パイロット版と言う名の読み切り短編集   作:ダグライダー

7 / 8
 こんばんは。
 久しぶりの読み切りです。頭の解しを兼ねた体操なので割りとカオスです。
 テーマは転生とガチャと三国伝。
 BSの再放送で三国伝BraveBattleWarriors熱が再燃した事もあり書いてみました。
 因みに艦これはアーケード派ですがちょくちょく二次創作を読んでたりします。

 デルミンを選んだ理由?終わらないパーリナイがツボったのとキャラクター的に好きなのとそこそこ戦闘力があるからです。



転生前に会う奴が神様だなんて言った奴は神様ってモノをナメすぎなんじゃないかと、◯◯◯◯は思います。(読切)

 拝啓、今は昔、前世のご両親様。

 大した親孝行も出来ず死んでしまった私をお許し下さい。

 さて、私は今、天も地もあやふやな場所に居ます。目の前には何やらカラフルな髪の幼女がニコニコ笑っています。

 

 「ハロー♪はろはろ~♪生きてる~?起きてる~?あ、死んでたね~。■■■ってばうっかりさん☆」

 

 何だろうかそこはかとなくウザい。

 

 「貴方達人間にはお馴染みの転生ってヤツをYou!異世界転生しちゃいなYo!」

 

 胡散臭い、信用無い、そもそも私は神なんて信じない。

 

 「うんうん!わかるワカル♪■■■も神なんて信じてない!」

 

 ならお前は何だと言いたい。

 

 「管理者だよ?世界の次元は1つじゃない、■■■がいる世界は貴方よりも遥か上の次元存在。だから神様転生なんてお優しい幻想じゃない!だからね?■ュ■をいっぱい楽しませて♪…あ!ついでに見つけたのも一緒に混ぜて送っちゃえ♪きっと世界は楽しく混沌になるね♪」

 

 それが"私"が見た最期の記憶──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 西暦20XX年、世界は突如海から現れた謎の怪異により海路を制圧された。

 これにより海上は人類の生活圏ではなくなりシーラインは襲撃を受け貿易は滞り、現存の通常兵器は効果無く、人間達は滅亡の危機に瀕した。

 

 しかしある時を境に現れたとある存在により人類はその勢力図を盛り返す。

 

 

 

 

 

 その存在により怪異の脅威を押し戻す事は出来た、しかしそれ以上が望めず、人類は何時終わるとも知れない戦いを続けている。

 

 怪異の名は《深海棲艦》、そしてそれに対抗する存在の名は《艦娘》。

 

 そして今、そんな世界の都合など知らんとばかりに享楽者が落とした存在達が降り立った。

 

 果たして彼等は新たな希望となるか、それとも──

 

 

 

 

 

 

 「ここは……ドコでしょうか?」

 小さな体からソプラノ声が溢れる。ミントブルーの奇抜な色のボリュームたっぷりの2つのロールした髪、額の辺りから生える珊瑚の様な色合いの二本のツノ、背中には髪と同様ミントブルーのオニギリの様なマスコットを模したリュック、臀部からはコードのように長い先端が鋭い尻尾、そんな奇異な容姿の少女が何処とも知れぬ孤島らしき場所で呆けている。

 

 「困りました…デルミンは見ず知らずの場所でただ一人。このままではデルミンはミイラななってしまいます。?!何故デルミンはデルミンと…?デルミンはデルミンでは無かったはずなのにいつの間にかデルミンになっていました」

 

 目が覚めて気付いたら深夜アニメで見たキャラクターになっていた何某かは砂浜に転がっていた枝を掴んで弄びながら考える。

 

 「そうです。この身体、確か必殺技がありました、取りあえずそれで反応を見ましょう」

 

 言うが早いやツノを覗かせるパッツンカットの前髪が掛かる額にピンと伸ばした両の人差し指と中指をくっ付けた手を翳し短く叫ぶ。

 

 

 「しゅびっ!!」

 

 迸る赤熱光彩、膨大なエネルギーが上空に昇っていく。

 

 ボンっ!と遠方で爆発音が轟いた。

 

 「今、何か撃ち落としましたか?」

 

 音が空気を伝って感じた僅かな異音に顔を青ざめるデルミン(仮)となった少女。

 眼を細め手を掲げて傘を作るも、視力が格段に良くなった訳でも無いので(それでも生前…前世よりは大分優れている)黒い点が僅かに見えたくらいしか分からない。

 

