5話目です!どうぞ!
お茶子ちゃんが私の家にお泊まりしたその翌日。私は体の調子がおかしい事に気がついた。ここで言う「調子が悪い」と言うのは別に体調が優れないとかいうアレじゃない。個性方面での調子である。この個性と人生の大半を付き合ってるのだ分からないはずがない。必要な酒の量が増えたなこりゃ。
これは下手に鬼化できない。もしなったらなったでパワー調整が無理だからね。
一応その日は無事に学校生活を過ごすことは出来たが、かわりにクラスメイトに私の荒れた姿を見られてしまった.....恥ずかしい...。
その際デクくん幻滅してないよね?とも思ったがそんな事はなくその時はブツブツ言いながら考え事をしていた。よかった、嫌われてはないようだ。
流石に
検査の結果、最低3L飲まなくてはならないことが判明した。それに伴い買える量を最大5Lにまで増やして貰うことになった。
マジかぁ、3Lかぁ。1.5Lはともかくに夜に3Lの酒飲むとかキツいよ。お腹タップタプになっちゃうよ。
これは分けて飲むしかないか....雄英にも電話しとかないと...。ちょっとやること多いからしょんぼりしてしまう。
まぁそれはさておき、実は今日もお茶子ちゃんがお泊まりすることとなった。連日でお泊まりってお母さんはお茶子ちゃんのこと気に入りすぎだよ。お茶子ちゃんが可愛いから仕方ないって意見には全面同意だし、私の初めての女の子の友達だからもっと一緒にいたいから全然OKだけどね!
ちなみに雄英から許可を貰い、昼食の時間に酒を飲む許可を貰った。
翌日、目を覚ますと。体の調子が戻っていた。よしよし、これで問題なし。
スクールバッグに一升瓶を入れ、お茶子ちゃんと共に学校へ向かうと校門にはマスコミが大量にいた。
オールマイトの授業はどんな感じ?とか、平和の象徴が教壇に立っているということでの様子は?とか色々質問された。仕事熱心なところ申し訳ないけど、流石に邪魔です。一応、質問には無難な回答をしたとだけ言っておく。
HRの時間だが、今日の内容は学級委員長を決めろとの事。当然私も手を上げるが、ヒーロー科における学級委員長とは将来トップヒーローとなった時に大勢を導く力の素地を鍛える役職。そんなのみんなやりたいはずだ。
みんな上げてしまい決着がつかないので、飯田くんの案で投票制にすることとなった。
私も学校委員長はやりたいけど出久くんになら任せても大丈夫な気がしたので私は出久くんに投票しておいた。
結果としては出久くんが1位、次点に八百万さんだった。
関係ないが手を上げた際に、なんか一部で女子全員膝上30cmとかいうマニフェストが聞こえたけど膝上30cmとか少し動くだけでアウトだわアホンダラ。
そして昼休み、昼食の時間だ。私はスクールバッグを持ちながら食堂へやってきてるので目立つ目立つ。こちらを見る視線が多くちょっと恥ずかしい。
「いやぁ、人凄いねぇ。他の科の人もやってくるとはいえこの光景はビックリだよ」
「そうやねぇ...うん!お米がうまい!」
お昼を食べながら出久くんは委員長の役職が務まるか不安そうになっていた。
「ツトマル」
「出久くんなら大丈夫だよ」
「あぁ、鬼藤くんの言う通り大丈夫さ」
「でもさ、飯田くんも委員長やりたかったんじゃないの?」
「そうそう、メガネだし」
結構ザックリいくね!?
