鬼の少女のヒーローアカデミア   作:不知火 秋

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大変期間が空いてしまいごめんなさい....


今回、戦闘訓練というわけで。朱音の戦闘服が出ます。イメージとしてはグラブルのクラスIVジョブのモンク(女性用の衣装、画像に出てる武器と帽子と手甲無し)をご想像ください。


戦闘訓練

 

 入学から2日目。

 私たちが通っている雄英高校は午前は必修科目や英語などの普通の授業があり、午後はヒーロー基礎学の授業だ。何をやるのだろう?

 

 

 

「わーたーしーがー!!!」

 

 えっ、この声って。

 

 

「普通にドアから来た!!!」

 

 オールマイトやんけ!それも銀時代のコスチュームだ!まさか基礎学の一発目からオールマイトとは...。

 

 

 

「ヒーロー基礎学!ヒーローの素地を作る為様々な訓練を行う課目だ!早速だが今日はコレ!

 戦闘訓練!!!」

 

 早速、戦闘訓練か...。

 内心ワクワクしていると、オールマイトはどこかから取り出したスイッチを押す。すると壁が動き何やら箱のようなものが出てきた。

 

「これは、入学前に送ってもらった「個性届」と「要望」に沿ってあつらえた戦闘服(コスチューム)!!!」

 

「「「おおぉ!」」」

 

 おっと、柄にもなく大声を出してしまった...。

 着替えたら順次グラウンドβに集まるようにとの事。よーし、早速着替えよう。

 

 

 

 

 

 

 

 更衣室にて着替え終わるとお茶子ちゃんが話しかけて来た。

 

 

「あ、朱音ちゃん....」

 

「どしたのよ、お茶子ちゃん」

 

「要望ちゃんと書けばよかったよぉ....パツパツスーツんなった」

 

 わぁ、ほんとだ。パツパツになってて体のラインが見えている。心なしかちょっとエロいな」

 

「朱音ちゃん!?」

 

「あ、失礼。つい本音が」

 

「ホンネ!?」

 

 くっ!心の声が漏れてしまった!心の声が漏れぬよう気をつけねば。

 

 

「そんな事は置いといて。お茶子ちゃん、戦闘服似合ってるよ」

 

「えへへ、ありがと朱音ちゃん。....およ?朱音ちゃんの戦闘服って腕とかの部分ないんだね」

 

「まぁね。個性故に激しく動くし、私の武器はこの身体だからね」

 

「でも、サラシ巻いてるとはいえなんか戦闘服の隙間から見えちゃいそな感じだね...」

 

「まぁ、確かにそうだね。戦闘になればそんな事を考えるやつなんていないだろうし」

 

「あー...言われてみればそうだね。うーん、やっぱり全体見ると、なんか凄い拳法とか使いそうでかっこいい!朱音ちゃんすっごく似合っとるよ!」

 

 そんなに笑顔で褒められるとちょっと照れるじゃん...

 

 

「あ、ありがと...お茶子ちゃん...」

 

 私がお礼を言うとお茶子ちゃんは顔を赤くして鼻を押さえた。

 

 

「お茶子ちゃん!?大丈夫!?」

 

「大丈夫...尊みが私のキャパをオーバーして、オーバーした尊みが放出しかけただけやから...」

 

 尊み?キャパ?オーバー?放出?なんのこっちゃ...?

 

 とりあえず、お茶子ちゃんの謎の状態異常が落ち着いたので2人仲良くグラウンドβに行くと出久君を除くみんながいた。

 ほー、みんななかなか似合ってるなぁ。

 あと峰田くん、こっちをガン見しすぎだ。女子は視線に敏感なのだ。お茶子ちゃんの胸と私の腋を見てんじゃねぇぞ、バレバレだからな。ウチのお茶子ちゃんをエロい目で見るなんていい度胸してるじゃぁねぇか。ウチのお茶子ちゃんをちょっとスケベな目で見ていいのは私だけやぞ!

 

 おっと、いけないいけない。邪な感情が出てしまった。つい勢いで『ウチのお茶子ちゃん』なんて心の中で言ってしまった。でも、お茶子ちゃん可愛いからね、つい出ちゃうのは仕方ないよね。

 

 そんなこんなしていると出久君がやってきた。

 ここで軽くツッコミを口にしそうになったけどポーカーフェイスを保った私を褒めて欲しいと思う。

 内心を吐露するくらいはいいよね!?むしろさせて!

 

 いや、アレ(触角(?))の部分絶対オールマイト意識してるよね!?ちっちゃい頃、オールマイト大好きだったのは知ってるけども。わっかりやす!!

