ヒロアカ×ゴーストライダーネタ   作:蜜柑ブタ

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とりあえず、書いてみたけど……。


これは、原作2巻以降買ったら、たぶん書き直す。(とか言いつつ書き直したことはないけど)



出久(ゴーストライダー)が終始、ステインを狂人と断じています。

あくまで、筆者の主観で書いたので、ステインのキャラが違うと思います!

戦闘描写と多めにしたかったのに、結局台詞ばっかり。





それでもOKって方だけどうぞ。









いいですね?





お試し短編13  『ゴーストライダーvsヒーロー殺し』

 

 

 斬られてへたり込んだ飯田の目の前に投げつけられたナイフを横から掴んだ者がいた。

 黒いグローブに包まれた手。

 ボジュッ!とナイフが焼けて蒸発する。

 

『さっさと立て。立てるはずだよ。』

 

「みど…。」

 

「俺に任せろ。」

 

 そこへ轟が来て飯田を避難させた。

 ごうごうと炎を纏った出久があっという間にゴーストライダーへと変身し、飯田を斬った相手と向き合う。

 

 

「ゴーストライダー…!」

 

 

 ヒーロー殺しの異名を持つ、ステインというヴィランが凶悪に笑う。

 ヒーローという物に独自の思想を持つ思想家であり、『ヒーローとは見返りを求めてはならない。自己犠牲の果てに得うる称号でなければならない』という信念を持ち、それに合わないと判断したヒーローや、信念のないヴィランを粛正し、これまで17人殺害、23人を再起不能にしている。

 その思想は、ある種の英雄回帰として、賛同者がいるほどであり、ゴーストライダーが現れてからは、対比されるようにもなっている。

 

「高校生の子供が正体だとは噂には聞いていた…。」

 

『納得できない? こんな子供が…って。』

 

「驚きはした。実際にこの目で見るまでは。聞くところによると、貴様のその姿は、個性ではないらしいな?」

 

『そうだけど? それがなにか?』

 

「疑問を聞いてみただけだ。」

 

『あっ、そう。まあ、それはそうと……、お前に関しては、ようやく捕まえられたってところかな。今まで散々逃げやがって…。』

 

「貴様の噂での別名は…、『復讐の精霊』だったか。俺は、復讐される心当たりはあれど、復讐されるいわれはない。」

 

『それは、お前だけの考えだ。』

 

「…貴様は、自身の復讐の代行が総意であると?」

 

『まあ、たまに個人からの依頼はあるけど。』

 

「確か……、『罪無き者の血が流れたとき』。それがお前が現れ、粛正する理由だったな?」

 

『そうだけど?』

 

「偽のヒーロー共や、信念無きヴィランに罪がないだと? 貴様はそれらを擁護するということか?」

 

『罪の大小を決めるのは、お前じゃない。それだけは言える。』

 

「……一度は貴様と話をしてみるべきだと考えていたが…、どうやら間違いだったようだ。」

 

『自分の思想に合わなかったらすぐそれ? ただの狂人の言い分だな。』

 

「俺をただの狂人だと詰るか。だが、この世に跋扈する贋物も信念無きヴィランを放っておいてはいけないのだ!」

 

『だから、お前自身が粛正するの? それこそただの狂人のやることだよ。歴史上の…。』

 

「貴様と話すことはもうない! 死ね!」

 

 ゴーストライダーの言葉を待たず、刃こぼれした日本刀を手に斬りかかってきたステイン。

 それをゴーストライダーは、拳から出した鎖を振って防ぐ。

 ガキンッと火花が散るが、ステインは、攻撃を繰り出す。ゴーストライダーは、鎖を手に巻き付けるなどして、日本刀による攻撃を全て鎖で弾く。

 ゴーストライダーが鎖を巻き付けた拳をステインに振るうが、ステインはバックステップをして避ける。しかし、悪魔の炎による熱を纏っているゴーストライダーの拳が僅かに擦っただけで、ステインの首に巻いているマフラーの一部が焦げた。

 そのことにステインは、僅かに目を見開く。

 ゴーストライダーは、自分を殺す気だ! そう感じるには十分だった。

 

『自分が…、復讐され、死なないという保証がどこにある?』

 

 ステインのその心情を見透かしたゴーストライダーが声を低める。

 ゴーストライダーが口を開いて炎を吐いた。ステインは横へ飛ぶように転がり避けると、すかさずゴーストライダーの足が踏み込まれてきたため、踏まれないように再度転がった。

 触れたらまずい! ステインは、ゴーストライダーが纏っている悪魔の炎の温度を感じ、とにかく距離を縮めないよう注意を払った。

 