「やりたいと相応しいか否は別の話、僕は僕の正しいと思う判断をしたまでだ」
「「「僕....」」」
「もしかして、飯田くんって坊ちゃん?」
お茶子ちゃんの一言により観念したのか、飯田くんはヒーロー一家の生まれであることを教えてくれた。
大人気ヒーローであるターボヒーローインゲニウムは飯田くんのお兄さんらしく、そのお兄さんに憧れてヒーローを志したらしい。その時、私達は初めて飯田くんの笑った顔を見た。
いい笑顔できるじゃん。飯田くん。
あ、そうだ。そろそろ飲まないと時間無くなっちゃうや。
「よいしょっと」
お昼を完食した私はスクールバッグの中から一升瓶を取り出し、ラッパ飲みしようとすると出久くんと飯田くんはとんでもないものを見てしまったかのような顔をしていた。
「鬼藤くん!?それはお酒じゃないか!?」
「朱音ちゃん!?それ本物じゃないよね!?」
その光景見たお茶子ちゃんは吹き出しながらお腹を抱えて笑っていた。
「麗日さん、朱音ちゃんを止めて!?」
「麗日くん!?なんで笑っているんだ!?未成年飲酒は犯罪だぞ!?」
「あー、2人ともヒートアップしてるところ悪いけど。実は、これ合法なのよね。これ証明書ね」
この前のように私は2人に証明書を見せる。すると2人は『こういうのもあるのか』とまじまじと見つめていた。
「教えておくと、私の個性ってお酒を飲まないと、上手く扱えなくなっちゃうし、性格も荒れるんだよね。ついこの間までは夜に1.5L飲むだけで済んだんだけどねぇ...昨日からその倍は飲まなきゃいけなくなっちゃってね。夜に倍飲むのは辛いからこうして学校に持ってきてるってわけ。ちなみに学校からの許可は下りてるから安心してね」
「あ、なるほどだから昨日荒れてたんだ...。てっきり朱音ちゃんがグレちゃったのかと...」
「それよりも倍!?1日で3Lも飲んで肝臓とかは大丈夫なのかい!?」
「いやぁ、コレが普通の人ならアル中まっしぐらなんだけど。個性のおかげで身体に全く影響ないのよね。そもそも飲んでも全然酔わないし」
私は目の前で、ごくごくと喉を鳴らし日本酒の一升瓶を一気飲みして見せた。私にとって一升瓶の一気飲みはスポドリ2Lを一気飲みしてるのと変わらない。お腹がタプタプになるのは間違いないが。
「ぷはぁ!!!う〜ん、お酒美味しい!」
「わー!いい飲みっぷり!でも近くだとちょっとお酒臭い!」
お茶子ちゃんそれは言わないで!ちょっと恥ずかしい!
「全く酔ってないところを見るとホントに影響がないようだな....」
「色んな意味で凄い個性だ....」
私の個性の話で盛り上がっていると、突如警報が鳴り響く。
《セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんは速やかに屋外に避難してください》
セキュリティ3?それってなに?
そう思っていると飯田くんが聞き込みをしており、セキュリティ3とは校舎内に誰かが侵入してきたことを指すと言うことがわかった。
避難が迅速なのは良いが、迅速すぎてパニックになっており私たちは人の波に飲まれてしまった。
「痛い!痛い!足踏まれた!」
「どわーーー!しまったー!!」
「出久くん!!」「デクくん!!」「緑谷くーーん!!!」
あぁ!出久くんが波に飲み込まれた!
「一体何が侵入したと言うんだ!」
「ホントに何が侵入してきたの!?」
私と飯田くんは波に押されつつも窓に向けて進み、ようやく到着すると侵入者が誰かハッキリとした。
「あれは、報道陣じゃないか!」
「どうやった入ったかは分からないけど、100%不法侵入だよ!飯田くん早く大丈夫なことを伝えないと!」
「あぁ!」
そうしている間にも人波の中で誰かが倒れたとかの声が聞こえる。
「2人ともー!」
「お茶子ちゃんいい所に!!」
「距離が遠い!鬼藤くん!俺を麗日くんの所へ投げてくれ!」
「言うと思った!オラァ!」
私は飯田くんの胸倉を掴み腕力のみでお茶子ちゃんの方へ投げ飛ばす。
「俺を浮かせろ麗日くん!」
お茶子ちゃんの手に触れ、飯田くんが浮き上がる。無重力で浮きつつもも上手くバランスをとった飯田くんはズボンを捲りエンジンのような足を出し、出口に向かってエンジンを吹かし飛んでいく。
おそらく強く体を打ちつけただろうけど無事に目的地に到着した飯田くんは叫ぶ。
「皆さん!大丈ーー夫!!!!ただのマスコミです!何もパニックになることはありません!大丈ー夫!