 「ん~…分かりません。何だったんでしょう?」

 

 自分の身体、能力、声に戸惑いつつも他に何か無いかと空を見続けていると先程見えた黒い点が大きくなっていく。

 

 「鳥………では無いようですが…(まぁ爆発したような音が聴こえてきたので生き物では無いのは確かなハズです)」

 等と思っていると先程の点更に大きく…いや、黒いナニかが複数近付いているのが分かる。

 問題はそれが何なのかよく判らない事だ。速さや風を切り裂き耳をつんざく様な音から生き物で無い、飛行機の様だが自分が前世から知っているモノとは形も大きさも違う。

 別段、兵器に詳しい訳では無いがテレビや新聞で取り沙汰される程度には知っているつもりだ。

 その観点から言えば、今近付いている黒い飛行物体は何やらおぞましさを感じる。

 「もしかしなくても危ないヤツです」

 危機感を覚え再び額に手を添えて"しゅびビーム(仮)"を放とうとする。

 その為気付かなかった。空にばかりに意識が向いていて海の方には一切注意を向けていなかった。

 

 《──#*@§*%★¢○℃$》

 

 《──メ、──ソコ───》

 

 突如海中から大きな音を立てて、黒いロケットの様なモノと単眼の顎が大きい怪物、更には全く血が通っている様に見えない色白を通り越して幽鬼の様な肌と黒いビキニに腕には後ろに従えている怪物と似た有機的な武器らしき物を装着している。何より──

 

 (眼が青いです。なんか炎ぽいのも出てます)

 

 まるで…怨念が凝り固まった様な雰囲気を漂わせている。

 そしてそんな事を考えている内に怪物達が口を開け、人型は腕の物を自分に向けている。

 その口から、或いは腕から覗くそれが大砲だと気付いたのは既にその黒い筒から光が飛び出さんと強く輝きを増した時であった。

 

 (まずいです…。ビームを怪物の方に?!でも空の方も怪物の仲間だったら…!?)

 

 その一瞬、僅か一瞬の思考の躊躇から生まれた空白がデルミン(仮)の明暗を別ける。

 飛行物体と怪物双方の攻撃を防ぐ事が彼女には出来ない。ならば待つのは……

 

 (死…!!?)

 

 死ぬ。また死ぬのか…、短い今世であったなぁ等と、頭の片隅でそんな思考が過る。

 打開策をと足掻く傍ら諦めろと嘆く己がいる。終わり。

 実に呆気ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──そう思っていた。炎が怪物達を焼くまでは。

 

 

 

 

 

 

 

 

大紅蓮斬!!

 

 遠方から文字通り紅蓮の大火がうねり海上の怪物達を呑み込む。

 瞬間見えたのは炎が鳳凰の形を取っていたと言う事、そしてそれは自分が居るであろう場所の横合いから翔んで来たと言う事。

 

 「先程の極大の光の柱を目指し、この島らしき地を駆けていれば……何やら不可思議な輩が()るではないか」

 

 紅蓮の斬撃の発信点、怪物を焼き払った者が此方に近付きながら声を発する。

 壮年の低く落ち着いた声が聴きようによっては高圧的とも思える物言いで、戦場となった浜辺と海上を睥睨している。

 

 「あ、ありがとうござい……!?」

 

 デルミンが声の主に礼を述べようとして顔を向けて言葉に詰まる。

 その理由は声の主の予想の斜め上を行く容姿にあった。

 

 おおよそデルミンと化した自分より少し高いくらいの身長…身長?と言うより二ないし三頭身の大きさ。

 何処が生身なのか判らない鎧同然の鋼の身体。

 何よりも顔が特徴的過ぎる。

 人間では先ず有り得ない緑色の網膜に輝く瞳が射抜くように此方を見詰め、鼻らしきモノは見当たらず顎には赤い出っ張りの様なモノ、いや遠回しな表現は止そう。

 

 前世でも彼?の様なモノは有名であった。自分は其所まで詳しい訳では無かったが学生時代クラスの男子が騒いでいたし、友達の中にはキャラクターの関係性がどうのと言っていた、日本人であれば誰もが一度くらいは名前を聞いた事が有るだろう──リアルロボットアニメの金字塔等と評された作品、"機動戦士ガンダム"。

 そのガンダムをデフォルメめし紅蓮の鎧を纏った存在が己を助けたのだ。

 

