Angel Beats! 「死後の世界のあり方」 作:Chelia
この話の序盤でカギ括弧が3つあるシーンがありますが、例えばここならひさ子、関根、入江の三人がハモってるっといった感じです
☆体育館☆
翌朝の体育館
「はぁ~ったく… 今までの状態に戻すの、結局昨日じゃ終わらなかったな…」
「楽器も、空き教室と思いきや音楽室でしたしね…」
「いやいや~楽器は元々音楽室にあるものだから別に不自然じゃないんだけどな」
先日の話からゲリラライブの準備を進めていたガルデモ。
その準備がようやく終わったのかひさ子と入江が一息つきつつ話していた。
「そんなことどうでもいいじゃないか… さっさと曲決めよう?」
「さっすが岩沢さん!ギター以外のこと全く考えてませんね!!」
「いや… 歌のことも考えているぞ?」
「ふぁぁっ…」
「はいはい…ツッコミ入れられない入江の変わりに突っ込んでやるよ… ていうか岩沢…突っ込む所違うからな~」
「…そうだったのか?そうだ!それより今日の昼はうどんにしよう!」
「「「……………はぁ?」」」
・・・
「っていうか話全然違うし!曲決めの話にもっていくとこだし!なんでうどんだし~!!」
「おっ…関根が突っ込んだ…」
「おいしいじゃないか………うどん」
「だから楽器関係ないだろ~っ!」
「しおり~ん…だからキャラがユイみたいに…」
グサッ
………あれ?またしてもアニメでしか聞こえないはずの効果音が… というか、ガルデモの中でのユイの評価ってなんなんだろうね。
しかも岩沢さん、これ、ガルデモ以外に言ったら絶対滑るから!天然すぎだから!
「…自重するのでユイだけは勘弁を~」
「岩沢に突っ込んでヘコむ気持ちはよくわかるが… とにかく曲決めようか?なぁ入江?」
「はっ…はい! 私は何でもいいです岩沢さんは?」
「特に希望はないな………関根」
「今、精神的に考えられないですよ…ひさ子さ~ん…」
「結局一周して私に戻るのな。 …じゃあ原点に戻ってCrow Songから行くか!」
「いいな… そんじゃ行くよ」
「「「おーっ」」」
ガルデモのライブ…ようやくスタートです!
☆女子寮(戦線)☆
ガルデモがライブの準備を完成させている頃、寮でゆりが目覚めた
「微妙な目覚めね…」
かなでのことであまり眠れなかったらしく、微妙な感じでゆりが目覚める
先に寮の説明をしておこう。
この小説でのこの学校の寮は男子寮一号館、二号館。
女子寮一号館、二号館と合計4つにわかれていていずれも学校とは少し離れた位置にある。
大半の生徒はここに寝泊まりし、ここから学校へ登校するのだ NPCが大半をしめているが、肝心な生徒たちが快適に過ごせるように上手く人数調節されている。
さらに、戦線メンバーと生徒会や他のNPCでない生徒は寮が別になっているので夜間抗争が起こらない工夫というわけだ。
簡単な説明は以上
「さて…今日はどうしようかしら」
考えているとコンコンとゆりの部屋にノックの音が聞こえた。
朝早くから誰だろう? ドアを開けると
「は~い…誰?」
「遊佐です。おはようございます」
「あら、遊佐さん? 珍しいわね…」
「珍しいも何もわざわざゆりっぺさんの部屋に来るのは初めてですが?」
以外にも目の前には遊佐がいた。
にしても無表情で立たれると少し怖い。
せっかくこんなに可愛いんだからもう少し笑えばいいのに…って私も人のこと言えないか…
「そこまで細かい突っ込みはいらないわよ… それで何か用事?」
「はい…昨日の夜、竹山さんと今の生徒名簿をハッキングして職員室から奪おうとしたんですが、きれいに失敗しまして」
「そこまでしててくれてたのね… でも失敗したのならわざわざ言いに来なくても…」
「いえ…竹山さんがハッキングに失敗ですよ?気になって詳しく調べてみたんですがかなり精密なガードがかかっていて… とてもNPCには製作不可能なコードでした。それを名簿にですよ?不自然ですよね」
「そうね… 最悪の場面を想定すると、もう私たちのことを押さえようとする敵勢力が完成しているのかも知れないわ…」
「校長室でゆりっぺさんが気になったのと関係あるのかも知れませんね… 神からの手先ととりますか?」
「かなでちゃん以外で不明な敵ととると、それが無難ね」
「連絡は以上です。」
「今は何もないからフリーでいいわよ?」
「いえ…竹山さんとギルドに行きます。武器はそろそろ届けられそうですのでご期待ください。」
「そう…それじゃよろしく頼むわね?」
「はい」
そういうと遊佐は出て行った。朝から律儀で真面目な子…
いや、もしかしたら竹山とタッグを組むのが意外に気に入ってるのか?
