個性/スタンド ハーミットパープルThorn
射程距離約10メートル
ただし今現在はジョディ本人がスタンドの概念を知らないため個性の一部と認識している。個性と一体化して発現したためかスタンド使い以外の人間にも見ることが可能。その他にも隠された能力が存在するが現在は不明。腕の他に脚からも伸ばすことが可能。
所属:雄英高校ヒーロー科1年A組
誕生日:9月27日
身長:165cm
血液型:A型
好きなもの:マーマイトを塗ったトースト
凶悪なあの羽音が周囲を包む、それと同時にオオスズメバチが警告するときに出すというカチカチという音も私の耳には届いていた。
それにしてもとんでもない数のスズメバチ...それを操っている口田は私から10メートル以上離れた距離に存在しているのだ。このタイミングで攻撃を仕掛けてきた訳...それは私の能力のネタが既に割れているからだろう。
「フフッ、ジョディさんはさぁ...学校の体育祭とか運動会ですごい頑張っちゃうタイプでしょ?わかるんだぁ...しかしさっきの個性把握テストは驚いたなぁ...あんなに頑張ったから上位の成績だったんだよねぇ!?そのおかげで僕は君を安全に殺すことが出来るんだからあのテストに感謝しなきゃ!」
彼が話を終えると空中で綺麗に隊列を組んだスズメバチの編隊が一斉に襲い掛かってきた。その光景はまるで航空ショーのようですらあった!自分が襲われている立場で無かったら、そして編隊を組んでいるのがおぞましい虫でなかったのなら見惚れるほどにその飛行は美しく整っていたのだ。
「クッ!!ハーミットパープル!!」
私の腕から紫の茨が出現し襲い来る無数のスズメバチを迎撃する、しかしこの私のハーミットパープルはスピードは別に遅いわけではないのだけれど特別速いわけでもない...数が多いので何匹かは始末できたが大半の蜂には攻撃を躱されてしまった。
そして向こうはこちらのスピードや射程距離を知っているのだから当然有利になるように攻撃してくる...無数の数で多方向からヒット&アウェイで攻撃を仕掛けてくるのだ。一度こちらに接近して攻撃してきたらすぐに私の攻撃の射程限界である10メートル以降に飛んで行ってしまう...
攻撃を回避しきれない!!何匹かのスズメバチの毒針が私の肌に突き刺さる!
「やったぁ!刺しちゃった!刺しちゃった!」
これであの本体が油断して近づいてくるような奴だったら楽に済んだのだろうけどそうはいかないようだ...あのはしゃぎようとは裏腹に奴はかなり慎重であるようだ。
蜂に刺されたら直ぐにその毒を体外に出せば問題ない...そして波紋呼吸法は血液の流れをコントロールすることが可能!体内に入った毒をそのまますぐに私は排出した!
しかしこれではジリ貧だ...結局体外に毒を排出したところでまた無数のスズメバチに襲われたらその全ての攻撃を防ぎきることは至難の業!やはり蜂たちに命令を出している口田君を何とかしないと...距離を詰めようにもスズメバチ達が全力で妨害してくるだろうことは容易に想像できる。
では逃げるのはどうだろうか?...いやそれは論外であろう。
確かに一旦引いて対策を考えるというのは戦う上で有効な戦法だろうが今この個性相手にはそれは悪手に思えた...理由は私はまだ相手の個性の全てを知っているわけではないということだ。正直今の状況はまだましな方でもし口田君が視界外から私を襲っていたのならもっとこちらが不利な状況に追い込まれていただろう。
逃げたとしたら唯一の突破口である本体を私が見失うということ...それは今よりも状況の悪化を招くと私は判断する...
「今君は逃げるかこのまま戦うか考えてるんだよね?でも僕から逃げても状況は好転するどころか不利になると思案している...僕の予想はビンゴでしょ!ねぇ!?」
相手は既に私に勝ったつもりでいる、それこそが隙...相手が勝ったと思って油断したときこそ隙が生じるというもの!!
私は地面に倒れこみ頭を押さえながらいまだに手に持っている中身の残っているスポーツドリンクのペットボトルにある細工を加える...そして私が倒れこめば最後のとどめを刺しに一斉攻撃してくるはずだ...奴は私が毒を体外に排出出来ることを知らないはず...個性はともかく波紋法の応用技全てまではテストで見せていないのだから。
「止めを刺すよジョディさん!毒針で...」
「貴方の次のセリフは毒針で君の顔をイギリス料理より醜い見た目にしてあげる...よ!」
「毒針で君の顔をイギリス料理より醜い見た目にしてあげる!...はっ!?」
私は手に持っていたペットボトルを空中に放り投げる...そこにはあえて効率の悪い手のひらから一気に放出した波紋を込めてある!
「ペットボトル!?中身が噴き出る!?」
そして私がペットボトルにした波紋以外の細工...自らの髪の毛1本に波紋を流し込み針のようになったそれでペットボトルに無数の穴を先ほど開けていた!
「名付けて波紋スプリンクラー!!そしてこの水を浴びた虫たちの神経系を狂わせる!」
ペットボトルに空いた穴からスプリンクラーのように水が放出される...これは液体に指の先だけからの一点集中の波紋ではなく手のひらから一気に放出した波紋により液体が爆発したためである。ペットボトルに開けた無数の穴から勢いよく水が飛び出し周囲に集まっていたオオスズメバチたちはその波紋を帯びた液体を浴びることになる。
「あぁ...僕の蜂が...友達が...」
蜂たちはとち狂った!人間とは違い虫と言うのは体の中に分散された神経節を使って情報を処理しているという...脳以外にも体の部位それぞれが独立した神経節により制御されておりそのため頭部を切断したとしても直ぐには死なずに動いたり羽ばたき続けたりすることが可能なのだ!
それを私は狂わせた、今の攻撃でオオスズメバチたちは体中の神経節が狂いまともに飛行出来ず地面をのたうち回ったりあるいは明後日の方向に飛んで行ったりしてしまった...もうこの状態では口田君の命令を聞くことは出来ないであろう。
その間に私は一気に距離を詰める!相手の10メートル以内に接近して私のハーミットパープルで拘束してコンクリートの地面に叩きつけたのだ!
「うあッ!!?ウッ...」
「貴方に教えておいてあげる...この私ジョディ・ジョンストーンにはどうしても許せない発言が世の中に二つある...それは家族の悪口、そしてもう一つは祖国の料理を悪く言われることよ。」