 

 

 でも、地に足ついた感じでいいね!

 

 

 

 

「あ!麗日さ....うおお!?」

 

 お、やはり出久君も気づいたか。

 

 

「ヒーロー科、最高」

 

 おう、峰田くんや。狼藉はそこまでやぞ。出久君をその道に巻き込まないでもらおうか....。

 

 

 内心で峰田くんに圧を送っているとインゲニウムみたいな衣装に身を包んだ飯田くんがオールマイト先生に質問を送っていた。

 確かにここは入試と同じ会場だ。見る限り市街地だし、やれることはたくさんあるだろうけど何するんだろう。

 

 

「市街地演習ではなく、もう二歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練さ!!!」

 

 オールマイト先生が言うに、外で敵を見ることは多いが統計的に見ると凶悪敵の発生率は屋内の方が多く、真に賢しい敵は屋内に潜むそうだ。

 

 

「君らにはこれから『ヒーロー側』と『敵側』に分かれて2対2の屋内戦をやってもらう!だが、クラス人数的にひとつの組だけ2対3になるからそこはどっちが3になっても頑張ってくれ!」

 

「基礎訓練も無しに?」

 

「その基礎を知る為の実践さ!ただし、今度はブッ壊せばオッケーなロボじゃないのがミソだ!」

 

 ほーん。聞きたいことあるし早速質問しよう。

 

 

「勝敗のシステムはどうなります?」

 

「ブッ飛ばしてもいいんスか」

 

「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか....?」

 

「分れるとはどのような分かれ方をすればよろしいのですか」

 

「戦う時に行動不能にするために相手の骨を折ってもいいですか?」

 

「んんん〜〜聖徳太子ィィ!!!」

 

 

 この屋内対人戦闘訓練の概要はなんかアメリカンで要約すると『ヒーロー側は確保証明のテープで敵側の人を確保するか核(ハリボテ)を確保する事で勝ち。敵側は時間制限までに核を守り抜くかヒーロー側を確保証明のテープで確保すれば勝ち』との事。ちなみに相手の骨を折るのはダメみたいです。やりずらい。

 

 コンビ相手はクジで決めるらしいが、これは出久くんの予想ではプロになれば他の事務所のヒーローと急遽チームアップをすることが多いから先を見据えてのことでは無いか、ということらしい。だが、箱の中のボールが20個しかないため誰かが残り、戻されたボールを引かなければならない。出久くんの予想通りなら将来に役立つと思うから私が自分から余ることにした。

 そして引いた結果、尾白くんと葉隠さんのIチームに加わることになった。

 

 

「尾白くん、葉隠さん。一緒に頑張ろう」

 

「「あぁ(うん)!」」

 

 

 

 

 ヒーロー側と敵側の陣営決めだが、オールマイト先生がヒーローと書かれた箱とヴィランと書かれた箱に手を突っ込み、そこからボールを取り出してヒーロー側と敵側を分けるらしい。

 早速、戦闘訓練に出る生徒のチームをオールマイト先生が引く。結果は出久くんとお茶子ちゃんのAチームがヒーロー側、飯田くんと爆豪くんのDチームが敵側となった。

 

 

 

 

 

 Aチーム対Dチームの結果を言うと、勝ったAチームは倒れていて、負けたDチームはほぼ無傷。クラスメイトが言うように勝負に負けて、試合に勝った。と言うのが妥当と言える結果だった。ちなみに出久くんは保健室へ搬送された。

 

 次に講評だが、今戦の私はベストは飯田くんであると思う。それを理由を含めて言おうとしたタイミングで推薦入学者の八百万さん(測定の時の人)に言いたかった事を全て言われてしまった。

 言いたかったこと全部言われて若干気を落としたが、さっさと気を取り直し次の試合。

 

 

 

 対戦表は

 ヒーロー側が轟くんと障子くんのBチーム、敵側が私の所属するIチームとなった。

 

 

 そして現在、出久くんと爆豪くんの激戦によりビルが半壊したので別の建物に場所を移し、私達は第二戦の準備が行っていた。

 

 

「さてと、どこに核を置こうか」

 

「それだけど、4階でどうかな?理由は何となくだけど」

 

「ん、わかった!それで鬼藤さんの案で行こう!私ちょっと本気出すわ。手袋もブーツも脱ぐわ」

 

 あれ?確か葉隠さんの個性って確か透明化だったっけ....。ということはつまり、葉隠さん今全裸?やだ、エッチ。

 とりあえず葉隠さんが全裸なことは置いておくとしてと....。オールマイト先生に設置完了の連絡入れておこう。

 

 