 「あ…貴方は一体……」

 ようやっと搾り出した声が誰何を問う物であった。

 

 「ふむ…常ならば此方に名を訊ねる前にその方から名乗るが礼儀と示すべきなのだろうが、貴公が襲われていた事を鑑みるに今の状況は互いにとっても異常なのだろう」

 三頭身のデフォルメガンダムは、武器を持っていない左手を顎らしき場所に当て熟考しながら燃え盛る怪物へ視線を巡らせ、再びデルミンの方に戻し状況を理解したとばかりにそう宣う。

 

 「良かろう、その無礼赦そう。然らば一度しか名乗らぬ。確と脳裏に刻むが良い!我が名は曹操!!三璃紗を統べし覇者となる者よ!!」

 

 紅蓮の(おとこ)は高らかに剣を掲げその名を口にする。

 

 ──曹操…曹操と言ったのかこのガンダムは…?!

 

 最早デルミンとなった少女は訳が分からんと混乱する他ない。が、この身体の妙な生真面目さ故か、名乗られたのであれば名乗り返さねばと口が動く。

 

 「デルミンはデルミンと言います。その助けて頂きありがとうございます」

 今更前世の頃の名など知らぬし、この身体がそうとしか喋れない以上、自分はデルミンとして生きて行くしかないのだから、デルミンと名乗る他に無い。

 

 「ふん…?随分と奇妙な名であるな。それによくよく視れば貴公、未だ童ではないか」

 曹操ガンダム──他に呼びようが無い為、勝手に心中で呼ばせて貰う事にした──に童女扱いされ少しむくれる。

 前世の死因諸々は解らぬが自分は成人していたし、この身体は確かに少女であるが、そこまで幼くは無い。

 そんな子供染みた事を考えていると炎に罷れた怪物の内、ヒトの形をしたモノがしぶとくデルミン達に襲い掛かって来る。

 

 《──ァァア、アアアアッ!》

 

 「うるさいよお前」

 

 だが曹操ガンダムはそれを意に還さず片刃の大剣を振るい怪物を一刀の元、斬って棄てる。

 

 (つ、強い…!)

 そんな三國の英傑と同名の機人に瞠目していると海の方から新たに人影が迫るのが見えてくる。

 「む?新手か」

 「待ってください!様子がおかしいです」

 

 海の向こうからこの島らしき場所に向かって来る数人の人影。

 しかし先程の怪物達と違い何者かに追われているような、そもそも見た目が怪物よりも余程人間に近い。

 

 「なんだか格好がボロボロのボロです」

 

 「手負いか、しかし珍妙な姿よ。貴公もだが彼奴等は海をまるで陸と同じ様に進んでいるではないか」

 

 デルミンの直ぐ隣まで近付いた曹操が片刃の大剣"炎骨刃"を肩に担ぎながら警戒心を弛めず、しかし覇王独特の余裕を見せる。

 果たしてデルミンと曹操ガンダムが目撃した人影の正体とは──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 デルミン達が居る島を視界に捉えられる程度の距離の海上。

 其所に立つ…否、滑るように進むハイティーンの少女達。

 

 「お前ら大丈夫か!?」

 

 後ろに続く少女達に声を掛けるのはブレザーの様な黒い服を纏い、頭部に機械的な耳とも角ともとれるデバイスが附属、浮遊している。そして均整の取れた顔には左目にアイパッチが装着されている。

 

 「私は大丈夫よ~、けど駆逐艦の子達はちょっと疲れが見えてきてるかもしれないわ~」

 

 少々間延びした口調で返すのはアイパッチの少女とはデザインが違う胸元の白いブラウスを強調する様な黒い服を纏い、頭には円形状の浮遊デバイスを戴く少女。

 

 「ったく、ついてないぜ!六駆のチビどもの引率が終わったかと思えば、新しく建造された新入りの面倒を見る羽目になるわ、途中敵に遭遇するわ、良いとこナシだ」

 

 「す、済みません……私たちが不甲斐ないばかりに……」

 

 「あら、大丈夫よ~。天龍ちゃんは別に貴女達に本気で怒ってる訳じゃないから~」

 

 「てめっ?!龍田!!」

 

 「きゃ~天龍ちゃんこわーい」

 

 和気藹々を為している様に見えるが、彼女達が身に付けている艦船の砲塔や船橋を模した装備は所々黒煙を上げ、半壊している。

 

