他の世界救ってたら自分の世界が大変な事になってた話   作:RTスパークリング

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お久しぶりでごぜぇます。

今回は主人公がこっちに帰ってきたときの話になります!

それではどうぞ!


これまで

学園生活部の三人と話しているとようやく姉さんが起き上がってきた。

 

慈「んうぅ……」

 

祐樹「おはよう。姉さん」

 

慈「祐くーん!」

 

そう言い姉さんが飛びついてくる。

 

祐樹「ちょ!姉さん重い!」

 

慈「こら!祐君!女の子に重いなんて言っちゃいけません!」

 

祐樹(自分より年上の成人女性に女の子ねぇ…)

 

そんなやり取りをしていると胡桃と由紀がこちらに寄ってくる。

 

由紀「なんかゆーくんの方がお兄ちゃんに見えるね!」

 

慈「ガーン!」

 

胡桃「めぐねぇって意外とブラコンなのか?」

 

慈「ブラコンじゃありません!あと佐倉先生ですっ!」

 

口ではそう言っているが実際俺に抱きついたままの為、説得力がない。

 

祐樹「ブラコン…かもなぁ…」

 

慈「祐君!?」

 

俺たちが姉さんをいじり倒していると奥から悠里がパンパンと手を叩きながらでてきた。

 

悠里「ほーら!いつまでも遊んでないでご飯にしましょ!」

 

悠里がそう言うと由紀がご飯!と言いながらダッシュで悠里のもとへと走っていった。

 

由紀「りーさん!今日のご飯大和煮食べたい!」

 

悠里「こら由紀ちゃん、贅沢言っちゃだめよ。これからメンバーが一人増えるんだから」

 

由紀「そっかー、残念」

 

どうやら新しいメンバーが増えるらしい。

とりあえず姉さんの安否も確認できたのでここは早々に立ち去ろう。

そう思い席を立つ。

 

胡桃「祐さん。どこいくんだ?」

 

祐樹「ん?姉さんの安否も確認できたしね。ほかに助けが必要な人のところに行こうと思ってるよ」

 

由紀「えー!?ゆーくんどっか行っちゃうの!?」

 

由紀の声が聞こえたらしく、ご飯の準備をしていた悠里と姉さんがこちらに歩いてくる。

 

慈「祐君…行っちゃうの?」

 

と姉さんが今にも泣きそうな顔をしていた。

 

祐樹「うん。まぁ、人を助けるってのも兵士の役目だしね。それにメンバーだって一人増えるんだろ?負担はかけられないよ」

 

俺の話を聞いている姉さんの横で悠里が口を開く。

 

悠里「えっと…新メンバーっていうのは祐さんのことよ?」

 

祐樹「はい?」

 

どうやら俺は彼女たちの中ですでに学園生活部に入ることになっているらしい

 

悠里「それに…今、私たちだって助けを必要としているわ」

 

今度はとても真剣な顔になり言いくるめられてしまう。

さっき人を助けるのも兵士の役目と言った手前何も反論ができない。

 

悠里「私たちとしても男手があるのはすごく助かるのだけれど…」

 

お願いと言わんばかりの表情をしている。

ここまで言われたら断れない。

 

祐樹「わかった。これからよろしくお願いします!」

 

力強くそう答えると由紀が新生学園生活部の誕生だね!と嬉しそうにしていた。こんな状況でも笑っている。すごい人たちだ。

その光景を見ながら俺は誓った。

 

祐樹(決めた。たとえ俺が朽ち果てようが絶対に学園生活部のみんなを守り抜く!)

 

 

 

 

学園生活部と出会ってから約一週間、校内の掃除とバリケードの作成がやっと終わり、そのほかのいろいろな問題が浮かんできた。

まず食料、もともと学校ということもありあまり食べ物がなかった。屋上では野菜などを育てているらしいがまだ収穫の時期ではないらしい。

次に衣服、制服と体育着はあるが今どきの女子高生にずっと制服なのはかわいそうだ。つまり衣食住のうちの三分の二が満足にいってない状態だった。

それに、後回しにしてきた姉さんに両親が死んだこともまだ伝えられていなかった。

 

祐樹「というわけで一度家に帰ろうと思うんだ」

 

