ブロッサムヒル代表、サクラ!
ベルガモットバレー代表、アイビー!
バナナオーシャン代表、レッドジンジャー!
リリィウッド代表、レッドチューリップ!
ウィンターローズ代表、ハツユキソウッッッッ!
なおロータスレイク代表は選考過程において青少年のなんかが危ないと判断されたため今回の代表決定は見送りとなりました。
ハツユキソウ以外の人選の異論は認められます。
「皆さん、士官学校卒業おめでとうございます。しかしこれで終わりではなく、ここからが始まりです。この国のみならず、世界中の人々を害虫から守ってくださることを期待していますよ」
これまでは雲の上の存在と漠然と考えていた、今日から主君として仰ぐこととなるこの国の女王たるノヴァーリス様からお言葉を戴き自然と背筋が伸びる。
子供の頃雪山で遭難し、街に駐留していたある花騎士に助けられ山小屋で凍えぬよう朝まで付きっきりでいてくれたあの夜。そして無事下山し、後日礼を言いに行ったら直前に彼女は転属しており呆然としたあの日から早数年。
再び彼女に会い、そして彼女に相応しい男となるべく士官学校に入学し、多くの同期が耐えきれず去っていくなか死に物狂いで食らいつき卒業に至った。
子供の頃の自分とほぼ同じ身長であった小柄な彼女の背をとうの昔に大きく超え、あの頃から少しは男らしくなったつもりである。
そして今日、ようやく第一目標であるウィンターローズの騎士団長を拝命したのだ。
……もっとも、学校を出たばかりのぺーぺーがいきなり直属の騎士団を持てるという虫の良い話があるはずもなかった。
まずは騎士団長見習いとしてベテランの花騎士にサポートに付いてもらい、部下への指揮のみならず事務作業や種々の管理といった様々な騎士団運用を学んでからようやく己の騎士団を持てるようになるらしい。
まだ彼女と会える日がいつになるのか分からないが、こうして一歩ずつでも前進しているのだから焦らず着実に実績を積み上げていこう。
そして今日はそのサポート役の花騎士との初の対面。どんな花騎士が来るのか分からないが、彼女との二人三脚が今後の騎士団長生活を決めていくのだ。気が合う者だと嬉しい。
与えられた小さな執務室の中でそわそわと待っていると、扉をノックする音が聞こえたので入室を促した。
「失礼しまーす!初めまして。本日から団長さんの教育係を命じられたハツユキソウです!花言葉は『祝福』『好奇心』『穏やかな生活』、どうぞよろしくお願いします!」
……決意や雰囲気をぶち壊しにして、会いたいと思っていた本人が扉を開けて現れた。
「いや~団長さん優秀ですね~。これじゃ私が教えることすぐ無くなっちゃいそうですよ」
そんなことはない。ハツユキソウの指導が上手いから出来ているだけで、まだまだ分からないことだらけだ。可能なら見習い期間が終わった後もそのまま副団長に就いてほしいくらいだ。
「私が副団長ですか!?いやいやいや無理ですよそんなの!もぅ、団長さん出会ってすぐの女性を口説いちゃダメですよ~」
…指導役として訪れたあの日、彼女はこちらに対して「初めまして」と言っていたがまさか自分のことを本気で覚えていないのだろうか?
聞けば彼女は優秀故に国内外を問わず転戦に転戦を繰り返し、常に最前線に送られ続けていたらしい。
確かに最後に会ったのは子供の頃であり、長い間会っていない上にこちらは成長して背丈も声も別物。加えてそれだけ目まぐるしく動いていれば一つ一つの場所の印象が薄くなっても仕方ないだろう。
ならば、と思い『例のアレ』を口に出してみた。
ハツユキソウは出身はバナナオーシャンと聞いたが、最初ウィンターローズに来たときは苦労したんじゃないか?
