腐り目とオッドアイ   作:おたふみ

34 / 36
どんちゃん騒ぎ

ここは都内の某赤提灯。

 

楓の記者会見から二週間ほどたったとある晩。

 

「それでは、八幡君と楓ちゃんの交際公認を祝しまして、乾杯!!」

 

「「「「乾杯!!」」」」

 

何これ…。俺は楓と二人で静かに飲むつもりだったのに…。

 

「いいじゃないですか、賑やかなのも」

 

「苦手なんだよ…」

 

楓がご機嫌でビールを飲んでいる。

 

「そうよ八幡君、私達は二人の幸せをわけてもらう権利があるわ」

 

「まぁ、川島さんには世話になりましたし…」

 

「いや~ん、瑞樹って呼んで」

 

川島さん、もう出来上がってますか?

 

「そうよ八幡君。私達、心配してたんだから」

 

「ご心配おかけしました、片桐さん。セクシーギルティと可惜夜月には感謝してます」

 

「私は楓ちゃんからノロケ話聞いてたから、助けてあげたくなったのよ」

 

あははと笑う、片桐早苗さん。

 

「楓ちゃん泣かせたら、お姉さんタダじゃおかないからね」

 

「うっす」

 

「よしっ!!」

 

バンと背中を叩かれた。痛いって、加減してね。

 

「本当に、楓さんの言うとおりの素敵な方ですね」

 

「三船さんも、ありがとうございました。また美味しい店、教えてくださいね」

 

「はい」

 

三船美優さん、もう赤くなってる。なんだか、色っぽい…。

 

「八幡さん?」

 

「ひゃい!」

 

「ダメです、ほかの女性を見ては」

 

いや、無理でしょ。アナタの友人はみんなアイドルなんだから。

 

「八幡、ぼくはここにいていいのかな?」

 

「大丈夫だ戸塚。滅多にない機会だから、楽しんでくれ」

 

「それと、材木座君が過呼吸で倒れてるけど、大丈夫かな?」

 

おう、小上がりでピクピクしてる巨体。

 

「まぁ、無理もないな。死にはしないからほっとけ」

 

「ほら、男二人、飲んどけ☆」

 

酒を注ぎにきたのは…。

 

「うわぁ、本物のはあとちゃんだ」

 

佐藤心。

 

「佐藤さんも、楓のケアありがとうございました」

 

「大したことないぞ☆てか、はあとって呼べよ☆」

 

うぜぇ!

 

「ねぇねぇ、ヒッキー。私、浮いてない?」

 

「あ?大丈夫だろ。由比ヶ浜も負けてねぇだろ。なぁ、戸塚」

 

「うん!結衣ちゃんも負けてないよ」

 

「ヒッキー、彩ちゃん、ありがとう」

 

「イテテテッ!」

 

楓に何故かツネられた。

 

「…天然ジゴロ」

 

え?なんで?

 

「わかるわ」

「わかるわ」

 

川島さんと由比ヶ浜がシンクロした!!

 

「楓と雪ノ下も声ソックリで驚いたけど、川島さんと由比ヶ浜もソックリだな」

 

「本当に似てるわね。私と高垣さんもそうなのかしら」

 

「ん?そうだな」

 

雪ノ下さん?なんで隣に座るの?しかも近くないですか?

 

「そ、それはそうと、家とか大丈夫なのか?」

 

「不思議なことにないわ。私は少し事情聴取あるけれど」

 

「うふふっ」

 

何笑ってるの、楓さん。

 

「楓、何かしたか?」

 

「えぇ、そのあたりに顔が効きそうなご両親が居る方に…」

 

「ちなみに、誰?」

 

「桃華ちゃんと、琴歌ちゃんと、雪乃ちゃんです」

 

「雪乃ちゃん?」

 

「ごめんなさい、同じように名前でしたね」

 

「高垣さん。その方達のフルネームを伺ってもいいかしら?」

 

「櫻井桃華ちゃん、西園寺琴歌ちゃん、相原雪乃ちゃんです」

 

雪ノ下がアワアワしてる。

 

「どうした、雪ノ下」

 

「な、名だたる家名ばかり…」

 

「そうなのか?」

 

「その3つの家からしたら、雪ノ下なんて下の下よ」

 

え?そんなに凄いの?

 

「三人とも、喜んで協力してくれました。あっ、あと巴ちゃんも話を聞いて、実家に電話してくれてました」

 

巴ちゃん?

 

「あのスカジャン着てる村上巴か?」

 

「えぇ」

 

「む、村上…」

 

さらに雪ノ下が慌てる。

 

「お父さんが『村上家から電話があって、心配ない』と言われたと…」

 

「そんなに、すげぇのか?」

 

「村上と言ったら、建設業界に太いパイプを持つ企業よ。政界と繋がってるとも言われているわ」

 

うへぇ、346のアイドルの実家すげぇ。

 

…ん?

 

「最初っからそっちに頼めば揉み消せたんじゃねぇのか?」

 

「あらぁ、気がつきませんでした」

 

おいっ!

 

「でも、私と八幡さんの絆は強くなりました」

 

「そうだな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。