千川さんにシンデレラプロジェクトの部屋に案内してもらい中に入る。
「失礼します、比企谷さんをお連れしました」
「ありがとうございます、千川さん」
あっ…、あのプロデューサーだ。
「比企谷です。その節は失礼いたしました」
頭を下げる。
「いえ、お気にならさずに。こちらこそ、プライベートな時間を邪魔してしまい、申し訳ありませんでした」
「い、いえ…」
改めて見ると、デカイし目はが怖い…。あ、俺の目もですね。
「では、お掛けになってお待ち下さい」
「はい」
ソファーに座り込みあたりを見回す。ホワイトボードには予定がぎっしり書いてある。さすがシンデレラプロジェクト…。
視線を感じる。そちらを向くと黒髪の女の子がニコニコしながらこちらを見ていた。確か…。
「赤城みりあちゃんかな?」
「お兄ちゃん、みりあのこと知ってるの?」
「おぉ、テレビで見てるぞ。いつも可愛いな」
「わ~い、可愛いって言われた♪」
元気な女の子だな。
「ねぇねぇ、私は?」
今度は金髪の娘が顔を出した。
「おぅ、カリスマJC城ヶ崎莉嘉か。可愛いぞ」
「やった~♪」
小さい娘は無邪気でいい。同じ黒髪や金髪でも、毒も吐かないし威圧もしてこない。なんて素晴らしい世界。ま、アイツらが嫌いな訳ではないがな。
「わ~い♪」
「えへへ~」
無意識に頭を撫でていた。
「おぅ、すまん」
慌てて手をはなす。
「え~!もっと撫でて」
「もっとしてよ!」
取り方によってはエロい…。いかんいかん、相手はJCにJSだ。
そんなことを考えていると、扉が開いた。
「二人とも~、お仕事行くぃ♪」
背が高い可愛らしい女の子…、諸星きらり。
「きらりちゃん、あのお兄ちゃんに頭撫でてもらった」
「莉嘉も~」
「二人とも、よかったにっ」
ん?
「お前も頭撫でてほしいのか?」
「そ、そんなこと…」
否定する諸星だが…。
「ちょっと屈んでくれ」
そういうとすなおに屈んだ。少し撫でてやると。
「にょわ~、気持ちいい~」
とても、嬉しそうだ。しばらく撫でた後。
「よし!じゃあ、仕事がんばってな」
「とっても、ハッピィハッピィな気持ちになったから、たくさん頑張るにぃ」
「バイバイ、お兄ちゃん」
「またね~」
三人が部屋を出ていった。
「比企谷さん」
プロデューサーが声をかけてきた。まずかったか?
「すいません、余計なことしました」
「いえ、諸星さんが頭を撫でてほしいと、よくわかりましたね」
「まぁ、なんとなくですけどね」
プロデューサーは少し考えると…。
「比企谷さん、プロデューサーになってみませんか?」
「は?何を言っているんですか?」
「彼女たちの気持ちを聞かずともわかるのは才能だと思います」
「買いかぶりですよ」
そんなモノがわかるんだった、今頃俺は…、いや、こんな考えはやめよう。過去があるから今の俺がいるんだ。だから、今は楓のことを想えるんだ。