憑依沖田さんの行く!イナズマイレブン1・2・3!! 作:音佳霰里
1回全部消えたので2回書く羽目になりました(全ギレ)
というか少し放置(ほかの人の作品を読んでた)してたらUA4000超えてておったまげた…
それでは第4話、どうぞ!
「着いたぜ! ここがサッカー部だ!」
そう言って得意気になっている円堂君に連れてこられたのは、サッカー部の部室。
「えぇ……」
部室の余りの汚さに、私は声が出なくなる。
汚い……というか汚いで済ませていいレベルじゃないでしょコレ!?
私がそんなことを考えているとは全く知らない円堂君と木野さんの二人は、久しぶりのサッカー部員、それも経験者とあってか、キラキラとした目でこの雷門中サッカー部について説明している。
「ふむふむ……なかなか大変なんですねー、ここは。沖田さんはこれまで訳あっていろんな学校を見て回る機会があったんですけど、ここほどひどい学校は見たことありませんよ」
「な!? お、俺たちだって分かってるけど、そんなこと言わないでくれよー!」
「あはは……!!! ごめんなさいごめんなさい……!」
二人からの説明を受けて、私が冗談を言ってふざけていると、木野さんから声がかかる。
「もう! 二人共! 皆待ってるから、グラウンド行くよ!」
「「アッハイ」」
何故か返事が一致してしまった、私達であった。
「えー、この度サッカー部に入部させていただきます、沖田総司と申します。ポジションは
そんなこんなで少しお怒りな木野さんに連れられてやってきたのはグラウンド。
人の先導で連れてこられるのは本日二回目ですね……。
そんなどうでもいい感想を抱きながら、私はこれから一緒に切磋琢磨しあう(予定の)サッカー部員に自己紹介をする。
どうやら、『男子部員しかいない』というのは本当のようだ。
また、円堂君達元々のサッカー部員が、何やら久々のグラウンド練習だということで騒いでいた。
「グラウンドも使えないって……どういう環境だったんですかね、ここは……」
「ウチのサッカー部は半休眠状態みたいなもんだったからな、しょうがないさ」
私の何気ない
「あなたは……?」
「あぁ、悪い、自己紹介がまだだったな」
そういって目の前の男の娘はいったん言葉を区切ると、こちらへ向き直り、自己紹介をしてきた。
「俺は風丸一郎太。元陸上部でさ、今は
「えぇ、よろしくお願いします」
そういって、私と男の娘──風丸君は、握手を交わす。
そんな感じ(ふわっとした表現)でお互いが挨拶をし終えたころ、このチームのキャプテンである円堂君が、大きな声で私たちの注目を集めた。
「よーし、みんな! 明日は帝国との練習試合だ! 帝国に勝つためにも、いっぱい練習して、明日に備えるぞ!!」
「「「「おう! /はい!」」」」
「それじゃあ、練習について説明するね。今回は2チームに分かれて何回か紅白戦をするの。円堂くんがキャプテンのチームと、壁山君がキャプテンのチームが良いかな。ポジションや作戦なんかは、キャプテンを中心にみんなで話し合って決めてね。準備が出来たら、私に話しかけてね」
これから紅白戦をするということで、初めてサッカーをやる様な人にも分かりやすいように説明をする木野さん。
木野さんの言葉が終わると、皆は一斉に話し始める。
どうしようか……なんて迷っている私に、円堂君が話しかけて来た。
「沖田、一緒のチームにならないか? お前のシュートを見ておきたいんだ!」
「え? えぇ、はい、分かりました……でもいいんですか? 私のシュートを止めたそうに見えますが……」
「うーん……でもさ、そういうのはもっと後、俺もキーパーが上手くなってからにしたいんだ」
そんな私たちの会話を聞いていた、円堂君をよく知るチームのメンバーは、酷く驚いた様子で叫ぶ。
「「「「円堂が勝負を断った……!? 誰だお前!!!???」」」」
「なっ……! お前らな……!!!」
「「「「円堂が怒った! 逃げろ〜!」」」」
「待てー!!!」
怒りで顔を真っ赤にした円堂君が染岡君達を追いかけていると、とても体の大きい、緑色の髪を丸刈り……丸刈り? にした男の子が話しかけて来た。
「あ、あのー、沖田先輩……」
「ん、はい? どうしましたか? 壁山君」
「はい、自分のチームに入るんすよね?」
「えぇ、よろしくお願いします」
「は、はいっす!」
そして、チームメンバーを選び終わったらしい円堂君が、私を含む壁山君のチームに声を掛ける。
「よし、壁山もメンバーを集めたな! それじゃあ、サッカーやろうぜ!」
「「「「おーっ!!!」」」」
―――そして、試合当日。
帝国との試合が行われる雷門中グラウンドは、先程までの雲一つ無い晴れ空から一転して、青空が一欠片も見えない程の分厚い曇雲に覆われていた。
黄色い中に青いラインが入ったシャツの、雷門のユニフォームに身を包み、念入りにストレッチをしている私に、何やら焦って見える円堂君が話しかけて来た。
「沖田! 壁山見てないか!? 『トイレに行って来るッス』って言ったっきり、戻って来ないんだ!」
「え……!? 申し訳ありませんが、見てないですね……こちらでも一応探しておきますね。……私は体育館の方を見て来ますが、試合も始まりますので、2、3分したら戻りますね」
「あぁ、頼んだ!」
そう言うと円堂君は、壁山君を探しに校舎の中に入っていった。
……確かここは原作だと2階のロッカーの中に詰まってるんでしたっけ……円堂君がそっちに向かっていったみたいなので、私の方は適当に探した振りをして戻りますか……
正門から東方向にある体育館の周辺で軽く時間を潰した私は、グラウンドへと戻った。
グラウンド横にある、雷門側のベンチでは何故か人だかりができていて、私はそれを疑問に思いつつ、壁山君を見つけたのかどうかと聞く。
「みなさーん、壁山君は見つかりましたか?」
「あぁ、見つかったには見つかったんだが……」
「ん?」
何故か歯切れの悪い半田君の言葉を聞いて、どういうことだろうかと思った私は、人だかりの中心に入って行き、
「だ、誰か〜……助けて欲しいっす……」
「えぇ……(困惑)」
そこには、
「壁山君……何やってるんですか……」
「あっ! 沖田先輩っすか? 自分、帝国と戦うのが怖くなっちゃって、ロッカーに逃げ込んでたんすけど、見ての通りはまっちゃいまして……」
「ほんとに何やってるんですか!?
