『設定や作者語り』
・主人公『筋肉』
新大陸調査団第一期団。作中屈指の体付きをしており、小型モンスター程度であれば武器を用いずに倒すことが出来る。但し、使われるべきエネルギーが全て筋肉に注がれている為、調査団の癖に頭を使うのは不得意。基本的にいつでもネルギガンテの事を考えており、ネルギガンテに関しては誰よりも詳しくその生態を理解している。
元々は大きな身体をしていなかった。肉体に変化が起きたのはまだ、防具を着ていた頃のハンター時代。新大陸外で活動していたネルギガンテに片手間で倒された時からだった。実は、この時男は一度死んでいた。しかし、食事直後という事もありエネルギーを宿していた棘から生命エネルギーが流れ込み、生き返る。ネルギガンテが棘にエネルギーを蓄え無性生殖する生物であったから起きた奇跡だ。では、何故男はネルギガンテにならなかったのか?それは、単に棘のエネルギー不足である。死に瀕し、生命エネルギーのほぼない身体になっていた男の身体は水を吸い込むスポンジの如く、エネルギーを奪い生きようとした為に作り替えるほどのエネルギーが足りなかった。
こうして、莫大な生命エネルギーを手に入れた男は、死の淵から甦り鍛錬を積んだ。行き場を失っていたエネルギーは筋肉へと生まれ変わり、強靭な肉体へと変化したのだ。ちなみに、作中でも右半身に棘が刺さった時に同じ現象が起きている。高熱、恐らく40℃を軽く超える高熱に魘されたのは、肉体が完全にネルギガンテへと変化しようとしていたからだ。だが、すぐに抜かれた事と既に莫大な生命エネルギーを受けた事のある身体であった為に再び、変異はしなかった。代わりに筋肉が更に増えました。最終回、ネルギガンテの亡骸に対し「乾杯だ」と酒を向けていましたが、あれは「乾杯」と「完敗」をかけてみました。憧れを踏破した男は、最期にネルギガンテが見せた態度にまた強い憧れを抱いたのでした。
とまぁ、それらしい解説をしましたが、この作品を書いた時は棘による無性生殖など微塵も知らず、私が脳筋なハンターとネルギガンテの戦いを見てみたいというものから生まれました。モンスターハンターガチプレイヤーではないのですが、私がワールドをプレイした時、何度も負け続け、友人からの援護も断り続けて戦いたいと思えたのが、ネルギガンテでした。作中で男はネルギガンテに強い憧れと踏破する意思を見せていましたが、あれは正しくプレイ中の私と同じです。
あの力にモノを言わせた戦い方、属性など知らんという棘と火力に身を任せた戦い方。当時の私は、負け続ける事へのストレスよりネルギガンテとの戦いにテンションを上げていました。ゴミみたいになった自分の体力に心臓をバクバクさせながら、戦ってたのを思い出します。恐らく、モンスターハンターに登場モンスターの中で私が一番、張り合ったのはネルギガンテです。
では、そんなネルギガンテの今作での設定です。
・滅尽龍ネルギガンテ又は、歴戦王悉くを殲ぼすネルギガンテ
筋肉に纏わりつかれる事となった古龍。物語が始まる前から、男とは何度も戦い続けてきた。しかし、基本的には途中で逃げる選択をしていた。理由は、このネルギガンテは少々めんどくさがり屋な性格で、不必要な戦闘をする気がなかった為だ。同種達より、頭が良く無駄にエネルギーを使う事が愚かであると理解していたので狩りも弱った古龍などを重点的に狙っていた。
しかし、筋肉と戦う様になってから自分の中に高揚感が芽生えてる事に気がつく。確かに面倒な相手ではあるのだが、自分を真っ直ぐと見つめ諦めず向かってくるその姿にいつのまにか魅入られていた。それを自覚してからは男との戦いを一番優先する様になる。男とは何度も戦っている為、その戦闘スタイルなども熟知しているが基本的には避けない。理由は正面から、勝ちたいからだ。正面から競い合い、自らが上を行く事がネルギガンテにとっての勝利である。
隻眼のテオが生まれる事となった戦いから分かる通り、なまじ負ける事がなかった為に慢心が生まれていた。あのテオ・テスカトルに大火傷を負わされた事で慢心が消滅。男同様に自らを鍛え直した。この辺りで歴戦王ネルギガンテと同等の存在へと変化する。続いて、龍結晶の地で古龍を呼び寄せていたゼノ・ジーヴァとの戦い。
作中でも書いたが、いつまでも呼ばれていては男との戦いに集中出来ない為に五期団のハンターによって地上に姿を表したところに襲いかかった。ゼノ・ジーヴァの攻撃によりかなりのダメージを負うが古龍エネルギーの塊の様なゼノ・ジーヴァの一部を喰らった事で全快。大量のダメージにより棘が砕かれ、莫大なエネルギーが手に入った事で悉くを殲ぼすネルギガンテへと進化した。
歴戦王へ至った理由は、大いなる存在『アン・イシュワルダ』の心臓を喰らったからではない。確かに古龍エネルギーが手に入ったのはあるが、それより重要なのが蓄積した男との戦闘経験とネルギガンテ自身が心の底から更なる力を渇望した為だ。それは奇しくも男と同様、一度死に瀕したからこそ至れた領域だった。地脈に干渉するアン・イシュワルダの心臓を喰らった事で自身に流れるエネルギーを完全に操る術を手に入れたネルギガンテは、来たる決戦の為に自らを進化させ続けました。ちなみに最後に動けた理由は、男の血が倒れ伏したネルギガンテの口内に入った事で、僅かばかりの生命エネルギーが手に入ったからです。
と、こんな感じです。隻眼のテオ達との戦いを書いた理由が歴戦王悉くを殲ぼすネルギガンテに至る為でした。ゼノ・ジーヴァの回の感想で、歴戦王悉くを殲ぼすネルギガンテかな?って感想を貰いまして、作者としては、ふぇぇ…先の展開がぁってなってました。
ぶっちゃけ、そこまでモンスターハンターの世界観や設定を理解している訳ではないのでそんな訳ないやろ!みたいなのがあるかもです。そこはもう許して!!としか言えません。だって、本当なら7話も書くつもりなかったんです。短編一話で終わらせようと思ってたんです。でも、書いてるうちに筋肉男もネルギガンテも生き生きとしてる気がして、なんだかコイツらの話を一話で終わらすのは勿体ないなって思ったんです。なので、予定を変更してこんな感じになりました。
普段はこういう後語りみたいなのを書かないのですが、今回は男とネルギガンテの物語である事を重点的に書いたので裏設定などを一切描写しませんでした。なので、疑問とかあるかな?って思って書きました。この一人と一体に結構愛着があるので、ネルギガンテを擬人化させようかとか思いましたが、私は言葉を持ち得ない存在が人と関わり変化していくのが大好物なので辞めました。
さて、最後になりますがこの『ネルギガンテに惚れた男』を読んでくださった皆様方、ありがとうございました。感想や評価などとても励みになりました。主従物でもなく、主人公が頭を使わないと云うのは慣れない分野でしたのでそう云うのも含めて楽しく書けた作品でした。私の書いた物語の中では結構、気に入っています。
では、皆さま、さようなら。機会があれば別の作品でまたお会いしましょう。