火魅子伝 九洲後記   作: ノーリ

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おはようございます。本作第二話目です。

序章の前書きでも書きましたが、この作品は耶麻台国を復興させた後の九峪の後日譚のお話で、ヒロインたちとのイチャラブをメインテーマにしています。ですので、読んでいる時にこんなんあの子と違う! みたいなことも多々あるでしょうが、作者の妄想を駄文にしたものなので何卒ご容赦ください。
逆に言えば、ご満足いただけなければ早めに手を引いていただくのが賢明かつ精神衛生上良いかと思われます。これも序章の後書きで書きましたが、R-18にならない程度にエッチい内容にしていきますので。そこをご了承の上での閲覧をお願いいたします。

さて、耶牟原城から場所を移して次の地です。原作を読了済みの方ならおわかりでしょうが、ここで待っているのは彼女です。その彼女とのイチャイチャ、甘ラブっぷりを楽しんでいただければと思います。

では、どうぞ。


豊後編
NO.01 情熱の伴侶


耶牟原城を出立した九峪一行はゆっくりと南下していく。目指すは隣地の豊後県だ。

九洲から狗根国を追い出した際に九峪が現代の行政を参考に敷いた、いわゆる郡県制を参考にした名残は耶麻台国復興後もそのまま運用されている。そして、そこを治める人員にも大幅な変化はなかった。

 

「大きくなってるかなぁ…」

 

そこにいる顔ぶれを思い出し、九峪は思わず呟いた。

 

「ふふ、もうすぐ逢えますよ」

「そうだな」

 

清瑞と馬首を並べ、周囲を護衛されながら九峪一行は南下する。そして久々の再会を待ち望んでいるのは何も九峪だけではなかった。

 

 

 

 

 

「九峪様、まだかな…」

 

豊後県県都、長湯。耶麻台国が復興し、火魅子が即位した後も引き続きこの地を任されている伊万里はそのときを今か今かと待っていた。そんな伊万里を、しょうがないなあと見つめる二人の側近。

 

「落ち着きなって、伊万里」

「そうだよ。先駆けが知らせてくれただろ? もうすぐ逢えるって」

 

言わずと知れた上乃と仁清である。十年の年月が過ぎ、面影には変わりなくとも二人とも成長していた。今では二人ともそれぞれに夫に嫁ぎ、妻を娶って家庭を構えている。

上乃は色気が増し、身体つきも肉感的になった。でありながら、根っこの部分は変わっていなく、相変わらず明るくて楽天的なために男性将兵からは大人気である。と言っても、彼女自身は夫以外には興味はないが。今では夫婦そろって伊万里にとっては欠かすことのできない側近であった。

仁清も身体つきが逞しくなって大分背も伸びた。今では伊万里や上乃より頭一つ大きくなっている。彼もまた伊万里にとって欠かすことのできない側近として豊後県の運営、治世に携わっていた。と、

 

「おや、お見えのようですよ」

 

九峪一行がこちらに向かってきているのを目敏く見つけた遠州が伊万里にそう告げると、伊万里は顔をパアッと綻ばせて遠州の示した方向に顔を向けた。その様子に遠州は隣に立つ上乃と顔を見合わせるとお互いに苦笑する。まだ九州が狗根国に支配されているときから復興軍の幹部であった遠州は、当時から上乃と恋仲であった。そして終戦後二人は結婚し、今では先述のように夫婦揃って伊万里の重要な側近というわけである。そして、そうこうしている間に九峪一行が到着した。

 

「…っと」

 

九峪が皆の手前で馬から降りる。直後、

 

「とうさま~!」

「ととさま~!」

「ちちうえ~!」

 

九峪に一生懸命駆け寄る三つの小さな影があった。

 

「伊万(いま)! 万里(まり)! 伊里(いり)!」

 

近寄ってくる三人の姿に顔をほころばせると、九峪は膝を折って目線を合わせる。そして、両手を広げて懐を開けた。三人の娘たち…伊万、万里、伊里は三人ともほぼ同時に父である九峪に勢い良く抱き着く。三人とも母親の伊万里の名前からあやかってつけた名前であることは容易にわかる名であった。伊万里としては父であり夫でもある九峪の名前からもあやかりたかったのだが、俺の名前と合わせるとどうも語呂が悪いなと九峪が難色を示したために残念ながら成立しなかったという裏話もあったりしたのだが。

 

「とうさま~!」

「おかえり~!」

「まってた~!」

「三人とも、大きくなったなぁ」

 

嬉しそうに自分にギュッとしがみついてくる三人の愛娘の姿に思わず九峪がニヤついてしまう。そして、そんな九峪から少し下がっている清瑞は僅かながら寂しそうな表情だった。と、

 

「ほら、三人とも、その辺にしなさい」

 

娘たちに少し遅れ、母…伊万里がやってきた。

 

「お父様が動けないでしょ?」

「ええ~…」

「だって~…」

「ひさしぶりなのに~…」

 

言葉通り、せっかくの久しぶりの再会に水を差された三人の娘は不満そうである。が、

 

「そうだな。そろそろちょっと離れてくれると父様も嬉しいかな?」

 