 「にしても、さっきのヲ級は何だったんだ?」

 「そうね~、一機として艦載機を飛ばして来なかったのは確かにおかしいわね~」

 

 互いに天龍、龍田と呼び呼ばれた少女達が先程、追われている道中で遭遇し轟沈せしめた人型深海棲艦空母ヲ級の事を考える。

 空母に然るべき、艦載機を飛ばし制空権からの爆撃もせず、護衛の艦影すら姿も無く、天龍達に易々と接敵を許した敵の謎の行動。

 

 「罠…って訳じゃ無いよな?」

 「あの顔は本気で焦っていたから違うでしょうね~」

 2人して意図の読めぬ行動に疑問を懐きながら海上を進む最中、随行している駆逐艦の少女の1人が何かに気付く。

 「あの…10時の方向に島影あり…です」

 その言葉に全員が言われた方向を向く、すると島の方向で大規模な火の手が上がる。

 

 「な、何だぁ?!」

 「火事…?でもそれにしては……」

 部隊の指揮と引率を兼ねる天龍と龍田は訝しむばかり、そんな中で駆逐艦の少女の1人、銀髪の片目が隠れたスタイルの良い少女が声を挙げる。

 

 「島に人影が見えます!」

 

 声に従い眼を凝らせば、確かに人影がみえる。しかも2人程……。

 そして目撃した、炎から飛び出た深海棲艦らしき影を人影の内の1人が容易く斬り捨てた瞬間を。

 

 「おい龍田、今の見間違いとかじゃないよな?」

 「どうかしら~、もしかしたら極限状況で幻を見てるのかも……」

 「お二人共、気を確かに!見間違いでも何でもありません!」

 銀髪目隠れ少女が遠い目をし始めた天龍田に慌ててツッコミをいれる。

 そして最後尾に付く独特な長髪の少女が皆に警告を飛ばす。

 「色々混乱してるとこ悪いんだけどさ、後ろの敵さんも大分近付いてきてるよ!」

 黒髪の裏が桃色と言う独特過ぎて特徴的な少女、銀髪の少女よりは背が低いが此方もスタイルが良い。

 「もうやだ……」

 碧色の髪の小さく気弱そうな少女が謎の現象や未だに追ってくる敵のダブルパンチに弱音を洩らす。

 「夢現かはさておき、追っ手をやり過ごすならばあの島に逃げ込むのも手だと思うが?」

 銀髪の少女と似通ったデザインのセーラー服を纏う黒髪長髪の少女がそう提案する。

 「磯風の言うことも一理あるか?」

 「そうね~、浜辺の影の正体も気になるし虎穴に飛び込むのも手かも」

 言葉に出して互いの意思を確認するが否や即座に島へと舵を切る。

 

 ──彼女達はその日、世界を変える新たな運命に出会う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あの人たちは悪い感じがしません。話が通じるようなら情報収集も兼ねて接触してみるべきでは?」

 デルミンが此方に向かって来るだろう人影達を見て曹操ガンダムへ提案をする。

 

 「ふむ……道理ではある。此処が何処とも解らぬ地であるならば、その手掛かりをみすみす逃すは愚策か」

 曹操も一理あると見て警戒心を維持したまま、威圧を薄める。

 そして──

 

 

 「着いたか……で、島に居た奴等はどこだ?」

 天龍が砂浜に足を捕られつつ辺りを見渡す。が、先程遠方から見えた人影は見当たらない。

 だが浜辺には生肉と金属が焼けた様な独特の匂いが未だに残っている。

 「ここに誰か居たのは確かみてぇだな」

 焼け焦げた深海棲艦の残骸を見ながら確信する天龍中折れした黒い刀の峰で肩を軽く叩きながら嘆息する。

 他の顔ぶれも付かず離れずの均等距離を保ちつつ四方を警戒する中、森林側を警戒していた駆逐艦の少女──山風が怯える様に天龍のボロボロの裾を引く。

 

 「天龍さん……あっちに誰かいる…」

 「何?!」

 急ぎ言われた方向へ注意を向けると、草木を掻き分けガサゴソと音を立てて歩いてくる2つの影。

 

 「ほう、どうやら察しの良い者も居るようだ。それに……成る程。どうやら貴公の言う通り先の連中と違い話は通じそうではあるな、デルミンよ」

 「はい。ちょっと格好が変わってますが、お話出来そうでデルミンはホッとしてます(それはそれとしてこの人がデルミンの名前を呼ぶ姿はシュールな気がします)」

 