 現在の私達Iチームの配置はこうだ。4階の核の前に私、葉隠さんが同階のどこかに潜み伏兵として捕らえる係、尾白くんは3階に待機し遊撃となっている。

 

 

 

 オールマイト先生から試合開始の合図がされ私達の屋内対人戦闘訓練が始まった。

 

 

「さぁてヒーロー、どう来る?」

 

 そう思った矢先、突然部屋が凍り足が拘束された。うおっ、寒っ。窓の外見る限りこりゃぁ、建物全体が凍ってるね、これは葉隠さんと尾白くんも凍ったな。葉隠さんは素足だから痛そう。

 

 

「へぇ、こりゃぁ凄いや」

 

「感心してる場合か?」

 

 ツッコミが聞こえふと、非常階段へ通じる扉が開きそこから轟くんが出てくる。1人ってことは、障子くんを巻き込まないように建物から出して凍らせた後単騎で乗り込んだって感じかな?

 

 

「動いてもいいけど、足の皮剥がれちゃ満足に戦えねぇぞ?」

 

 ほうほう、では遠慮なく。

 私は、鬼化によって強化された力で強引に動く。その際足の皮が剥がれたがこんなの軽傷だ1分すりゃ治る。足の皮が剥がれてるはずなのに痛がる素振りも見せず、余裕そうな私を見て、轟くんはまさかホントに動くとは思ってなかったのか軽く引いていた。

 

 

「イカれてんのか...お前」

 

「いいや、至って正常だよ。さ、やろうか」

 

 私は一瞬で轟くんとの距離を詰めて、彼の腹に右の拳をめり込ませようとするが轟くんは咄嗟に腹部をガードしており、その際に私の拳が凍らされた。轟くんはとりあえず右手は封じたと考えているだろう。

 

 

「ふーん、なるほど。こういう小細工も出来るんだ」

 

 凍った右手に力を入れ、氷を砕く。

 

 

「で、次はどうするの?」

 

「バケモンかよ」

 

 その後も轟くんが連絡を入れようとしても意識をそっちに割けないように連続で攻撃を入れ妨害、動こうとしたら移動先に立ち塞がり、攻撃仕掛け、その部位を凍らせては砕いての繰り返しをしている、たまにお互いにモロに拳や蹴り、投げが刺さることもあるがそれ以外はお互い対処され一種の膠着状態になっていたが、その最中私はあることに気づいた。轟くんの体が震えていた。自分の出した氷で寒いんだ。私は直感でそう判断した。

 そんな時、強化された聴覚が建物内を歩く音を捉えた。

 

 

「ちっ、流石に時間かかれば怪しんで乗り込んで来るか!」

 

 早く決着つけないと、と焦って意識を逸らした瞬間に私の体は全身氷漬けにされ、轟くんは一直線に核へ向かっていった。

 クソ!やられた!早く砕かないと!

 

 私はすぐさま全身に力を入れ速攻で氷を砕き、追いかけるがあと一歩足りずに轟くんが左手で核に触れる。触れると部屋全体の氷が溶かされた。おそらく建物全体の氷も解けてるだろう。

 

 

 

「これで俺たちの勝ちだ。お前、強かったよ」

 

 試合は終了。私は敗北した。

 ちょっとだけ疲れて私は大の字に寝転んだ。

 

 

「轟くんこそ強いじゃん。あーあ、負けちゃったかぁ。クッソー、ルールが骨を折ったり、1部階層の天井崩落させて妨害したり、相手を壁にめり込ませたりするのがオッケーな感じにもうちょい緩ければなぁ....」

 

「おいおい物騒だな...ほら、手」

 

「ん、ありがとね。私の個性で相手を止めるんならへし折ったり、地形利用した妨害くらいだからねぇ...そういう思考にもなるよ」

 

「そういうもんか」

 

「そういうもんだよ。それにしてもさっきまで冷えてたから轟くんの手暖かいねぇ。もうちょい握ってていい?」

 

 

 そう言うと『いや、それはやめてくれ』と言わんばかりの顔をしていたので手を離すことにした。よし、後でお茶子ちゃんに抱きついて暖をとろう。

 にしても、轟くんは戦闘の時に右しか使わなかったねぇ....防御した時に凍るのも右側を攻撃した時、氷が発生するのも右半身から。左で触れると氷を溶かすほどの熱を起こす。

 体が冷えたなら左使ってあっためることが出来て、また右で凍らせることが出来るはずだ。なのにそれをしなかった。

 自分の中で誓約でも決めてんのかねぇ。ま、指摘しないでおこう。

 

 

「なぁ、自分で凍らせておいてなんだが、足の皮平気なのか?剥がれただろ」

 

