白銀御行が行く実力至上主義   作:ロロロロガガン

2 / 4
 ナレーション書くの楽しい笑


これは、こ

 

 

 

(フー……、変態と話して少し疲れたな。教室に入ったら少し仮眠を取るか)

 

 白銀御行は軽くため息を吐いた後、『Aクラス』の教室を見つけ、ドアを開けて中へ入った。

 教室には既にほとんど、いや全員いるように見えた。何人かは既に誰かと話していたり、グループになっていたりしていて正確な数は分からない。

 そんなクラスにいる者達は、今ドアから入ってきた侵入者を観察している。その大半は好奇の目線で、それ以外は無反応である。

 そしてそんなクラスの様子を見た白銀御行の対応はッ

 

ペコッ,スタ スタ スタ スタ ガタン

 

 ちょっと頭下げてそれ以外は無視!頭を下げるのはバイトをしてきた者として最低限の礼儀、そしてそのあとは何かミスをしないよう静かに座席を確認して流れるように座る!これこそが彼が人生の中で培った秘儀!とりあえずペコする、である!

 これは目立ちたくはないけど皆からの印象は下げたくない!という大半のシャイボーイ達が取れる最善手である!流石はミユキ シロガッーーネッ!!

 

(本来なら勉強をするところだが、この状態で勉強した所でたかが知れている。ならばもっと集中できる時にやるのは基本だ!ならば今俺がやるべき事は、寝ること。よし、寝よう)

 

 これが原作の白銀御行ならばそんな状態でも(カフェインを取って)勉強をしているだろうが、それは言わぬが華だろう。彼なりに白銀御行を思って日々行動していたらいつの間にかこうなったのだ。彼にとってはもう演技するのではなく、自分を本当に白銀御行だと思い込んでいるので何を言っても無駄である。

 そうして何分か寝ているとチャイムが鳴り、それと同時に先生が入ってきた。待ち伏せしていたのだろう。勿論、白銀御行もチャイムと同時に起きた、昔からの癖である。

 

「新入生諸君。おれはAクラスの担任となった真嶋智也(ましまともなり)だ。科目は数学を教えている。よろしく。それと今から学校の説明をしていきたいので、この配布物を後ろに回してくれ。それから必要ならメモを取る準備をするように」

 

 そう言って大半の生徒はノートを取り出したり、メモ帳を開いたりしてメモを取る準備をしていた、勿論白銀御行も。

 

(ほう?普通の高校生ならここでメモを取るやつなど少数だろうが、このクラスはしっかりしているな。いや、基本が出来ていない奴はまず受からないか、これがこの学校の当然なのだろうな………。ん?ならあの金髪の男は何故受かったんだ?まずメモなど取るような男には見えなかったが。………何事にも例外はあるということなのか?)

 

 少し釈然としないながらも、取り敢えずそれは頭の片隅に追いやり、聞く姿勢をとる。

 それと普通の高校生は学校の説明をきちんとメモを取る生徒など少数、いやいない場合すらあるのだが、このクラスは何人かを除いて全員が聞く姿勢をとっている、これだけで優秀なクラスだと言えるだろう。

 

「………準備はいいな?では始める。まず、当校では3年間クラス替えが発生しない。つまり君たちは3年間同じクラスメイトになるということだ。これはどのクラス、どの学年も同じだ。次に、もう一つ渡しておくものがある。先程と同じように後ろに配ってくれ。配り終えたらまた説明を開始する」

 

 次に配られてくるものはスマホのような端末だった。先走って触ろうとする者はおらず、皆自分の手元の物は一切触らず机に上に置いていた。

 

「それは学生証カードだ。このカードにはポイントが振り込まれており、ポイントを消費することによって敷地内の施設の利用、商品を購入することができる。今の説明でわからない者は、クレジットカードのようなものだと思えば理解しやすいだろう。これを利用すれば敷地内で買えない物はなく、それは学校内でも同様だ」

 

(クレジットカード……のようなもの?か。ふむ、一気に分かりやすくはなったが、何だろうな。何か大事な事を隠されている気がする。妙な言い回しをしているのも気になる。このカード、もっと造詣を深めた方が良さそうだな)

 