 「「「「「?!」」」」」

 

 突如として現れた謎の2人組に驚愕を露にする艦娘一行。

 特に曹操ガンダムの姿には大いに驚いたものだが、それより気になったのはデルミンと名乗る少女の奇異な姿。

 一瞬、新手の深海棲艦かと思ったが、それにしては血色が良いし、言葉遣いもやや妙であるが一般的な範囲、何より深海棲艦特有の嫌な気配は無い。

 天龍と龍田は駆逐艦達を庇うように前に出て、奇妙な2人組に慎重に言葉を選びながら質問を飛ばす。

 

 「………あんた達、何モンだ?」

 

 「他人に何事かを訊ねるのであれば、先ずは己が名乗る事だ」

 デルミンの時とは違い曹操はまず天龍達に素性を明かすようにと言葉を返した。

 

 「っ…、解った。オレは天龍、隣のは龍田。後ろのガキ連中共々、新生日本国海軍所属の艦娘だ」

 

 「新生日本?では矢張此処は三璃紗では無いのか」

 (海軍?海上自衛隊では無く?それに…艦娘……どこかで聞いたような気がします)

 曹操が口に出して半ば独り語ちる横でデルミンは天龍が語った言葉に瞠目し嫌な汗を掻く。

 しかし天龍達には彼女の心中を推し量る事など出来ず、寧ろ曹操の発言に白眉を寄せる。

 

 「三璃紗…?と、兎に角オレ達は名乗った、次はあんたらの番だ!」

 

 「良かろう。余は曹操、そしてこやつは──」

 

 「デルミンです。デビルミント鬼龍族です」

 

 ((((((デビルミント鬼龍族って何っ!!?))))))

 

 艦娘達は曹操の名に僅に訝しむも続けて名乗ったデルミンのインパクトの前に完全にその胡乱な考えは四散し唖然とするより他になかった。

 

 斯くして彼彼女等は互いに己が知る情報を交える。

 

 

 「……つまり、何か?あんた達は知らずの内に気付いたらこの島に居たってのか?」

 

 「ああ、赤壁にて三璃紗統一の覇、その趨勢を決める戦いに身を投じていたのが余がこの地で目覚める前の記憶である」

 

 「デルミンはそもそも目覚める前の記憶がはっきりしません。判っているのは自分の名前と、ビームが撃てる事と、オニギリクママンの中にある程度の道具とおじいちゃんが入ってる事くらいです」

 

 「オニギリクママン…?」

 (オニギリクママン……) (ビーム…) (美味しそう…)

 (おじいちゃんとは…?) (ぶっちゃけどっちも目茶苦茶気になる!!?)

 

 艦娘達の前で膝にのせたミントブルーのおにぎりにクマミミと可愛いらしい手足と眼を付けたマスコットのリュックサックを弄るデルミン。

 ついでとばかりにクママンの中から綺麗に折れた桃色の角を取り出す。

 

 「おじいちゃんです」

 何故かおじいちゃんと言ってしまうのは矢張、肉体に精神が影響を受けたからか、こうして会話に興じる今この瞬間も己の前世での素性にまつわる記憶があやふやに霞のように消えていく。

 それはそれとして折角取り出したおじいちゃんなので皆の前で吹いておく。

 

 「~♪」

 

 「ほぅ」

 

 「「「「「「え、えぇ……」」」」」」

 

 ピュ~と言うよりはポーゥと言う低い音が空に木霊す。

 曹操は感心していたが艦娘達はどう反応したものかと困惑するばかりである。

 その為すっかり自分達が追われている事を失念していた彼女達。

 龍田の電探に反応が有り、慌てて海へと視線を向ける。

 

 「やべぇ!敵だ!!」

 

 「すっかり忘れてたわ~」

 

 「どうしますか!?もう弾薬も魚雷もありません!」

 

 「くっ…万事休す。か」

 

 「ヤダ…」

 

 「ちくしょう、結局あたし達ここで終わっちゃうのか」

 

 と往々に絶望に暮れる6人。しかし見かねたデルミンが立ち上がり彼女達からしたら荒唐無稽に思える言葉を口にする。

 

 「あの黒い怪物はデルミンにお任せください。蹴散らします」

 

 小さな少女の発言に艦娘達は何を言っているのかと混乱する。そして波打ち際に向かって行くデルミンに無謀だ、危険だと忠告するが奇異な少女は聞き入れない。

 

