神獄塔メアリスケルターAnotherFinale 獄中血刑前夜譚 作:謎のコーラX
ゴアスーツ、元の時間軸の
今の
「アイアンメイデン!、首つり台!、余力を残さず!、殺す気でいきますよ!」
「「はい!」」
「へぇ、早いね」
四方八方から絶え間なく、攻撃を仕掛ける、先程とは違い、少しずつだが命中している。
「ふーん、やるね、最初からすれば良かったんじゃないですか?」
「おらぁぁぁ!」
「あー、聴こえてない感じね」
余裕は一切ありません、早く倒さないと、マリアチャイルドはそれほどの相手だ。
「はは、ならこっちもこうだ!」
マリアチャイルドは懐から汚染動物の血液が入った瓶を自らにかける、羽衣が現れ、瞳がピンク色に輝く、なるほど、これが、いや、まだ変化している?。
「で、ダメ押し」
マリアチャイルドの髪が白になると、今度は服装が変わった、天女のような姿になり、光の衝撃波が
「ぐぅ、後、2分」
「終わらせよう」
光の玉がマリアチャイルドのまわりに数え切れないほど現れる、それが滅茶苦茶にばら撒かれ、
「さぁ、どうする?」
「決まってる、アイアンメイデン!、首つり台!、一斉に、全速力で」
「「「押し通る!」」」
「やるね、じゃあもう少し激しくいこう」
そう言ったマリアチャイルドは光玉の数を増やし、速度もあげてきた。
「ぐ、ぐぅ、あぁぁぁぁ!!」
それでも、骨が折れようとも、肉が焼けようとも、緩めない、後退しない。
「はは、驚いたな」
「とど、いた!」
攻撃できるほどの距離まで近づき、
「流石、だね」
武器を引き抜くと、そのままマリアチャイルドは倒れ、静寂が流れた。
「か、勝った……よかった、ふふ、勝ちましたよ、守りきりました……よ」
限界を迎え、ゴアスーツの効力も切れた身体は地が向かってくるかのように、
「あはは、やったね首つりちゃん」
「うん、わたし頑張った、もう動けないよー」
まだ意識はある、けど、身体が指一つ動かすことができない、けど、勝った、殺しはしてしまったが、後悔はない、それほどの相手でした。
「おーい!、生きてるかー!」
先程まで戦闘していたであろう他の仲間達が来たようですね、これで
「予想以上、想像以上だよ、君達」
聴こえてきた、絶対にもう聞くことがないはずの声が。
「んなっ!?、そなたら!、戦闘準備!」
「一応褒美とか、頑張った勲章的なものでも」
か、身体が動き始めた?、痛みが引いていき、
「率直に言ってしまうと、あなた達に勝ち目はありませんでしたよ、私にはこれがあるので」
そこに飛んでいたのは天女、いや、女神、背後の光輪から翼が生え、髪が足を超えて伸び、輝き、圧倒的までの存在感が放たれていた。
マリアチャイルドはその黄金の瞳で、
「さて、10人か、残りの二人はこの先の核かな」
「ぐっ、行くぞぉぉぉぉ!!」
「おい待て!」
ボロボロの薬の静止を聞かず、ファラリスは女神となったマリアチャイルドに向かっていく、その拳を握りしめ、全力で殴りつけたのだろう。
「うん、この程度か、さっきの三人のほうが速いし強かったな」
マリアチャイルドはただ指を弾いただけ、デコピンをファラリスにした、それだけで高速でファラリスは吹き飛び、大きく床にめり込んだ。
「がっ、な、なんだこれは、どういう強さだ!?」
「おー、生きてますね、さ、残りの9人はどうします?、死ぬ気で来てもまったくもってあなた達ではかすり傷一つつけれませんと思いますが」
わかりやすいほどとてつもない実力差だ、なんなんだ、あれほどの力は元の世界でも見たことない、いや、一つあるか、あの、確かそのようなやつとマリアチャイルドの姿は酷似している。
「あなた、強い願いを受けて核に触れましたね」
「あぁ知ってるんですね、この姿になると雑念がすっぱり消えちゃって気持ち悪いからあまり使用したくないんですが、ま、それはそれとして、先に行きますね」
「ま、まて!」
「いかせるものかよクソが、
「……残念ですね」
マリアチャイルドは今までの5倍はある光玉を作り出す、濃い死の予感がひしひしと伝わってきます。
「全ては人類のために、死んでください」
「うぉあぁぁ!」
「あなたは」
「――お願い、あの子達を殺さないで」
「先生!」
先生がそこに現れた、どうして、火あぶり柱と車輪はどうしたというんですか。
「良いんですか、あなた、死ぬとか言ってましたよ」
「それでも、ここであの子達を失ってまで生きようとは思えません、どうか、先に進んでください」
先生の目には覚悟が宿っている、駄目だ、駄目よ先生。
「良いでしょう、でもその前に」
マリアチャイルドは光玉を消すと、指を弾く、その瞬間、
「救われましたね、では、破壊しましょう」
「待て!、待ててっていって」
抗えきれず、そのまま意識は無くなっていってしまった。
○
次に目が覚めた時、そこは天井が無く、空が広がっていた、星々が輝く空が。
「そうか、壊れてしまったんですか」
悔しさで唇を噛み締め、地面を叩く。
「先生!」
首つり台の悲痛な声を聞き、立ち上がり、急いでそちらに向かう、皆が集まり、その中心にはしわしわとなって息も絶え絶えの先生が倒れていた。
「どうして……薬!、どうして先生はこんなにもすぐにこんなことに!」
首つり台は薬に怒鳴り散らす。
「言ってしまえば監隊塔に繋がっていたせいでしょう、いわば監隊塔の急所は今の先生には急所になっていた、それだけ危ない状態だったってことだ」
「あはは、全部言われちゃったよ」
「先生!、喋らないで!、
「それは取り越し苦労ってやつになるわね、私の状態は私がわかってる、下手な核の栄養では私は治らない、もう死ぬってことね」
「そんなこと、そんなこと言わないでください!、先生!」
「あはは、皆泣いてるのはわかるんだけど、ごめんね、見えないんだもう、だから、誰か握ってくれるかな、怖いんだ私でも」
皆2つの手が誰か握るかわかっているかのように、右手は
「ありがとうね、あぁ、本当にこうなってくると、幸せな人生だったよ……十字架」
「なんだ」
先生は何か十字架に小声で何かを伝えると、十字架は目を見開き、それでも何か理解したかのように頷いた。
「ありがとう、あは、まだまだ言いたいけど、そろそろね、電気椅子 ファナリス 十字架 杭 薬 車輪 火炙り柱、ノコギリ リッサ 首つり台 メイ……そしてギロチン 」
先生は満面の笑顔を見せ、
「ありがとうございました」
――それだけ言って、もう喋ることは無かった。
○
「おや、ペンダントですか?、中には何が」
「お前にそれを知る権利があると思うか?」
「ふひひ、すみませんね、では先に行きましょうか」
「ギロチン姉さん」
首つり台が捜索の報告に帰ってきたようですね、その様子だと駄目そうですねこれは。
「ファラリスは見つからなかったよ、ごめんなさい」
「いえ、仕方ありません、謝る必要はないと言ったでしょう」
「……うん」
先生が死んだ日、ファラリスは何処か心あらずと言った様子で何処かに行き、そのまま行方不明となっていた、もう一年は探しているが、いっこうに見つかる気がしない。
死ぬような弱さではないと思いますが、心配です。
「さて、行きましょうか」
品物が入ったバックを背負い、
END