「あー大丈夫だよ。もう治ってるから」

 

「そんなすぐに治るもんなのか?」

 

「まぁね、個性のおかげだけど」

 

 

 そんなこんなでクラスのみんなが待つ地下へ向かう途中に葉隠さん達と合流した。葉隠さん達は凍らされてるのに一向に試合が終わらないことに疑問を持ってたが、私が足の皮を剥がして戦ってた事を伝える。すると2人ともドン引いていた。

 

 

 

「いやいや、治るからって普通に動く!?皮剥がれてるんだよ!?激痛じゃん!」

 

「痛くても動くよ、治るからね」

 

 それに将来ヒーローになった時にすぐに治るのに『足の皮剥がれて足止めを食らって助けに行けませんでした』なんて言い訳をしたら、私は私を許せなくなるからね。

 

 

「足の皮が剥がれた話は置いておくが、手がグーの状態で凍らせたのに結構簡単に砕いてたよな」

 

「えっ、砕いたのか!?グーの状態から!?」

 

「やり方は簡単、氷を割れるくらいの力で手を開く。以上」

 

「凄まじく脳筋だ!!」

 

 

 

 そんなこんなで講評の時間。ベストは轟くんと私だそうだ。轟くんのポイントは、仲間を巻き込まず、核兵器にもダメージを与えず、尚且つ敵を弱体化した事。私のポイントは凍らされてもすぐに対処を行い、ヒーロー側の目的完遂の妨害を負ける寸前まで行おうとした事らしい。

 まぁ、講評はさておき、次また轟くんとやる時はルール無しのタイマンでやりたいね。気兼ねなく戦いたいや。

 

 

 

 その後も屋内対人戦闘訓練は続き、無事全チームが訓練を終えた。ちなみに、お茶子ちゃんに抱きついて観戦してました。赤面が見れてご馳走様です。

 

 そして放課後、みんなが訓練の反省会をするという事なので交流を深めるためにも参加することにした。

 そこでもどうやって氷結から抜け出したかを聞かれ正直に言ったら、みんなに軽く驚かれた。そんな中切島くんが心配してくれた。

 

 

「鬼藤。剥がれたって、それ足の裏平気なのか?」

 

「もちろん。それにもう完治してるしね」

 

「すげぇなぁ...」

 

「もちろんデメリットはあるよ?体力持ってかれるだけだけど」

 

「それ、体力さえあれば実質ノーコストじゃねぇか...」

 

 切島くんの言葉に皆が頷く。

 

 

「あ、ごめん。他にもあるものを摂取しないと翌日に響くんだった」

 

「「「あるもの?」」」

 

「ま、そっから先は秘密って事で」

 

「「「「えー」」」」

 

 

 反省会は続き、しばらくすると教室のドアが開き出久くんが帰ってきた。

 

 私が声かけるよりも先にみんなが声をかけ、出久くんを褒めるついでに自己紹介をしていた。

 

 

「麗日、今度飯行かね?何好きなん?」

 

「上鳴くん、お茶子ちゃんは渡さんよ...お茶子ちゃんはうちで養うんだい!」

 

「あ、朱音ちゃん...」

 

「鬼藤なんかキャラ崩壊起こしてねぇか!?そして、麗日も満更じゃない!?」

 

 

 質問攻めから開放された出久くんはこちらへやってくる。

 

「出久くんおかえり。お疲れ様」

 

「うん、ありがとう」

 

「あれ!?デクくん怪我!治してもらえなかったの!?」

 

「リカバリーガールの個性は体力使うから、激戦繰り広げた出久くんの体力じゃ、ちょっと治してもらうだけで限界なんだ。治癒の続きは明日以降になると思うよ」

 

「なるほど...」

 

「あはは...朱音ちゃん説明ありがとう...。あの、麗日さんそれより....」

 

 

 出久くんは先に帰ってしまった爆豪くんに用事があるようだ。

 さーて、私も帰ろっと。出久くんの顔からして、きっと大事なことなんだろうし私達が介入するべきことではなさそうだからね。

 

 

「お茶子ちゃん、帰ろっか」

 

「あれ?デクくんのことはいいの?」

 

「出久くん、きっと大事なことを話に行ったんだと思うし、それはきっと私達が介入するべきことじゃないと思うからね」

 

 

『なるほど』とお茶子ちゃんが同意し、私とお茶子ちゃんは帰ることにした。

 

 

 

 

 

 帰宅中、私はあることを思い出した。

 

「あ、そういえば」

 

「どしたの?」

 

「ちょーっち、買い物に行きたいから先に走って帰るね」

 