 「お、おい!あんたからも止めるように言ってくれ!!」

 止まらぬ少女に業を煮やし、曹操へと助力を求める天龍。しかし紅蓮の覇王は静観を決め込む。

 

 そうしている間にも深海棲艦の艦隊は近付きつつあり、対してデルミンは仁王立ちから額へ両手を独特の指差しで構えながら見据える。

 

 「天龍と言ったな、娘」

 そんな中、静観に徹していた曹操が天龍へ口を開く。

 「何だよ!?」

 「デルミンの奴めが敵を蹴散らしたら我らを貴様達の拠点に案内して貰うぞ?」

 「何!?いや鎮守府に案内するのは構わないけど、アイツが深海の連中を蹴散らす?何バカな事を言ってやがる!早く止めろ、マジで危な───」

 いと最後まで言い切る前に何やら可愛いらしい声が『しゅびぃぃ』と聴こえたかと思うと、極大の閃光が島に向かって来ていた黒い群れを呑み込んだ。

 

 

 「「「「「「えぇー………!?」」」」」」

 

 深海棲艦は全滅、爆炎と黒煙を上げ海底に沈んでいった。

 

 「では約束を果たして貰おう」

 曹操は結果が分かり切っていた様に一言、そう告げるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「提督が死んだ!?」

 

     「デルミンが新しい提督ですか?」

 

   「ふぉぉぉおお?!何ですかこの不思議生物は!!?」

 

 

 「様は、表向きデルミンちゃんが提督で実際はお館様が指揮を執るワケね~」

 

 

「ガシャガシャのポンです」

 

 「曹操様!?お逢いしとう御座いました!!」

 

   「良かろう三璃紗統一の前にこの世界を救おうではないか!」

 

 

「建造…?ですか?」

 

「Buon Giornov!重巡Zara着任しました!」

 

 

「ふぇぇ~ロボットの提督だなんてニッポンはドイツより進んでたんですね~!」

 

       「oh…Fantastic……」

 

 

 「デルミン以外にも同じ境遇の方が居たんですね…」

 

「何で…デビルミント鬼龍族、ふとももムッチリ錬金術師と来て…おかしくない?あたしだけ知名度に差がありすぎじゃない?せめてアニメ化した巻からとかあるじゃん!?あたしのコレドラマCDですら声付いて無いじゃん!」

 

 

「たーる!」

 

  「いつの間にか栄転してしまいました。最初は辺境の泊地が今や横須賀です。これも曹操さんのカリスマの効果でしょうか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「だからさ!おかしいよね?あたしのガチャだけ見た目が変わるだけとか!!?」

 

 「似合ってますよ@娘々さん…失礼、今はデリュージーさんでした」

 

 「行ける行ける!劉備が相方なんでしょ?大丈夫だって!私のガチャは翔メンバー以外素材だし」

 

 「デルミンは機駕の方達を除くとましゅましゅのメンバーと何故か大陸の方の方でした」

 

 

 「あぁ…ア◯レン。そう考えると私って恵まれてるのか?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「フハハハ!三璃紗では叶わなかったが、今度こそ彼奴らを使い儂が世界を手中に納めてくれるわ!」

 

  「まさか再び董卓達を打倒する為に俺達が強力するなんてな」

 

 

魂ィィィイイ!

 

 

 「刮目するがいい!どの様な世界であろうと余は天を手にする!」

 

 「この世界に生きる人々の為に正義を為す!!」

 

 「例え異世界であっても俺達は家族だ!」

 

 

 

 

 「天玉鎧キターーー!」 「キンキラのキラです」 「玉璽って錬金窯で作れるんだ……」

 

 

 

 

 「理想が!」 「魂が!」 「勇気が!」 「この胸に輝く正義が!」

 

 

 

 

『この世界に住まう者達の意思が未来を切り開く!』

 

 

 

 

 

 ──異伝艦これ三国伝ChaosofCrosseworld 開演?




 はい、マジカオス。
 三国伝で好きな武将は曹操、呂布、周倉、郭嘉、太志慈、甘寧、姜維、張遼ですね。
 デルミンに転生した娘以外の2人はライザと魔法少女育成計画の魔法少女(デフォルトはrestartの@娘々)です。
 
 restartだと娘々がお気に入りなので……ポスタリーも割りと好きです。
 デリュージーはほら水と氷の魔法使えるし、五人の中で生き残っちゃった子だしで欲がね。

 
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。