土曜日。和葉は駅のホームにいた。箒も絨毯も持っていないし、家には暖炉などついていないから、マグルの乗り物に頼るしかないのだ。幸い、誠がマグルなので、新幹線には何度か乗ったことがあったが、1人で乗るのは初めてだった。
__休日だからか、スーツの人と家族連れが半々くらいで、少し混み合っている。和葉は緊張で押し潰されそうだったが、乗り換えはないし、降りる駅では亜樹が待っているのでワクワクもしていた。
《♪♪♪♪○○〜○○〜ドアが開きます》
__和葉は指定された席に着き、葵から渡された弁当を開けた。朝ごはんを食べていないからだ。__カエルチョコレートや、百味ビーンズも貰ったが、流石にマグルの目の前で食べるのはまずいため、リュックの底に押し込んだ。
「あとで光と食べよーっと」(日本の魔法使いは、少々独り言が目立つ。)
弁当を食べ、満腹になった芽留は、クィディッチ今昔を読むことにした。和葉は世界的に有名なチーム、トヨハシテングのファンだ。クィディッチ今昔は、だいぶ前、翻訳されたものを誕生日に祖父母がくれた物で、魔法使いの家系だが、あまり魔法界の道具を持たない(主に誠が不満を言うため)和葉にとっては宝物だ。
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そうこうしている間に、和葉を乗せた新幹線は目的地に到着した。
《♪♪♪♪△△〜△△〜ドアが開きます》
和葉はリュックを背負ってホームに降りた。
「あ!和葉ちゃん!こっちこっち!」
階段の近くで亜樹が呼んでいる。亜樹は葵と全く似ていない。
「亜樹叔母さん、久しぶり!」
和葉は満面の笑みを浮かべた。
「光は駅の外で待ってるよ。疲れたでしょう?少し家で休んでいくといいわ」
正直言って和葉は、すぐにでも時ノ鐘通りに行きたかったが、亜樹の言葉に甘えることにした。
「え、あ、うん!ありがとう!」
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__改札を抜けると、亜樹の言葉通り光が待っていた。
「ヤッホー、光!元気だった?」
光は世に言う
塩顔で、黒髪は風でなびいている。
目は大きめで、周りにいた女子高生たちがチラチラ見て囁き合っていた。
「ああ。そっちは聞くまでもないって感じだな」
光が苦笑する。
「え?なんか言った?」
和葉は光に詰め寄る。別に仲が悪いわけではなく、軽口を叩いているだけだ。
「はいはい。和葉ちゃんは疲れてるんだから」
亜樹が手を叩いて制止した。
「んー」
光は家に向かって歩き出した。
「まったくこの子ったら.......。ごめんね和葉ちゃん」
亜樹はため息を吐いた。
「あ、全然気にしてないから!」
和葉は首を横に振った。むしろ楽しいくらいだ。光が何も言わないなんてつまらないとさえ考えている。
「じゃあ行こっか」
2人も駅を後にする。__亜樹は姿くらましを使えるが、マグルが多いのと、和葉と光が慣れていないのもあって、徒歩で行くことになった。別に駅から遠いわけでもないので、さほど時間はかからずに家に着いた。
「着いた〜!叔母さん家久しぶりだな〜!」
少し住宅街から外れたところにある亜樹の家は、絵に描いたような豪邸で昔の公家が住むような家だったが、不思議と老化しておらず、新築同然だった。これも何かの魔法なのだろう。人通りの少ない場所にあるからか、神秘的なものも感じさせる。
「汚いけどごめんね〜」
亜樹はそういいながら鍵を取り出した。
「ううん。叔母さん家、私大好き!」
ガチャリという音がして、重い扉が開いた。
オリジナル要素が結構出てくるので、質問などもコメント欄でしていただければ、できる限りお答えします!
最後まで読んでくださりありがとうございました!
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