 そう、思い出したのは買い物だ。それも買うものは絵面的には即逮捕なお酒なのだ。いくら国から許可出てるとはいえ流石に同級生に酒を買う様を見られるのは恥ずかしい。というか、昔から私を知ってる人ならともかく知らない人が見たら即警察案件だ。

 

 

 

「私も手伝うよ?」

 

 うぐっ...うーん、でもなぁ....いつかバレるだろうしなぁ.....よし、もう腹を括るしかないか。

 

 

「わかった...手伝ってもらっていいかな?」

 

「任せて!」

 

 

 

 しばらくお茶子ちゃんと歩くこと数分。目的地(酒屋)に到着した。

 

 

「...買い物する場所ってここ?」

 

「うん、目的地はここだよ」

 

「ここ、酒屋だよね?」

 

「うん、酒屋だね」

 

「なるほど!お酒のおつまみ買うんだね!塩っけ凄いけど美味しいもんね!」

 

「うん、それも買うね」

 

「....いやちょっと待って!?"も"!?他に何買うん!?」

 

「お酒」

 

「なるほどお酒.....お酒!?うちら未成年だよ!?飲んじゃダメだし買っちゃダメだよ!?犯罪だよ!?」

 

「予想通りのツッコミしてくれてありがとうお茶子ちゃん。でもね、実は買えるし合法なんだよね」

 

「へ?」

 

「はいコレ」

 

 私は財布から国から発行された証明書をお茶子ちゃんに手渡すと、お茶子ちゃんはまじまじとそれを見ていた。

 

 

「え、コレどゆこと?」

 

 うん、まぁ、それが普通の反応だよね。

 

 

「実は私の個性ってお酒飲まないと翌日に個性が上手く扱えなくなって、性格も荒くなるんだよね....」

 

「あ、それでコレ(証明書)なんだね」

 

「そういう事。ちなみにこれを提示することで1人で2Lまで割引で買えるんだよね。そっから先の量は親がいないと買えないけど」

 

「なるほど...そういう事だったんだ....」

 

 

 お茶子ちゃんにクラスメイトの誰にも話していない個性の秘密を話していると、後ろから声をかけられる。

 

 

「朱音、酒屋の前で止まっててどうしたの?あら、お隣の子はお友達?」

 

 話しかけてきたのは私のお母さんだった。

 

 

「あ、はい!麗日お茶子っていいます!」

 

「実は....」

 

 私は、お茶子ちゃんが最近引っ越してきた子だと伝えるとビックリしていた。

 

 

「あら!そうだったの?お茶子ちゃん、よければ今日ウチで夜ご飯食べてく?」

 

「え?そんないいんですか?」

 

「いいのいいの、娘の大切な友達なんだもの」

 

「お母さん、間違っても『嬉しさでつい』で済まないような量のご飯作らないようにね?雄英に合格した時の前科あるんだから」

 

「うぐっ、わかってるわよ...」

 

「ちなみに...どんな量作ったの?」

 

「唐揚げ7キロ、大皿にパスタ5人前、テレビの大食い番組で見るような量のカレー、山盛りのサラダ....えっとあとは...」

 

「いや、もう大丈夫、聞くだけでおなかいっぱい....」

 

「まぁ、全部完食したけどさ」

 

「食べきったの!?」

 

「お父さんとお母さんが2人で5分の1程度食べて先にダウンして、残りを私が食べたよ。結構お腹辛かったけどね」

 

「あはは....その節は面目ない...反省してます....。それは置いとくとして、ここで立ち止まってるってことはまだお酒買ってないんでしょ?」

 

「あ、そーだったそーだった」

 

 

 その後、お母さんがいた事で2L以上のお酒を買い、ついでにお茶子ちゃんの分も含めた夕飯の材料を買って帰路に着いた。

 ちなみに、お母さんは案の定『つい』でたくさん料理を作りかけたので隣で見張りながら料理の手伝いしました。お茶子ちゃんも美味しそうに食べてたのでよかったよかった。

 コレはついでだが、お母さんがお茶子ちゃんを気に入ったことで週に2〜3回はお茶子ちゃんがウチでご飯を食べることになりました。私としてもお茶子ちゃんとご飯食べれるのは嬉しいからね。そして、食べに来る日はお茶子ちゃんがお泊まりすることになりました。つまり今日お茶子ちゃんがお泊まりすることになるということ。

 あぁ、できるならこんな楽しい日々がいつまでも続きますように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな願いが出るような平穏な日々の裏で、オールマイトの言っていた真に賢しい敵が動き始めていることを、数日後私達は知ることになる。





ここまで読んでいただかありがとうございます!!!

次回も読んでくれると嬉しいです!
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