【悲報】刹那の妹に転生したけど双子の片割れが一方通行な件について 作:篠原えれの
「やっぱり、予知もヴェーダも、タリビアがユニオンを脱退してエネルギー権を主張するって言ってるのね」
スメラギがミヤの話を聞きながら、ヴェーダを見て呟く。ソレスタルビーイングが武力を持って戦争根絶を謳う限り、こうした事例はいつでてもおかしくなかった。そして、その方法は戦闘により建築物の器物損壊や死者が出る等のリスクが発生するため、実行した者勝ちの作戦方法であることも目に見えていた。
ソレスタルビーイングは戦争を幇助する者達も武力介入の対象だとイオリア・シュヘンベルグはもう告げているのだから。
『国民から支持を得るために、自分達の利益のために私達が使われるのは気に喰わないけど、ほっとけばタリビアじゃなくてもどこかの国が同じことをする。ほんとにこの世界、難しい。色んな技術や文明が常に喧嘩しているのが』
ミヤは頭を抱える。この世界の歴史について勉強すればするほど、自由過ぎるでしょとロックオンと一緒にツッコミを入れたのは記憶に新しい。
特にAEU等は表向きはガンダム00の政治家達が政治を行っているが、蓋を開ければ出てくるやらかし事案の数々。とある魔術の禁書目録に登場する魔術サイドのメンバーがこぞって裏で好き放題しているのである。イギリスなんて島国だからほんとに『自由』の一言に尽きた。
タリビアが何もしなければ、次にソレスタルビーイングに喧嘩を売ってくるのはイギリスだと思えるぐらいには。あとはバチカンも洒落にならない。
しかもこの世界は、しれっと攻殻機動隊の要素も多く含まれている。義体化した人達や、電脳化だけしている人達が多く存在している。脳と脊髄さえあれば生き残れる世界になってしまった。核戦争が起きていないこの世界では、
そんな世界で、主に彼らの姿を常に見ることができるのは中東の地域だ。戦争や事故などが無いと義体化や電脳化は無縁な世界となっている。魔術と、義体化した人達、普通の人々、そして超能力者と超兵が仲良くなれと言われても異文化過ぎてやはり無理があるのだろう。
そんなことを思っていると、ミヤが思っていた不安要素をスメラギが喋ってくれた。
「AEU脱退を謳ってるイギリスとかね。あそこは昔から自由だから何するか分からないわ。あとは、イタリアにあるバチカンとかね。あそこも絡み始めると
スメラギの話しを聞きながら、ミヤは頷く。
ガンダム00だけの世界だと思ってこの世界の歴史をヴェーダを使って調べたら普通にスーパーロボット大戦もどきの世界だとロックオンに言われて気づいて嘆いたのは記憶に新しい。
幸いにも、ミヤの予知ではこれから起こるシナリオの数々はガンダム00よりだ。あくまでもこの世界はガンダム00のストーリーに沿って動くらしい。たまにとある魔術の禁書目録が絡むシナリオが発生するが、それは愛嬌だ。それぐらい、いつその関連のシナリオが発生してもおかしくないぐらいには魔術サイドと科学サイドで混沌を極めている。魔術サイドはAEU、科学サイドは人革連でまとめてもいいぐらいだ。その時になってから対策するでいいだろう。
問題はタリビアよりも、人革連がガンダムを鹵獲しに来た時のことや、トリニティが現れてからの方がずっと忙しい。
本当にロックオンは生き残れるのか?と最近不安に思うぐらいには不可解なことが多すぎる。
ミヤは改めて今回のシナリオの概要を予知としてスメラギに伝えた。
「タリビアを紛争幇助国とみなして攻撃し、ユニオンの軍隊が到着する前に撤退するけど、そこでまた刹那を襲ったフラッグがやって来るのね。」
『それもとんでもない速度でやって来ます。パイロットの負担も配慮しない、さらなるスピードを追求したフラッグへとカスタムされてますね。さすがに、今回はあの人革連のティエレンはやってきません。スピードが違いすぎます。』
「タリビアとユニオンの問題だから、人革連がそこに介入する余地がないものね。それに場所が遠すぎるわ。来ないと見て良いでしょうね。なるべく早期に、他の軍隊に追いつかれる前に撤退したいの。可能かしら?」
『それも問題無いですね。エクシアは海中も潜れますので、余計な交戦はせず、海中まで逃げることが出来たら大丈夫です。タリビアの件はこのプランで大丈夫です。』
あとはもうタリビアの独立宣言待ちである。ブリーフィングでグラハムが交戦を挑んで来ることを刹那に伝えられたら大丈夫だろう。
タリビアよりも先に、どうしてもスメラギにお願いしたかったミヤは王留美が情報をリークする前に告げた。
『タリビアの次の作戦になるんですけど、ティエレンタオツーとティエレンパァイの視察作戦の時に、アレルヤが一人だけ行くことになると思うんですけど、ちょっとトラブルが起きるので私も行きたいです』
「確かに、王留美のリーク情報次第では視察対象になるわね。タオツーって、また新しい機体ができるのね。いいけど、トラブル?どんな?」
『次の作戦で、民間人を巻き込むレベルのアクシデントが起きるんですよ。人革連の低軌道ステーションで事故が起きて、重力ブロックが離れちゃって民間人が取り残されているのに救出が遅れて重力ブロックが大気圏まで行ってしまうっていう事故が。私が一緒に行くだけで回避出来て、かつ二機もきちんと視察することができると思うんですけど、どうでしょう?』
説明すればするほど大事件だなとミヤは改めて認識する。事件の詳細まで話せばアレルヤじゃなくてティエリアが行くべきとまで言われそうなので、なるべく原作沿いで回避できることはしておきたいミヤは原因までは分からないけれど、と言って所々誤魔化しながらスメラギに説明した。
「そこまで言うなら別にいいけれど、大丈夫?無理してない?」
『えっ、全然。大丈夫です。これからまたもっと忙しくなりますからね。許可の方助かります。それに、モラリアとか経済が破綻しかけているのでその辺も視野に入れとかないとですね』
スメラギの言葉に驚きながらミヤはこれから起こるだろうモラリアでの出来事を「あくまでも予知で見たことですけど」と付け加えて説明する。
そんな感じでその日の作戦会議は終了した。
タリビアが独立宣言をしたのは2日後だった。