!」
子柄な身体に巨大な両手の義手をつけた少女、石打ちは石を投げた後、望遠鏡で、ギロチン達の姿を見ていた、二人は監隊塔の頂上で、ゆったりと、下にいる処刑台少女達を眺めている。
「石打ち、お前のその悪趣味なこと、本当にわかりあえんな、オレからしたら何の砕ける音、苦しみ悶える声が聞こえない加虐など、ピアノの無い舞踏会ほどつまらん」
「へへ、お前にも安全圏からの加虐の素晴らしさを教えてやりたいぜ」
「しなくて結構、オレは、これでいいんだよ!」
鞭打ちは床にくっついた人間を鞭でひっぱたく。
『グァァァァァ!』
その人間の絶叫が響く、それに鞭打ちはうっとりとした様子を見せる。
「うーん、やはり人間の悲鳴は、近くでこそだなぁ、だが骨が砕け、肉が千切れる音が足りない、やはりこの塔のやつらより、生きてる人間を叩いたほうが愉しいねぇ、けは、けははは!」
「わぁ、悪趣味、メイ、そういうの……わかってしまうのが悲しい事実だよね」
「だね、私もああいう悪趣味なところあるし、まぁ、こういうやつらだとわかって良かったね、メイ姉さん」
……いつの間にか、先程の下にいたやつらの二人が鞭打ちと石打ちの背後に立っていた。
「なっ!?、貴様ら、いったいどうやって」
「名を名乗れ!、この石打ち様の後ろに立つなんて!」
石打ちと鞭打ちは戦闘態勢に入って振り返る、あの連中の二人なんだろう、だが、石打ちが見ていた姿とは違った、髪と肌が変わっているのだ、自分達と同じ色に、それに殺気が比べられないほどに強い、まるで別人だ。
「わぁ、真っ黒真っ黒だね、首つりちゃん、じゃ、そんなわけで」
「「ぶ・ち・こ・ろ・し、確定★」」
二人は狂気的な声で、石打ちと鞭打ちに向かっていった。