朝食を終えて姉さんと由紀が勉強に向かうのを見届けてから俺がそう言うと話を聞いていた悠里と胡桃が顔をしかめる。

 

悠里「外に出る…ってことよね?」

 

祐樹「うん、そうなるね」

 

胡桃「今、外ってどうなってるんだ?私たち事件が起こってからまだ一度も学校の外に出たことないんだ」

 

祐樹「んー、普通の道とかには所々いるってくらいだな…大きい商業施設とかには大量にいるんじゃないか?」

 

俺もパンデミックが始まってから三日とは言え外にいた身だが大体は事故現場と家の往復のみ食料などはわざわざ大きいところに行かなくてもその辺の家に入れは一人分の食料なんてすぐに集まる。

そして他にわかったこともある。多分奴らは人だったころのペースで生活している。

それも奴らになる前のスケジュールで。パンデミックのあった日に学校に行っていたものは学校に来る。買い物に行っていたものは商業施設に。

一番最悪なのはパンデミックが起きたのが夕方だということだった。夕方には夕飯の買い物に来た者、学生などがたくさん来る。つまり、行こうとしているショッピングモールは夕方になると急激に奴らの量が増える。

俺は簡単にまとめて二人に話す。

 

祐樹「だから移動だけなら夜にした方がいい。だけど奴らは音だけじゃなくて光にも反応する」

 

悠里「つまり、夜に出発して夕方までに帰ってくるってこと?」

 

祐樹「そういうこと。あとついでにここからショッピングモールの道の下見もしてくる」

 

胡桃「ショッピングモール?」

 

祐樹「うん、そろそろ食料とか心細くなってきたでしょ?」

 

胡桃「でも奴らがいっぱいいるんだろ?そんなところ行かなくてもコンビニとか回ればいいんじゃないか?」

 

祐樹「まぁ、それもいいんだけど歩いて回ると危険でしょ?だから車で行くことになる。でもそんなにたくさん回るとなるとその分燃料も必要になる」

 

悠里「つまり燃料があまりないから一回で終わらせようってことね?」

 

悠里が納得した事を示すようにうなずく。

 

胡桃「へぇ~意外とちゃんと考えてるんだな」

 

祐樹「意外は余計だ!」

 

そう言い胡桃のおでこにデコピンをお見舞いする。

胡桃は笑いながらいてっと言っている横で悠里も楽しそうに笑っていた。

 

祐樹「で、いきなりなんだけど今夜もう出発しようと思ってるんだ」

 

その言葉を聞いた二人は少し驚いたよな顔をしていた。

 

胡桃「今夜!?いきなりすぎないか?」

 

胡桃がそう言う横で悠里も同調したようにうなずいている。

 

祐樹「個人的に早めにやりたい事があってね…ちょっと姉さんも連れていく」

 

俺の神妙な顔を見た二人はそれ以上聞いてくることはなかった。

 

そして今夜出かける事を姉さんに伝えに行くため席を立ち、扉に手をかけるがそこで止まり、ゆっくり振り返る。

 

祐樹「あの~ちょっといい?」

 

胡桃「どうした?」

 

祐樹「えっと…あの二人って何処で授業やってるの?」

 

少しの沈黙。また少しして二人が笑い出す。

 

胡桃「さっきちゃんと考えてるって言ったの取り消すわ」

 

胡桃がそう言いながら腹を抱えて笑っている。

 

祐樹「そこまで笑わなくてもいいだろ!?」

 

悠里「そうよ…胡桃…そこまで笑わなくたって…いいでしょ?」

 

悠里がそっぽを向きながら胡桃を注意している。

 

祐樹「悠里さん?話すときちゃんと目を見て話そう?」

 

少し経つと落ち着いたらしく今度はちゃんと目を見て話してくれた。

 

悠里「ふぅ…そうね。学校の紹介もかねて三人で行きましょうか」

 

そう言い三人で学校を歩いていく。

 

祐樹「結構設備が整ってるんだな」

 

悠里「そうね、私もソーラーパネルと浄水設備がある学校なんて聞いたことないわ」

 

そんな話をしているとある教室から話し声が聞こえてきた。

中を覗くと由紀と姉さんが授業をしていた。

授業中だが仕方ない。扉を開ける。

 