「ポイントは1ポイント=1円の価値がある。ポイントの使い方は簡単だから迷う事はないだろうが、もしわからなかったことがあったら職員に尋ねるように。それからポイントは毎月1日に振り込まれる。現在、新入生のお前たちに振り込まれているポイントは10万ポイントだ。もし足りなかったり、多かったりした場合は、今申し出るように」

 

 そう言って真嶋はぐるっとクラスを見渡した。大半の生徒は10万という額に驚いたり、困惑したりしていたが、それだけだった。別段騒がしくなるような事はない。

 白銀御行はと言えば、普通だった。さっきまでと同じように真嶋先生の方を向いて、次の言葉を待っているように見られる。他の生徒達も微動だにしない白銀御行に対して少し尊敬するような目を向ける生徒もいる。………だが事実は

 

(え?10万?ああ10万ねー。10万、10まん、じゅうまん。うん、俺のバイトの給料より安いじゃん)

 

 思考停止していた。しかも何故か張り合っている。彼の頭は既に正常に機能せず、10万という単語を永遠と羅列する機械になってしまったのだ!そのぐらい衝撃を受けていた!(貧乏だから!)

 その後も真嶋先生は重要な事を言っていたが、白銀御行は何一つ聞いていなかった。もはやバグを起こして彼の頭はショートする寸前である。

 やがて真嶋先生の説明も終わり

 

「では、よい学生生活を送ってくれ」

 

 その言葉が聞こえた瞬間、白銀御行はやっと意識が戻った。

 

(……………はッ!!俺は一体何を?というか説明が終わっているではないか!)

 

 起きたらもう説明が終わっているという状況に少し混乱し、それから少し落ち着いて自分の手元のノートを見た。そこにはびっしりと字で1ページ埋まっていた。それは彼が上の空になってからの真嶋先生の説明の続きだった。

 彼は寝ていても意識が無くてもやらなければいけない事を無意識にやってしまう能力があるのだ!だから説明を聞いていなくとも、無意識領域化で聞いたものを要点だけ記すのでは無く、聞いたまま全部をノートに記しているので問題なかった。というかホントそんなのアリ!!?

 

(フー、流石は俺。少し取り乱してしまったが、そんなものノープロブレムだったな。全く、自分の才能が怖い)

 

 と、自画自賛していた。どこぞの金髪男ののことを馬鹿に出来ないほどのナルシストである。

 そう言っている間に彼は自分が取ったノートを読み終えて、また思案した。

 

(実力で生徒を測る、いじめに敏感、10万という大量のポイントは高い倍率を通過した俺達への正当な評価の証、か。…………だとしてもこれは多すぎるのではないか?さらに毎月1日にポイントが支払われれば何もせずともよいではないか。ぬる過ぎる。有り得ない。この説明はおかしな部分が多すぎる。寮に戻り次第、勉学の合間に考えてみるか。………分からない事だらけだが、分かった事もあるな。1日目にして、この学校が信用ならないというのが分かっただけでも大きな収穫だ)

 

「ちょっとこれ多すぎじゃない?」

「だよねー」

「ちょっと有り得ないよな、これは」

 

(クラスメイト達も少し不審に思っているな。まぁ当然だが。逆にこれに気づかないとヤバイだろ)

 

 実際には気づいていないクラスもあるのだが、それは後で分かることである。皆が思い思いに話していると、そこに少し大きな、しかしクラスによく響く声が聞こえた。

 

「話を中断させて申し訳ないが、少し俺の話を聞いてくれないか」

 

 声を出したのはスキンヘッドの厳つい大男だった。この怖そうな外見に似合わず、非常に優しい声音でクラスメイトに話しかけている。少ししてクラスから声が聞こえなくなると、その男は話し出した。

 

「先程の真嶋先生によれば、我々は3年間同じクラスということになる。そこで今から自己紹介をしていこうと思うのだがどうだろう?今はまだ名前も顔も誰一人知らない。だからこそ、皆が早く仲良くなれるようにと思い提案したのだが、やってもいいと思うものはいないか?」

 

 少しの間沈黙が支配した。皆いい意見だと思うが、恥ずかしくて言えないのだろう。一番にいう奴は勇気がある奴か、目立ちたがりか、馬鹿だけだ。

 

(誰かが声をあげるのを待っている。積極性に関しては、まぁ普通だな。ここはどの学校も同じということか………。仕方ない)

 

