家庭教師ヒットマンREBORN! 私ですか?・・・ただの、薬売り、ですよ。 作:kurono1021
カチ、カチ、カチ・・・
小刻みに時計の針が動く
カチ
時刻は午前6時をさしていた
早朝。徹夜明けだというのに9代目からの呼び出しを喰らった。
点けていた携帯の電源を落とし深いため息をつく。
・・・また、仕事の依頼だろうか
9代目は仕事の依頼となると何故か私を屋敷へと招きいれその上、泊まらせようとする。
「余計な世話焼きだ」と断りいっては、なんだと、とあのもっさりが煩い。
ちなみにもっさりというのはたしか9代目霧の守護者の・・・・・・コヨーテ・・・
・・・なんだったかな。
頭巾を被り、記憶を掘り起こすように考える。
結局、答えは出なかったが。
窓枠に腰かけると、薬箱の引き出しを開ける。
散らかっている漢方や天秤、多種多様な薬をを箱に戻し、片す。
「全く・・・、これが、どれだけ大変だか」
鼻でふんと笑いながら窓に手を掛ける。
からから、と小気味の良い音を立て、開かれた。
横に束ねられていたカーテンはひらりひらりと、気持ちの良い冷たい風に吹かれる。
残念ながら花畑などないもので夏らしい花の香りは感じられない。
片手を顎にあてがい窓の向こう側を眺めつづける。
そのままうとうとと、眠りそうになったがあらかじめセットしておいた
アラームの爆発的な音にハッと気がつく。
「・・・もうこんな時間」
6時30分には来いと言われているのにな――――
やれやれ、と自分に愛想をつきながら多少の身支度をし、
6時20分
遅い足取りで薬箱を担ぎ家を出た。
**
「誰だ」
妙な格好をした青年が警備員が居るにも関わらず、
扉の中に入ろうとからん、片足を入れる。
「・・・・・・ほお」
何かに関心したかのようにそう呟く。
「貴様、聞いているのか」
降りに降り積もった鬱憤が今にも爆発しそうな感情を押さえ込み問いかける
視線を合わせようと彼を見るととても印象の強い格好をしていた。
顔立ちはとても大人びており、髪色は刈安色といった多少日本人離れのようだが、
隈取りに良く似た赤に藤色といった化粧が顔に施されている。
浅葱色が主な着物に、高下駄、頭には古代紫の頭巾を被って俯く。
相変わらず目を伏せたままだ。
「薬売り、で御座います」
間の開いた喋り方をする彼は一歩二歩と、後ろへ下がり静かに目を開ける。
「・・・あ」
なかなか喋らないので怒鳴りつけようと開いた口は彼の顔をみるなり、
彼の妖艶な雰囲気に口がふさがらない。
何故か顔が熱くなる。
「どうか、しましたんで?」
彼の奥深く低い声にはっと意識を取り戻す
「と、とにかく薬のりだかなんだか知らないが、怪しい奴入れるわけには行かぬ!!」
「・・・・・・薬売りですよ」
また間を空けて喋るも呆きあきとした声に「ぐっ...」と声も出なくなる。
一体何なのだコイツは。