「あー、分かります?そうなんですよー。私寒いの苦手なのに名前のイメージだけでこの国の所属になっちゃって、初めて赴任した街でも苦労しましたんですよぉ…」
…そんなに大変だったのか?
「大変でした…。地方の街だったんで雪も多かったですし、私昔からこんな格好なんでそこの街の子達からも『雪女だー!』って言われていつも追いかけ回されたり囲まれて…。相手をするのが大変でした…」
そうか、大変だったのか…。まあ子供は全力で容赦が無いからな…。申し訳ない。
「何で団長さんが謝ってるんですか?…おまけに転勤する前日にいつも私の周りに来てた子の一人が冬の雪山で遭難しちゃいまして。他の人達が全員害虫討伐で出払ってて、その日非番だったんですけどすぐ動けるのが私だけだったので慌てて捜索に行きました」
…!
それで、その子は見つけられたのか?
「はいっ!日が沈む直前に見つけて近くの山小屋で一晩過ごしたあと下山しました!いや~あの時は初めての遭難者の捜索で、見つけられて心底ホッとしましたよ~」
それなら良かった。
でも外が吹雪だった上に慌てて出たから装備が十分じゃなくて、それでも何としても男の子を無事に帰そうと大変だったろう?
「そう!そうなんですよーっ!あの時はもう必死で………………えっ?」
濡れた服の着替えも持ってこなかったから二人で裸になって毛布にくるまりながらくっついて暖めあって、男の子が興奮してしまったのと運動して体を暖めるために自分だって初めてなのにハツユキソウが上になって…。
「わ゛ぁぁぁぁああああストップストップストップゥゥゥ!何で!?何で団長さんがそれ知ってるんですか!?それ絶対に内緒だって言ったのにぃぃぃっ!」
安心してほしい。あの時の事は今まで誰にも言ってこなかったし、今後もハツユキソウ以外に言うつもりはない。
……ハツユキソウねぇちゃん、やっぱり気付いて無かった?
「えっ…あっ!団長さん、名前っ!それに歳も…えっ、じゃあ……嘘っ!?えぇぇぇっ!?団長さん、あのあと士官学校に行ったんですか!?じゃあ団長さんこれから騎士団長になるんですかっ!?」
最後は混乱しすぎて支離滅裂になっているが、ハツユキソウの言う通りあれから士官学校に入って、騎士団長になるべくここにいる。
…街に戻った後すぐにいなくなってしまったハツユキソウにお礼を言うためと、またハツユキソウに会うために。
ハツユキソウが来てくれなかったら、あのまま山の中で力尽きており今ここに自分は居ない。
あの時助けに来てくれて…本当にありがとう。
「え、えへへ…どういたしまして。何だか改まってお礼を言われると恥ずかしいですね…」
あと凄く気持ちよくて最高の『卒業』だった。ハツユキソウお姉ちゃんありがとう!
「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛っ!それは言わなくていいですっ!」
その後特に問題もなく見習い期間が終わり、自分の騎士団を持ち晴れて正式な騎士団長として活動を始めることとなった。
まだ小規模で担当する任務も小さなものばかりだが、害虫から人々を守るために奮闘し少しずつ実績を重ねて上からも認められている。
「団長さん、準備完了ですっ!いつでも出撃出来ますよっ!」
ちなみに無理を承知で上官に拝み倒したところ、なんとハツユキソウが副団長に就くことを許してもらうことができた。
今では右腕でありエース、そしてパートナーとして彼女無しではいられなくなっている。
…ところで初めて会った頃から見た目が全く変わってないんだけど、ハツユキソウは今何歳なんだ?
「ちょっ、××く…団長さんっ!女の子に歳を聞くのは無しですよっ!」
少年:1に…18歳→ウィンターローズ団長(新人):20歳
ハツユキソウ(新人):1ろ…18歳→ハツユキソウ:24歳
くらいの年齢差だとしゅき
ハツユキソウのあのデカいケツはこれまでどれだけの数のウィンターローズ男児の心を惑わせてきたのでしょうか…?
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