「賛成だ。俺もまだ知らない顔がありすぎて困っていたんだ。真嶋先生もこの後の事を特に連絡していなかったし、いいのではないか?」

「私もいいと思う」

「おれも!」「私も!」

 

 次々と賛成の意見が挙がってくる。一人目が言ったことで皆楽に言えるからだろう。男は最初に成りたがり、女は最後に成りたがるという言葉があるが、それもTPOによるものだということだろう。

 

「うむ、肯定の意見が多いようなので、自己紹介を始めよう。まずは俺から、葛城康平(かつらぎこうへい)だ。趣味や特技は特にないが、中学では生徒会長をしていたので、高校でも生徒会に入ろうと思う。それと、何か困ったことがあれば俺に言ってくれ。出来る限り協力することを誓う。3年間、よろしく頼む」

 

パチパチパチ

 

「よろしく!」「こちらこそよろしく〜」

 

 そんなまばらな拍手が教室に響く。葛城は生徒会に入っていたというのを置いても、非常にリーダーシップの高い人間である事に間違いはない。もしかしたらこのAクラスを纏めるのは彼なのかもしれない。

 

「では、窓際の前から順番に自己紹介をしていこう。一番前のもの、いいかな?」

「うん、僕は」「私は」「俺は〜」

 

 という風に気負わずに自己紹介出来る雰囲気を作ったのだ、リーダーとしての適正はかなりのものだろう。

 

 だが!!実は白銀御行も中学の頃生徒会長をしていたのだ!本家本元とはこれまた違うが、彼もずっと生徒会長として君臨してきたのだ!ナルシストで自信過剰な彼が、クラスの手綱を簡単に譲るわけがない!彼にもプライドがあるのだ!

 

「さぁ、次は君の番だ。自己紹介をしてくれ」

「あぁ、そうだな」

 

 さぁ!白銀御行はここからどう自己紹介をし、打倒:葛城(ナレーターの妄想)をするのか!彼は周囲をグルリと見渡し、今、話す!さぁ、彼の第一声は?

 

「俺の名前は白銀御行。趣味は勉強と剣道だ。特技も剣道だ。部活にも剣道部に入ろうと思っている。3年間、よろしく頼む」

 

ガタン

 

 そう言って彼は席に座った。何とも冴えない自己紹介にクラスは戸惑ったが、少しして少ない拍手が聞こえてくる。彼はクラスのリーダーになりたくないのだろうか。クラスを導く存在になりたくはないのだろうか………?

 

 否!!!

 

(まだこの学校の仕組みが分からない時に目立ってしまうのは悪手。今は爪を研ぐ時だ。能ある鷹は爪を隠すということわざもあるしな)

 

 そう!彼はわざと冴えない自己紹介をし、クラスの中で目立たない存在へと成る方針をとった!こうする事で、葛城の支配が弱まった時に本来の実力を披露し成り代わることも出来るし、葛城がそのままの状態を維持しても、自分ならどうにか出来る自信があった。彼はこの学校の事を知るまでは爪を隠す事にした、蛇め!!

 そしてこれも原作の彼とはry)

 

「さぁ、次は君の番だ」

「………私でしょうか?わかりました」

 

(フン、自己紹介などどいつも同じだな、全く代わり映えがない。……いい加減、眠くなってきたぞ。次は、…………!!?)

 

 異変!!

 

 彼はいきなりかなりだした心臓にビックリして手を胸のところへ持っていく。すると!よく恋愛漫画でありそうなドキドキッという胸の鼓動が聞こえてきた!そう、これはこ

 

「ちがーーーーうッ!!?!」

「!?どうした?いきなり奇声を上げて??」

「む?ぁ、あぁ、いや、俺に当てられたと思ってしまってな。それでツッコミを抑えられなかったんだ?」

「あぁ、そういうことか。それはすまない。彼女と君は席が近くだから自分に当てられたと勘違いしてしまったのだろう。以後、気をつける」

「あ、あぁ」

 

 この時、白銀御行はツッコミ上手という、本人からしたら不名誉なレッテルを貼られたらしい。それにしても、天才とは思えないベタな返し、結構面白いよ。

 

(何が何だか分からんが、うるせーーーッ!!?)

 

 彼はそう、心の中で叫んだ。




 タグにもついてるけど、一応確認です。



    これ転生ものですからね?ここ全然違う!とかなしね?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。