九峪本人にもそう窘められる。

 

「う~…」

「む~…」

「そんなぁ…」

「ごめんな? 後でちゃんと遊んであげるから」

 

父である九峪本人にそう諭され、子供たちは渋々ではあるが九峪から離れた。苦笑しながら折っていた膝を伸ばすと、九峪は伊万里に視線を合わせる。

 

「ただいま」

「お帰りなさいませ」

 

伊万里が深々と頭を下げた。そのときには上乃や仁清たちをはじめとする、九峪を出迎えるために集まった兵士たちも深々と叩頭する。

 

「変わりなかったかい?」

「ええ。でも、色々とご報告することもありますので、積もる話は中で」

「そうだな」

「では、こちらに」

「うん」

 

上乃と遠州に先導されて九峪と伊万里が肩を並べて歩き出す。周囲を兵士たちが囲み、後詰は清瑞たちと仁清だ。そして城へと向かう途上の道のりで、伊万里は無意識のうちに九峪との間の距離を詰めていたのだった。

 

 

 

 

 

同日夕刻。長湯城、奥の間。豊後県の県都である長湯城の一番奥まった部分のことである。普段は利用しない場所なのではあるが、九峪が豊後に滞在している時だけは生活拠点として開放していた。その奥の間の一室に九峪たちの姿がある。

 

「やれやれ、ようやく一息つけるかな」

「お疲れ様でした」

 

首元をパタパタと仰いでそんなふうにボヤく九峪に伊万里がクスッと笑う。あの後、一頻り住民たちからの歓待を受け、留守にしていた間の豊後県での状況や動向などの説明を受け、ようやく解放されたのだった。今からは一家水入らずで夕食である。そして、

 

「えへへ~♪」

 

胡坐をかいている九峪の上にちょこんと乗っているのは伊万である。彼女はニッコニコなのだが、

 

『む~…』

 

その両サイドにいる万里、伊里の二人がとても面白くなさそうな顔をしていた。

 

「二人とも、そう睨むなって」

 

その二人に気付いた九峪がそれぞれの頭をゆっくりと優しく撫でる。

 

「明日は万里で、明後日は伊里の番なんだから」

「わかってるもん…」

「でもぉ…」

 

やっぱり今父親の膝を独占しているのが羨ましいのか、万里も伊里も納得できずにムッとしていた。

 

「ほーら、そんな顔してたら二人ともせっかくの可愛い顔が台無しだぞ? 皆、母様に似て美人なんだから、そんな顔しないの」

「く、九峪様!」

 

思わぬ展開から褒められて、伊万里は顔を真っ赤にしてしまった。未だにそんな反応をする伊万里にいつまでも変わらないなぁ、と内心で思いながら九峪が続ける。

 

「さ、ご飯にしようか。父様はもうお腹がすいたよ」

『は~い』

 

父である九峪に撫でられてようやく機嫌が直ったのか、三人の娘は声を合わせて返事をした。ほどなく母である伊万里も落ち着きを取り戻し、その後は久しぶりの一家団欒の夕食を楽しんだのであった。

 

 

 

 

 

夕食後、奥の間の中で更に奥にある最奥部の部屋。九峪の滞在のときだけは夫婦の寝室にしているこの部屋で、伊万里が用意を整えて待っていた。と、

 

「ふぅ…」

 

やれやれといった感じで溜め息をつきながら九峪が入ってきた。

 

「お疲れさまでした」

 

そんな九峪に伊万里がそう労いの言葉を掛ける。それに九峪も苦笑して応じた。

 

「大変だったみたいですね」

「まあね」

 

その言葉は間違いないといった感じで九峪が大きく頷く。

 

「皆、中々寝てくれなくて参ったよ」

「ふふ、仕方ありませんよ。何せお父様とは久しぶりの再会ですもの」

「そうだよなぁ。毎年のこととはいえ、やっぱりちょっと心が痛むよ」

「あら? こうなったことに後悔してるんですか?」

「そんなことないさ。でも、やっぱり寂しくさせてるのは間違いないからさ、申し訳なく思ってるんだよ」

「でしたら、いつものように可愛がってあげてくださいね?」

「うん、わかってるよ」

 

そこで会話を切ると、九峪は寝台に腰を下ろす。そして、

 

「伊万里」

 

伊万里をちょいちょいと手招きした。

 

「はい…」

 

九峪に招かれた伊万里は頬を赤らめ、目を潤ませながらしずしずと九峪の許に向かう。そして、その隣に腰を下ろした直後、伊万里は九峪にしなだれかかった。

 

「九峪様…」

「うん」

 

九峪がそのまま伊万里を程よい強さで抱きしめる。伊万里はその心地よい感覚に酔いしれながらも、九峪の胸の中を十分堪能した後に顔を上げた。その目は潤み、そして息遣いがかすかに荒くなっている。

 

「ん…」

 

そのまま九峪はゆっくりと伊万里に口づけをした。伊万里もその九峪の行動に応えるかのように積極的に九峪の口内を貪る。静かな空間にお互いの口内を貪るぴちゃぴちゃという水音だけが暫く響き渡った。そしてどれほど時間が経った後だろうか、どちらからともなく身体を離す。