とにかく学校を回って情報収集すべき。
着替えて出かける支度をしよう …
☆校長室☆
「おっしゃースリーカード!…もらったぜ!」
トランプ片手にかっこつける日向。藤巻、大山、TKと朝からポーカーで盛り上がるごく普通、何事もない日々が流れようとしていた。
「へっ…そんなもんか?フルハウスだぁ!!」
「ぬぁぁぁに~っ!?」
「日向くんオーバーリアクション過ぎるよ…」
「神も仏も天使もなし…か… 今はそんな合い言葉、もう使わないわね…」
独り言をぶつぶつ言いながらゆりが来る
「おはよう」
入り口でばったりあった椎名さんが挨拶をしてきた。
…って!椎名さん!?え、マジ?以外すぎるんですけど!!
「おはよう椎名さん。とりあえず、中に入りましょうか?」
「ああ」
日向たちだけかと思ったが、校長室には殆どの戦線メンバーが集まっていた。
むしろ、私達が最後だったらしい。
遊佐さんたちはいないけどね…
「ゆりっぺおはようさん」
「あれ?日向くん、私今日集合なんてかけたかしら?」
「いや?…多分、みんな不安なんだろうぜ 昨日いきなりこの世界に戻されたばっかで、まだ何もわかってることがないからな」
「ま、まさか…私が脱ぐことによってこの世界の隠された扉が開くというのか!!」
戦線で現在参謀を務めている高松が制服に手をかける。
いや、どこをどう解釈したらその結論に至るのか是非教えて欲しい。
というか、もう貴方はヌーディスト○ーチに移籍した方がいいと思うわ…
「いや待て!どこをどう解釈したらそうなるんだよ!」
私の心の中と同じことを日向くんが突っ込んでいた。
あれ?そしたら私あいつと同レベル?
いや、それはないわ…私は何も考えてない。前言撤回!私は大人!
「ゆりっぺー?何自己暗示かけてるの?」
「って!うわぁぁぁ!?何!?何なのよ大山くん!?貴方は超能力者か何か!?」
「あれ?なんかその質問昨日僕もした気がするや」
「そ、そんなことより!せっかく集まってるなら何か行動を起こしましょ まだまだわからないことがいくらでもあるんだから…」
♪♪♪
ゆりがそう言って何かを考えようとすると外の方から大きな音が聞こえてきた。
…そう、彼女達のライブだ!
「…演奏? もしかしてあいつらのライブか!?」
ひさ…ゲフン、ガルデモの存在を頭に思い浮かべた藤巻が叫ぶ。
「どうやら、ガルデモのほうも大丈夫のようね」
「みたいだな せっかくだし、ライブ行ってみないか?」
「確かに、私達は同時進行でオペレーションを行うのであまりガルデモの演奏を聞いたことはありませんね」
「そうだね!こういう時くらいしか聞けないし僕賛成!」
日向の提案に高松、大山も賛成した
「ふん、そんな女々しいものを見に行くなど…!」
「あら?私もせっかくだし行こうと思うんだけど野田くんはこないのね?」
「行く!行くぞおおお!!!ゆりっぺえええええ!!!!」
「それじゃ、決まりね!みんなで体育館に行くわよ!」
☆体育館☆
Crow Song、Alchemy、My,Soul Your Beats!、Hot Mealと次々と演奏していきたくさんのNPCが集まり歓声をあげている。
だいぶ盛り上がってきた
「ふぅ…思ったより集まって来てるな…」
「久しぶりのライブっていうのもあるんでしょうね~」
「よし!一旦休憩しよう」
ガルデモがステージを降り、休憩タイムを取る。ライブの曲も後半は聞けたし話しかけるなら今ね…
♪//♪//♪//♪//♪//♪
「ちょうど休憩みたいね…今のうちに話しをしに行くわよ?」
というわけでぞろぞろと戦線メンバーがステージ裏に向かっていく。
その時、ゲリラライブの音を聞きつけ、敵が迫っているのに気づいた者は誰もいなかった。
☆体育館(ステージ裏)☆
「あれ?ゆりたちじゃん…」
「久しぶりだなー」
「ええ。…ガルデモも無事みたいでよかったわ」
「あの…ユイを知りませんか?」
「やっぱりいないか…」
ここでもうなだれる日向。やはりユイは戻っていないらしい
「どうする岩沢? 目的は一応果たせたし今日はやめるか?」
「大変だよー!先生達がたくさん来た!急いで逃げようよ」
体育館入り口で様子を見張ってた大山が慌てて走ってきた。
「…だそうだ」
「よし…じゃあ楽器片付けてとっとと逃げるぞー!」
慣れたようにガルデモメンバーに指示を出すひさ子と岩沢。
「校長室で待ってるわ…終わったらメンバーみんなで来てね?今は情報集めが先決になってるから」
「はいよ」
「片付けてめんどくさいねーみゆきち」
「しおりんはベースだけじゃない…」
「ドラムは大変そうだな…俺も手伝うぜ」
「しゃーねー 俺もやってやっか」
ガルデモ+日向、藤巻はライブの片付けを。残りのメンバーは校長室に行く…予定だったが?