由紀「あれ?ゆーくんだ」

 

慈「祐君?どうしたの?」

 

祐樹「授業中ごめんね由紀ちゃん。姉さんちょっといい?」

 

慈「え、えぇ…」

 

姉さんを教室から出し、悠里と胡桃には中に入っててもらう。

そしてさっき部室で言ったことを簡単に話す。

 

祐樹「それに姉さんには話したいこともある」

 

慈「ここではできない話なのね?」

 

うんと俺がうなずくと姉さんは短く分かったと言い、教室に戻り由紀のもとへ向かっていく。

 

慈「由紀ちゃんごめんね。途中だけど今日の授業はここで終わりね?」

 

由紀「やったー!あ、じゃなくてわかった!」

 

由紀が万歳状態で答える。

 

胡桃「由紀お前ちゃんと授業うけてるんだろうな?」

 

胡桃がジト目で由紀に詰め寄る。

 

由紀「失礼な!ちゃんと受けてるもん!ねぇめぐねぇ?」

 

慈「うーん…そうねぇ…」

 

姉さんが少し渋い顔で答える。

 

由紀「めぐねぇ!?」

 

悠里「ゆーきーちゃーん?」

 

由紀「ふえぇ…ごめんなさーい!」

 

昼過ぎの校舎に由紀の叫び声と他の四人の笑い声が響いた。

 

 

 

 

 

そして今、午後十時を回った。姉さんに仮眠を取ってもらっているので起こしに行き、できるだけ音を立てないように準備をする。

持ち物とルートの確認。もしもの為に銃のメンテナンスもしておく。

 

準備が完了し、部室に書置きをしようとしたところで部室の扉が開き悠里と胡桃が入ってくる。

 

祐樹「あれ?まだ起きてたの?」

 

悠里「ええ。帰ってくるのは明日のお昼ごろになるの?」

 

祐樹「うーん…まだわからないな。下見が速めに終わればそれぐらいに帰ってこられるかも」

 

悠里「そう…気を付けてね…」

 

そう言う悠里の表情は暗い。

 

祐樹「そんな顔しないでよ悠里さん。別にやられに行くわけじゃないんだしさ」

 

そう言い、二人の頭をなでる。怒られるかと思いきや案外すんなりと受け入れてくれた。

 

胡桃「わかってはいるけどやっぱり心配なんだよ」

 

同じく胡桃も心配してくれているらしい。

 

祐樹「わかった!明日のお昼には絶対帰る!これでどう?」

 

そう言うと二人は少しだけ安心したような表情をする。

 

二人の頭から手を放し別れの挨拶をして校庭に停めておいたバイクに跨る。

姉さんにヘルメットを被せ、走り出す。

 

祐樹「しっかり掴まっててね?」

 

慈「あ、安全運転でお願いします…」

 

姉さんは初めて乗るバイクに緊張しながら話す。

俺たちの乗ったバイクは暗闇の中久しぶりに学校から外に出た。

 

 

 

 

無事自宅に到着したが、夜だからと言って奴らが全くいない訳じゃなかった。おかげで少し遠回りしてしまった。

 

祐樹「ただいま」

 

慈「た、ただいま」

 

久しぶりに帰ってきた我が家。

姉さんは少しソワソワしていた。荷物を置き、リビングのソファーに腰掛ける。

すると姉さんは俺の隣に腰掛けてきた。

 

祐樹「反対側空いてるのに…」

 

俺がため息交じりに言うと姉さんが、

 

慈「祐君の隣がいいんです~」

 

と笑いながら言う。

 

慈「それに…祐君今凄いつらそうな顔してる」

 

そりゃそんな顔にもなる。なぜなら俺は今から姉さんに両親が亡くなったことを話さなければいけない。

一呼吸置き話し始める。

 

祐樹「姉さん。落ち着いて聞いてね?」

 

慈「うん」

 

そしてパンデミックが起きてからのことを話し始める。

母さんが奴らになってしまい俺が殺したこと、父さんは事故で亡くなってしまったこと。

 

祐樹「父さんと母さんを守れなかった…地球を救っても家族を守れないんじゃなんの意味もない!」

 

