翌日。小町と一色はすでに来ている。あとは戸塚と由比ヶ浜だ。
しばらくすると、呼鈴がなった。
「八幡、お待たせ」
「戸塚、悪いな休みなのに」
「そんなことないよ。八幡が頼ってくれて僕は嬉しいんだ」
はぁ、久しぶりに戸塚ルートでもいいんではないかと思ってしまう。
「ヒッキー、顔がキモイ」
「お兄ちゃん、キモイ」
「先輩、キモイです」
し、仕方ないじゃないか!戸塚だぞ!
「あの…、我を無視しないで…」
「よし、準備は始めるか」
「はぢま~ん!!」
「ええい!うるさいぞ材木座!」
誰だよ、連れてきたのは…。
「八幡の代わりに車に乗ってもらおうと思ったんだけど…ダメ…だった…」
と、戸塚の上目遣い…。
「そんなことある訳ないだろ。材木座、頼んだぞ」
「何、その態度の急変…」
それはさておき…。
「じゃあ、頼んだぞ」
「じゃあ、私とお米ちゃんは先に行きますね」
「お兄ちゃん、がんばって」
「おう」
5分ほどしてから戸塚達が出発する。
「八幡、がんばってね」
「ヒッキー!ファイトだよ」
「盟友、武運を祈る…。リア充爆発しろよ」
それぞれに、声をかけてくれる。ありがとな。
5分ほどしてから俺も出発。
マズイな、マスコミは一人じゃなかったようだ。足音からして…二人か。まけるか?
角を曲がると女の子が。
「八幡殿」
「ここは我らに」
「お任せくだしゃい!噛んじゃった!」
この娘たちは…。
「「「可惜夜月(あたらよづき)、推参!!」」」
追いついたマスコミ二人が驚いてるぞ。
「さ、お逃げください。ここはお任せを」
竹刀を構える脇山珠美。
一人が隙をついて、こちらに走りだした。
「煙玉!!」
マスコミの周りに煙が立ち込める。
ナイスだ、浜口あやめ!
「八幡さんは、今のうちに」
道明寺歌鈴が促してきた。
「ありがとな、お前ら」
走り出すと、煙を抜けたヤツが近づいてきたと思ったら…。転んだ、バナナの皮で。なんて古典的な転び方なんだ。だが、助かった。
可惜夜月に感謝しながら先を急ぐ。しかし、前方にもう一人男が待ち構えていた。どんだけ人員を割くんだよ。まぁ高垣楓のスキャンダルたらそうなるか。
「比企谷八幡さんですよね?」
くっ!捕まった。これまでか…。
「セクシーをもって悪を制する…」
この声は!
「「「私達、セクシーギルティ!」」」
マジか…。
「八幡君、ここは任せなさい」
「助かります、片桐さん」
「ちょっと、まだ何も聞いてませんよ」
歩き出すと、こちらについてきた。
「むむむ〜、靴紐よ切れろっ!!」
堀裕子の声と共に切れた。男のベルトが…。
「うわっ!」
男のズボンが下がり、見事に転んだ。…転んだ先は及川雫の胸なんだが。
「いや〜ん」
なんと、うらや…ゲフンゲフン。ケシカラン。って、男を弾き飛ばした!!
「ギルティ!!」
弾き飛ばした先に居た片桐早苗さんが男を背負投げしたぞ。
「痴漢の現行犯よ」
「ま、待ってくれ!これは不可抗力だ!むぐぐぐっ!」
暴れる男を上四方固めで逃さいないようにしている。なんと、うらや…ゲフンゲフン、ケシカラン(2回目)。
「八幡君、行きなさい!この先に瑞樹ちゃんがいるわ」
「ありがとうございます」
片桐さんに促された方へ向かうと、黒のハイ○ースが停まっている。
「八幡君!早く乗って!」
助手席の窓から顔を出したのは川島さんだ。
「助かります!」
スライドドアから後部座席に乗り込むと、そこに居たのは。
「おっ、ハッチー久しぶり!」
…本田未央。ハッチーってなんだよ、ミツバチ?
「さぁ、事務所まで一直線です!!」
…日野茜。
「そんなに騒いだらダメですよ。比企谷さんがビックリしちゃいます」
…高森藍子。
なんで、ポジティブパッションが居るんだよ!
「ごめんね比企谷君。どうしても、三人が会いたいって」
「いや~、キーホルダーのお礼を言いたくて」
渋谷と同じ理由。
「熱い展開ですね!ボンバー!!」
ボンバーってなんだよ。日野、うるさい。
「あの、歌鈴ちゃんが素敵なひとって言ってたので…」
君がポジパの良心だ、高森。
「ちなみに、運転してるのもウチのアイドルだから」
川島さんに言われ運転席に目をやる。
「原田美世です」
こちらも、なかなか美人だ。そりゃアイドルだからな。
「ウチで運転が一番上手い娘だから」
「ありがとうごさいます。俺は助かったんですが、楓の方は大丈夫でしょうか?」
楓は大丈夫と言っていたが、それでも心配だ。
「大丈夫よ、たぶん…」
なんで目をそらすんですか、川島さん。
「迎えに行ってるのが『炎陣』なのよね…。あの娘たち、やり過ぎなければいいけど」
あぁ、それは…。楓は心配ないと思うけど…。
「それより、心境はどう?今からウチの常務と会うんだけど…」
「まぁ不安がないと言ったら嘘になりますが、俺と楓の気持ちをぶつけるつもりです」
「そう。私たちは応援しているからね」
「ありがとうございます」
「ハッチー、格好いい」
「熱いですね!!」
「はぅ…、やっぱり素敵です」