こんな時に雪ノ下から電話。何なんだよ…。
「もしもし、ゆきのん?うん、今、ヒッキーのところ。小町ちゃんといろはちゃんも一緒。…うん、聞いてみる…」
由比ヶ浜がこっちを向いた。
「ゆきのんが話したいって…」
とりあえず、話してみるか…。
「比企谷だ」
『比企谷君、まずはこの前のことを謝らせてもらうわ。ごめんなさい』
雪ノ下に素直に謝られると、変な感じだな。
「いや、俺も思うところがあったからな。こっちこそ、すまなかった」
俺も素直に謝るとは…。
『姉さんから聞いた通りね。それで、週刊誌のことなんだけど…』
「今、それで集まってるんだが…」
『はやまってはダメよ』
「何をはやまるんだよ。死なねぇよ」
『アナタのことだから、編集部に乗り込んで、『高垣楓を脅して一緒にいた』とか言って終息させる考えでいたんではないかしら?』
うっ!図星…。
「それは脳内会議で却下になったよ」
俺だけじゃなく周りも傷つくなんて、もう沢山だ。
『よかった…』
「それで、雪ノ下が電話をかけてきたってことは、何か妙案でもあるんじゃねぇか?」
『無いことはないわ』
「教えてもらっても?」
『ここではちょっと言えないわ。明日、そっちに行ってもいいかしら?』
「了解。住所は由比ヶ浜からメールしてもらう」
『わかったわ』
「雪ノ下…」
『何かしら?』
ここで言わないと…な。
「…力を…貸してくれ…」
『ふふっ、アナタから頼られる日が来るとはね。微力ながらお手伝いするわ』
「すまん」
『違うわよ』
「…ありがとう、雪ノ下」
電話を切って、三人に向き直る。
「小町、由比ヶ浜、一色、力を貸してくれ」
頭を下げる。
「お、お兄ちゃんが…」
「先輩が…」
「ヒッキー…」
なんだよ。
「ダメなのか?」
「ち、違いよ!お兄ちゃんが素直にそんなこと言うなんて…」
「先輩なら、こう…もっと捻れた言い方を…」
由比ヶ浜だけは違った。
「ヒッキー、変わったね…」
変わった…か。
「そうかもな」
「楓さんかな…、ヒッキーを変えたのって…」
楓が俺を変えた?それだけじゃないな。
「俺を変えたのは、たぶんそれだけじゃない。俺がピンチの時にこうやって駆けつけてくれたお前らだって俺を変えた一因だ」
「そっか…、じゃあ頑張らないとね」
「ありがとな、由比ヶ浜」
思わず頭を撫でてしまう。
「か、髪型崩れちゃうよ」
そうは言いながらも少し嬉しそうな由比ヶ浜と…。
「先輩!私も手伝いますよ!」
「お兄ちゃん!小町にも!」
お前ら子供か?まぁ、頭撫でるくらいならな。