自分の口から言葉が出ていくと同時に涙もあふれてくる。

 

祐樹「家族も守れないで何が救世主だ!……もう嫌だ……俺なんて…」

 

死んじゃえばよかった。そう言おうとしたところで姉さんに抱きしめられていた。

 

慈「そんなこと言わないで?祐君がいなかったら学校の子たちもダメだったかもしれない。少なくとも私と学園生活部の皆は祐君のことを救世主だと思ってるわよ?それに…私だって家族よ?祐君は守ってくれないの?」

 

祐樹「絶対に守る……だけど怖いんだ。どうしても最悪の事態を考えちゃう…」

 

最悪の事態…それは姉さんや学園生活部のみんなが奴らに襲われてしまうこと。考えないようにしていても頭の隅ではどうしても考えてしまう。

 

慈「それは仕方ないことよ?人間だもの。でも絶対に起こらない。だって祐君がいるんだもん。絶対に守ってくれるんでしょ?」

 

ああ、やっぱり姉さんには敵わない。ちょっと背中押されただけで前を向ける。いや、俺がちょろいだけか。

 

話した後、俺と姉さんは少しの間黙ったままだった。

 

慈「ちゃんと埋めてくれたんだ。お母さんとお父さん」

 

祐樹「うん。庭に埋めてあげた」

 

慈「そっか……ありがとう。私の代わりに辛いことさせちゃってごめんね」

 

聞こえる姉さんの声がだんだんと泣き声に変わっていく。

二人して泣いていたら二人とも泣き疲れて、身を寄せたままソファーで眠った。

 

次の日の朝、目が覚めた二人はすっきりした顔で朝を迎えた。

 

簡単に朝食を済ませ、庭に行き手を合わせる。

 

祐樹(母さん、父さんごめんなさい。でも絶対に姉さんと学園生活部のみんなを守り通すから!天国から見ててね)

 

 

 

 

そろそろ出発する時間になった。

姉さんは自分の部屋に戻り、準備をしている。

 

祐樹「姉さーん?そろそろ行くよー?」

 

二階にいる姉さんに向けて少し大きめの声で呼びかける。

 

慈「はーい!ちょっと待ってー!」

 

数分後姉さんがリュックを背負いながら玄関で待っていた俺のもとへ小走りで駆けてくる。

 

祐樹「なにそれ?」

 

そう言いながら姉さんが背負っているリュックを指さす。

 

慈「これ?着替えと食べ物とか!あと~お姉ちゃんの宝物!」

 

宝物?と聞こうとしたがどうせ答えてくれないんだろうなと思い聞くのをやめた。二人で玄関を出る。

 

祐樹「行ってきます」

 

慈「行ってきます」

 

二人そろって挨拶をする。

今までいってらっしゃいと言ってくれた人はもういない。また涙が出てきそうになるがぐっとこらえる。

横を見ると姉さんがこちらに笑いかけていた。

 

慈「帰ろう。学校に」

 

祐樹「うん。帰ろう」

 

ショッピングモールへの道を確認しながら学校に戻る。

学校についたのはお昼すぎだった。バイクで校庭に入り、校門を閉める。

ふと校舎の方を見ると由紀が大きく手を振っていた。姉さんと一緒に手を振る。

 

部室に戻ると早速由紀につかまってしまった。

頬を膨らませていかにも怒ってますという顔で質問をしてくる。

 

由紀「めぐねぇと二人でどこ行ってたの!私も外行きたかった!」

 

祐樹「うーん…由紀ちゃんにはサプライズにしようと思ってたんだけど」

 

サプライズと聞いた由紀の顔が笑顔に変わっていく。

 

由紀「サプライズ!?なになに!?」

 

祐樹「まぁ、ばれちゃ仕方ないか…よし!近いうちに遠足に行きます!その準備をするので至急由紀ちゃんは悠里さんと胡桃さんを呼んできてください!」

 

先生のような口調で話す。

由紀はラジャーと言いダッシュで屋上の菜園に走っていく。

途中姉さんに廊下は走っちゃいけません!と注意されながらもとても楽しそうだった。

 




ようやくショッピングモールですよ…

ここからはまだあまり考えてないので少し間が空くかもしれません(-_-;)

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