 

「九峪様ぁ…」

 

そのときにはもう伊万里はでき上がっていた。頬の赤みはさらに増し、目をはじめとして表情は蕩け、息遣いが悩ましいものになっている。

その伊万里の姿に情欲を多大に刺激された九峪だったがそれをぐっと抑え、もう一度伊万里を抱きしめるとそのまま共に寝台に寝転んだ。そして体勢を自分を下に、伊万里を上にする。と、

 

「んっ…」

 

伊万里が自分から積極的に口づけをしてきた。伊万里は普段は慎み深く真面目で凛としているが、一度箍が外れると驚くほど積極的になるのだ。自分で意識はしていなくとも、普段抑圧されている欲望が解放されるのだろうか。それとも、愛しい人を独占できるこの瞬間を一秒でも無駄にしたくないという想いの表れなのだろうか。とにかくこの積極性は、火魅子…星華に勝るとも劣らないものだった。

 

「ぷあっ…」

 

暫くして息苦しくなった伊万里が離れる。そんな伊万里を九峪は下から見つめていた。

 

「いつも大変だろう? 三つ子だもんな」

「ええ」

 

伊万里が情欲に侵されながらも優しく微笑んで頷く。その返事に、九谷が苦笑した。

 

「まさか、三つ子とはなぁ…」

「ふふ、そうですね。でも、三人とも可愛いですよ。とっても」

「そっか。…まあ、さっきも言ったけど母親に似て三人とも美人だからな」

「嬉しい…」

 

伊万里が感極まって九峪の胸元にまた顔を埋めた。先ほどは娘の手前もあって我慢していたが、あの時も本当はこうしたかったのだ。そして久しぶりの夜ということもあり、これ以上ないほど火の点いてしまった伊万里はもう我慢できないとばかりに九峪を求める。

 

「九峪様ぁ…」

「我慢できなくなっちゃった?」

「はい…」

「正直だなぁ、伊万里は」

 

九谷が苦笑する。いつもの伊万里を知っているだけに、このギャップがまたたまらないのだ。

 

「だって…」

 

九峪に揶揄されて少し拗ねたような表情をする伊万里。だが直後、

 

「あっ…」

 

感極まった声を上げた。九峪の両手が伊万里の全身をゆっくりと丁寧に愛撫し始めたのだ。

 

「あ…あ…あ…」

 

九峪に…愛する夫に全身を愛撫されて伊万里が歓喜の声を漏らして、今まで以上に九峪にきつく抱き着いた。その結果、九峪の胸板に伊万里の豊満な胸の感触がダイレクトに伝わる。

星華、香蘭と比べれば伊万里の胸のサイズは確かに劣る。本人もそれについては自覚しておりひそかなコンプレックスでもあるのだが、それでも十分巨乳の部類に入るサイズだった。ただ単に星華がそれ以上に大きく、そして香蘭が星華に輪をかけて大きいだけなのだ。要するに比較対象が間違っているだけであり、伊万里も十分、男の情欲に火を点けるだけのプロポーションをしていた。

自分の愛撫によって伊万里が昂っていることを理解した九峪は体勢を入れ替えて自分を上に、伊万里を下にする。そして、そのまま耳を甘噛みした。

 

「ああっ!」

 

悩ましい嬌声が伊万里の口から洩れる。そのまま九峪は伊万里の寝巻をはだけた。そしてゆっくりとその豊満な胸を愛撫すると、頃合いを見て先端の敏感な部分を摘まむ。

 

「っ!」

 

声にならないぐらいの刺激と快感に伊万里がのたうち回った。だがそれも一瞬のことで、伊万里はすぐにぐったりとその身体を弛緩させた。その表情はこれ以上ないほど赤く、息が乱れて悦楽に蕩けている。

 

「相変わらず敏感だなぁ、伊万里は」

 

自分の手で面白いように反応する伊万里に九峪は満足でもあり嬉しかった。と、

 

「く、九峪様ぁ…」

 

悦楽に支配された伊万里が真っ赤な顔になって愛しい人の名前を呼んだ。

 

「お願いします…もう、もう…」

「うん、わかってるよ。正直俺ももう、我慢の限界だから」

「はあぁ、嬉しい! いっぱいいっぱい可愛がってください!」

 

歓喜の涙を浮かべながら首筋に抱き着いてきた伊万里と三度口づけをかわすと、九峪はそのまま伊万里に覆い被さっていった。そしてその夜、伊万里は待ちに待った久しぶりの夫婦の時間に、明け方近くまでその身を快感に委ねたのだった。




物語補足1:年齢設定

本作品では九峪が九洲に召喚されて10年後を舞台にしています。原作の小説やゲームを参考に年齢を設定し、不詳の人物については推測で設定しました。

只深:25
香蘭:26
九峪・伊万里:27
星華・志野:28
清瑞:29
藤那:30

とりあえず主要人物だけ。その他はご要望があれば後々に。この作品では上記の年齢設定ということで物語をお読みください。
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