マホウトコロと白い魔法使い   作:Emma

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京都へ

土曜日。和葉は駅のホームにいた。箒も絨毯も持っていないし、家には暖炉などついていないから、マグルの乗り物に頼るしかないのだ。幸い、誠がマグルなので、新幹線には何度か乗ったことがあったが、1人で乗るのは初めてだった。

__休日だからか、スーツの人と家族連れが半々くらいで、少し混み合っている。和葉は緊張で押し潰されそうだったが、乗り換えはないし、降りる駅では亜樹が待っているのでワクワクもしていた。

《♪♪♪♪○○〜○○〜ドアが開きます》

__和葉は指定された席に着き、葵から渡された弁当を開けた。朝ごはんを食べていないからだ。__カエルチョコレートや、百味ビーンズも貰ったが、流石にマグルの目の前で食べるのはまずいため、リュックの底に押し込んだ。

「あとで光と食べよーっと」(日本の魔法使いは、少々独り言が目立つ。)

弁当を食べ、満腹になった芽留は、クィディッチ今昔を読むことにした。和葉は世界的に有名なチーム、トヨハシテングのファンだ。クィディッチ今昔は、だいぶ前、翻訳されたものを誕生日に祖父母がくれた物で、魔法使いの家系だが、あまり魔法界の道具を持たない(主に誠が不満を言うため)和葉にとっては宝物だ。

 

 

**

 

 

そうこうしている間に、和葉を乗せた新幹線は目的地に到着した。

《♪♪♪♪△△〜△△〜ドアが開きます》

和葉はリュックを背負ってホームに降りた。

「あ!和葉ちゃん!こっちこっち!」

階段の近くで亜樹が呼んでいる。亜樹は葵と全く似ていない。

「亜樹叔母さん、久しぶり!」

和葉は満面の笑みを浮かべた。

「光は駅の外で待ってるよ。疲れたでしょう?少し家で休んでいくといいわ」

正直言って和葉は、すぐにでも時ノ鐘通りに行きたかったが、亜樹の言葉に甘えることにした。

「え、あ、うん!ありがとう!」

 

 

**

 

 

__改札を抜けると、亜樹の言葉通り光が待っていた。

「ヤッホー、光!元気だった?」

光は世に言う()()()()だった。

塩顔で、黒髪は風でなびいている。

目は大きめで、周りにいた女子高生たちがチラチラ見て囁き合っていた。

「ああ。そっちは聞くまでもないって感じだな」

光が苦笑する。

「え?なんか言った?」

和葉は光に詰め寄る。別に仲が悪いわけではなく、軽口を叩いているだけだ。

「はいはい。和葉ちゃんは疲れてるんだから」

亜樹が手を叩いて制止した。

「んー」

光は家に向かって歩き出した。

「まったくこの子ったら.......。ごめんね和葉ちゃん」

亜樹はため息を吐いた。

「あ、全然気にしてないから!」

和葉は首を横に振った。むしろ楽しいくらいだ。光が何も言わないなんてつまらないとさえ考えている。

「じゃあ行こっか」

2人も駅を後にする。__亜樹は姿くらましを使えるが、マグルが多いのと、和葉と光が慣れていないのもあって、徒歩で行くことになった。別に駅から遠いわけでもないので、さほど時間はかからずに家に着いた。

「着いた〜!叔母さん家久しぶりだな〜!」

少し住宅街から外れたところにある亜樹の家は、絵に描いたような豪邸で昔の公家が住むような家だったが、不思議と老化しておらず、新築同然だった。これも何かの魔法なのだろう。人通りの少ない場所にあるからか、神秘的なものも感じさせる。

「汚いけどごめんね〜」

亜樹はそういいながら鍵を取り出した。

「ううん。叔母さん家、私大好き!」

ガチャリという音がして、重い扉が開いた。

 

 




オリジナル要素が結構出てくるので、質問などもコメント欄でしていただければ、できる限りお答えします!

最後まで読んでくださりありがとうございました!

次話もよろしくお願いします!
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