ここは雄英!!最高峰の人間に相応しい行動をとりましょう!」
飯田くんの活躍により、パニックは止まり。外のマスコミも警察が到着したことにより撤退。これにて一件落着となった。
その後、帰りのHRで他の委員決めを行うことになった。だがその前に出久くんが飯田くんが委員長に相応しいと推したのだ。食堂で飯田くんの活躍を目撃していたクラスメイトもそれに賛成。というわけで新委員長として飯田くんが委員長に就任することになった。
でも、今回のマスコミは一体どうやって雄英に入り込んだのだろうか...。
あれから日にちは進み、現在水曜日。
今日のヒーロー基礎学は特例なのか、相澤先生とオールマイトそしてもう一人の3人体制で見ることになったらしい。
そして今回のヒーロー基礎学の内容は、災害水なんなんでもござれな
コスチュームに着替えバスに向かうが、私とお茶子ちゃんは出久くんが体操服なことに気づいた。
「デクくん体操服だ、コスチュームは?」
「この前の戦闘訓練でね...」
「あー、ボロッボロになってたもんね...会社の修復待ちかな?」
「うん!そうだよ!」
バスに到着すると飯田くんは委員長としての役目を全うすべくフルスロットルだった。
だがそれも空振ることになる。なぜなら想定していたのが修学旅行とかに使われるバスだったが、実際に乗るバスが市営バスとかと同じタイプだったからだ。ドンマイ飯田くん、次こそ頑張ろう。
飯田くんがショックを受けてる中、バスの車内ではみんなの個性の話になっていた。
「私思ったことをなんでも言っちゃうのだけど、緑谷ちゃんの個性オールマイトに似てる」
なんか出久くんが冷や汗かいてるように見えたけど気のせいだろう。
「おいおい、待てよ梅雨ちゃん。オールマイトはケガしねぇぞ、似て非なるアレだぜ。しっかし、増強型のシンプルな個性はいいな!派手でできることが多い!
俺の硬化は対人じゃつえぇあけどいかんせん地味なんだよなぁ」
「切島くんの個性はプロにも十分通用する個性だよ」
「出久くんの言う通り。自信もって大丈夫だよ」
「おう、サンキュな。でもプロなー!やっぱヒーローって人気商売みてぇなところあるぜ?」
「僕のネビルレーザーは派手さも強さもプロ並み」
「でも、お腹壊しちゃうのヨクナイね!」
あ、青山くんがショック受けてら。
「派手で強えって言ったらやっぱ轟と爆豪、鬼藤だな」
「アレ?私も?」
意外だな、そこにカテゴライズされるのは。
「だって、鬼に変身するだろ?目を引くって意味では派手だと思うぜ。それに0Pのロボも殴りぶっ壊しちまってたし。結構人気出そうだよな」
えへへ...そこまで言われると照れちゃうや...。
その後も話は続き、ようやくバスは止まる。人命救助訓練の演習場へ到着したようだ。
バスを降り、演習場の中へ入るとスペースヒーロー「13号」先生と様々な災害を想定したような光景が拡がっていた。
13号先生曰くここの名前は
13号先生は自身の持つ個性を参考にその危険性を説明したり、私達の中にも数名いる人を殺せる個性をについてどのように人命救助に個性を役立てるかを考えて欲しいと演説してくれた。私の個性も人を殺せる個性にカウントされるし、今日の授業をしっかりとモノにしないとね。
相澤先生が早速授業の指示を出そうとした時。
ヤツらはやってきた。
USJの広場の中央に黒いモヤが広がりそこからヤツらはやってきた。
「一かたまりになって動くな!!」
ヤツらは奇しくも、命を救う訓練の時間に私達の前に現れた。
「あれは
プロのヒーローが何と向き合い、戦っているのか。
「子どもを殺せば来るのかな?」
私たちはそれを今、目の当たりにする。
ここまで読んでいただきありがとうございます!次回も読んでくれると嬉しいです!