『自分の思想だけでしか考えられない罪深き狂人は、それだけでしか物事を測れない。お前の思想は、お前自身の魂を縛り、何も見えなくさせるだけだ。そしてお前自身はそのことにすら気づいていない。やはり、お前はただの狂人だ。』

 

「黙れ!」

 

『…お前の罪を思い知れ。』

 

 ゴーストライダーは、徐に近くの廃ビルに歩み寄った。

 そして、ガッと両手でその地面に接している部分を掴む。

 

「なっ…!?」

 

 さすがのステインも、ゴーストライダーのその行動に言葉を失う。

 ゴーストライダーは、軽々と廃ビルを引っこ抜き、ジロッとステインを見た。

 そして廃ビルを振り下ろした。文字通り。

 

「うおおおおおおおお!!」

 

 ステインは絶叫した。そして振り下ろされた廃ビルが地面に接触し大破壊が起こった。

 もうもうと立ちこめる土煙とコンクリートの砕けた煙。

 ゴーストライダーは、ジッとその場に佇んでいた。

 だがやがて別方向に鎖を飛ばす。

 飛んできた鎖の先端を、ステインは日本刀で弾くが、鎖はステインの日本刀に巻き付いた。巻き付いた瞬間、ゴーストライダーは、ステインを引っ張り寄せた。

 

「!」

 

『分からない? 今は夜じゃない。つまり、俺のパワーは全開じゃないんだ。それなのにそれ以上の力が出せる理由について教えるよ。』

 

「なに?」

 

『……相手の罪の度合いで、俺の力にはブーストがかかる。つまり、今、お前が戦っているのは、お前自身の罪だ!』

 

「貴様…!」

 

『それでも自分の思想が正しいと?』

 

 ステインの首を掴もうとしたゴーストライダーだったが、直後にステインが投げ放った爆弾の爆発を受けた。

 

「なるほど…、だからこそ貴様は『復讐の精霊』か! だからこそ、何人たる害悪がお前に粛正されているわけだ!」

 

 爆風を利用して飛び退いたステインが叫ぶ。

 

「俺は…、どうやら見誤っていたらしい! ゴーストライダー…、貴様という存在を! お前という存在は個性という概念で捉えられない、巨大な概念に近い!」

 

『……。』

 

 何か酔狂したように叫ぶステインに、無傷のゴーストライダーは、呆れたように見る。

 確かに概念と言われればある意味で合っているかもしれない。

 なにせ、力の源は、負の概念と言っていい悪魔の力なのだから。

 

「お前に対して話すことはないと切り捨てたことは、謝罪する! だが、だからこそ問いたい! なぜ社会のガンとして『英雄』たる概念を歪ませるモノを罪だと思わないのだ!?」

 

『それは、お前の魂を縛る思想という鎖と重りだよ。罪の大小、そしてその思想にそぐわないことを罪と言うのなら、それはそう計っているだけのお前の罪だ。』

 

「……誰が…、誰が罪の所在を問うのだ?」

 

『さあ? 誰だろうね? 少なくとも人間じゃない。』

 

「…お前は…、なんなんだ? 復讐の精霊とは?」

 

 

『例え…、出久がこの世から消えたとして…、復讐求める声ある限り…ゴーストライダーは消えやしないだろうぜ。』

 

 

「今の声…? っ!?」

 

『お前は、お前の罪と向き合え。『俺の目を見ろ!!』』

 

 いつの間にか距離を詰めていたゴーストライダーがステインの頭を掴み、無理矢理目を合わせた。

 

 

『力を貸してやろうか?』

 

 

『!』

 

 次の瞬間、黒い落雷がゴーストライダーを弾き飛ばした。

 

『……おー? 久しいな。』

 

 地面にゴーストライダーが着地すると、ザラゾスが言う。

 黒い電気をまとうステインは、ダラリッと両腕と首を垂らす。だがやがて顔を上げた。

 

『そんな子供にご執心とは、腑抜けたか? ザラゾス。』

 

『若造のボンボンにとやかく言われる筋合いはないぜ、ブラックハート。』

 

 

 なに、知り合い? っと出久(ゴーストライダー)は思った。

 

 

 

 




さて……、いったい誰が罪の有無と、罪の大小を決めているのか…?
ゴーストライダーは、地獄からの使いって感じがするから、そこら辺の概念から来てるのかな?


ブラックハートをなんで出したかって…?
思いつきです。(酷)
なんとなく、ステインが悪魔と契約してもいいじゃないかという思いつき。
ザラゾスが魔界の王(メフィスト)の息子であるブラックハートに敬意をまったく払ってないのも適当です。(酷)


ステインとの対決は、ブラックハートの横槍で有耶無耶になったということにしました。

オールマイトから個性の譲渡受けるか否か

  • 個性はいらない
  • もらっとく

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