……仕方ないですね、ちょっとだけ耐えていてください」
私はそこで言葉を区切ると、壁山君の詰まっているロッカーの後ろに立ち、右足を軽く下げて、力を込める。
「あのー、沖田先輩? なんか自分、嫌な予感がするんすけど……」
「それじゃあ逝きますね……」
「逝くってなんすか!? なんか字が違う気がするんすけど!? それよりなんかその
なんだかガタガタと揺れているが、私はそれを無視して、
「えっあの沖田先輩? 後ろで何かを蹴ろうとしてるんすか? 自分痛いのは嫌なんすけど……いやそのそういうことじゃなくt『問答っ……無用っ! チェストぉぉぉぉっっっ!!! 』ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ッ゙ッ゙ッ゙ッ゙ッ゙ッ゙ッ゙! ゙! ゙! ゙! ゙! ゙! ゙ 」
「「「「ヒェッ……」」」」
グダグダと言い訳を続けていた壁山君をロッカーから引きずり出す為に、しっかりとためを作った右足の蹴りをロッカーに向かって直撃させた。
雷門の皆と、いつの間にか居た帝国のチームメンバーの皆さんは引いていたようだが、時間が押しているのでこれくらいなら
帝国との練習試合が始まる。
本来ならこのような弱小校に、FFで40年間無敗である帝国学園が試合の申し込みをするようなことは無いのだが、今回は豪炎寺君のステータスを計りに雷門にやって来た、という事情がある。
もちろん、これは選手達には知らされていないことであり、私がこのことを知っているのも、原作知識があるからだ。
大まかな流れだけでも覚えていられるこの頭に感謝しながら、事前に教えられていたポジションに着く。
今回の雷門のフォーメーションは4-4-2の『ザ・ベーシック』。このフォーメーションは攻守ともに優れており、使い勝手が良く、他のチームでもよく使用されている物である。
対する帝国のフォーメーションは5-3-2の『デスゾーン』。このフォーメーションは、
味方のボールでスタート→帝国フォワードがボールを取る→そこからシュート→ゴール
という悪循環が繰り返され、今まで帝国を相手にしてきたチームはその強みを発揮することが無く、帝国の持つバス(校舎粉砕用)の前に散ってきた。
審判のホイッスルで試合が始まり、私からボールを受け取った、ピンク髪の丸刈りヤンキー――染岡君というのだが――が、帝国サイドへと走り込んで行く。
そこから、雷門の攻撃陣は、練習によって鍛えられたパスワークを駆使して、攻め上がっていく。
ゴール前、帝国のキーパー――皆(2の方が)大好きな源田――と一対一になった染岡君が、手の届きにくそうなゴールの角に向かってシュートをする。
――と見せかけて、私にヒール(
染岡君からのパスを受け取った私は、ダイレクトで必殺技を打つ体制に入る。
縮地と呼ばれる歩法を使い、ボールとキーパーとの距離を詰める。そして、空間を切り裂くかのようにボールに右足で突きのように蹴りを入れると、
「我が秘剣の煌めき、受けるが良い!
『無明三段突き』!!! 」
突然の、それもデータに無いような強力な必殺技を繰り出して来た私に、いくら帝国のキーパーと言えど反応出来るはずもなく、無情にも私の放った必殺技はゴールへと突き刺さって行った。
「やった〜! 沖田さん大勝利〜!」
「「「「……うぉぉぉぉおお!!!!」」」」
私が
「やったな! 沖田!」
私に声を掛ける円堂君も、どことなく嬉しそうだ。
ちらりと帝国の方を見てみると、ノーマークの、それもサッカー部の無かった学校の選手から、全国レベルの必殺技が出てきて、しかも点を取られたと言う驚きからか、口をぽかんと開けて声の出ない者が大半であった。
「よぉっし! あの帝国から一点を取れたんだ! このまま行こうぜ!」
「「「「おうっ! /はい!」」」」
そして帝国ボールで試合再開。
帝国のフォワード――
「デスゾーン、開始」
―――そして、蹂躙が始まった。
しょうせつ って むずかしい さんり
久々に更新できた…!
それとオリ田さん(『オリ主沖田さん』の略)は次の話(伏線回収と一時離脱)以降の試合は、全カットします。具体的には戦国伊賀島の所辺りまで。
そら(周りがレベル2~3の中で1人だけ世界レベルに近かったら)そう(皆潰しにかかる)よ。
オリ田さんのステや必殺技なんかは次話が終わったら番外編的なステータスとしてまとめときますね。
それでは次回までお待ちください。
他ルートの執筆について
-
いる
-
いらない