デート・ア・ライブ 漠オブリヴィオン 作:黒谷園
この人工精霊がどれ程の力なのかを試していた。どこまで見えるのか、どこまで姿を消せるのか。結果を言えば見えて10km程度で、姿を消し完全に消せて大声を出しても気づかれなかった。姿を消して声だけ聞こえるようにする事も出来たが、霊力が足りないのか当たる等の感触はあるらしいので、気をつけなければならない。もしかしたら、カロリーを上手く霊力に変換出来ればと言うところだ。調整を繰り返していると、汽笛がなり日本に着いたらしい。
「天宮市を目指しますか」
天宮市に歩みを進めた。
季節を見れば冬であり、いわゆる即売会の月であった。
「もしも原作通りなら二亜とのデートだろうな。それに二亜が居るならば、アイツが来る事は間違いない。それ前までにどうにかラタトスクと接触しておきたい」
必死に考えるが良い方法が浮かばない。狂三の様に力がある訳では無いから早めに関係をむすんで起きたい気持ちがある。唯一の方法としては、士道と接触して、少しの霊力を出して認知されてからの接触だろう。そう決まったのなら、やるしかないだろ。
五河士道はみんなの為の食事を作ろうと材料を買いに来ていた。二亜との勝負だと同人誌を描き始め今は大詰めと言うところだ。最期の英気をと料理を作ろうと来たのだが、今日までの睡眠不足画祟ったのか倒れそうになり……
「大丈夫ですか?」
「あ、すいません」
と倒れそうになったところを支えて貰った男性に感謝を伝える。歳は同じくらいだろうか
「荷物運ぶの手伝いましょうか?」
「いや、大丈夫です」
家ではみんなが頑張っているのに自分だけ手伝って貰おうとは考えられなかった。しかし、精霊全員分の量となるとかなりの量で
「さすがにこんな人を置いていけませんよ。それに皆さんが頑張って描いているので急ぎましょう」
「ありがとうございます……」
何か違和感を感じたが、寝不足のせいだと割り切り帰路を急いだ。
「すいません。何から何まで」
「いえいえ、荷物運びくらいならお易い御用ですよ」
近所のスーパーから家まで荷物を運ぶのを手伝って貰っていた。何処に帰るのか最初なら分かっていたかのように帰れていた。そして、荷物をしまっていると
「士道、おかえ………」
士道の妹である五河琴里が顔を出す。
「あぁ、琴里。ただいま」
「士道!そいつから早く離れて、少しだけれど霊力が出ている。何が目的なの」
「琴里!?」
士道は琴里が何を言っているのか理解出来ていなかった。スーパーで助けてもらった人から霊力が出ていて、空間震は起きてないしと様々な情報が頭を飛び交う。
「結論を言えば敵では無い。助けて欲しいが正しいかもしれない」
「ふざけないで!そんな事が信じられると思ってるの?」
「ふざける事なんて出来ないさ。DEMから逃げてきた身からすればね」
「DEMですって……………」
すこし思案の後に
「着いてきて………だけど信用はまだ出来ないから拘束だけはさせてもらうわ」
「なんなりと」
簡易的だが霊力を封じられながら拘束をされ連れていかれる。
「どうやら彼が精霊なのは本当の様だね」
「それは本当なの?」
「あぁ、形は歪だが霊波も観測出来る。だが問題なのは」
「極端に霊力が少ない?」
「そうだ。君たちに比べて彼の霊力は雀の涙程度しか無いだろう。どうしてなのかは、彼に直接聞いた方が早いだろう」
強化ガラスの向こうでは検査を受け、簡単な食事を受け取って食べている彼に質問をする
「最初から説明して貰える?貴方が何者でなぜ士道に接近したのか」
「俺の名前は漠。記憶が曖昧だから断言は出来ないが、恐らくDEM直系の施設で暮らしていた。成長してからは検査と称した手術を受け続けていた結果、ここで言う人工精霊になっていた」
「人工精霊は何かわかる?」
「アイツ……アイザックが自分でも精霊の力を扱える様になろうとしていた。いや、自分自身が精霊になろうとしていたの方が正しいかもしれない。その中で人為的に創り出した精霊の力を人に植え付け人工精霊の実験を繰り返していたものの生き残りが俺だ」
「貴方の天使はどんな力を持っているの?」
「千里眼と認識阻害だな。千里眼は10km程だが認識阻害は随意領域は阻害できないがそれ以外なら認識出来なくする事が出来る。こんな感じに」
と、琴里達の前から消えていく。最初から誰も居なかったかのように感じている。霊波も霊力もすべてが無かったかのようになっていた
「こんな感じかな?」
琴里の頬には汗が流れていた。もし、彼が完全なDEMの手下ならばラタトスクの機密も意図も容易く盗られているに違いなかった。
「じゃぁ最後に、どうやってDEMから逃げ出したの?」
「簡単な事だ、そこの士道くんが暴走してDEMが慌てている時に天使の力を使って逃げたのさ」
「簡単に逃げ出す事は出来ないはずよ」
「だろうな。けどアイツは見逃した。言うならば、人工精霊実験の成功を喜んでいるだろうね」
「どうせ円卓会議の方はゴタゴタしてるだろうけど、認めましょう。それに詳しい説明は今度よ、士道が厄介事持ってきたせいで描くのが遅れてるんだから」
そう言われて士道は思い出した。自分がなんの為に買い出しに行っていたのかを
「貴方も少しは手伝いなさい。忙しい時に分かってて来たなら覚悟はあるのでしょ?」
「確かに来る時が悪かったのかもしれないな」
だが、反転時とかに比べればマシかと思い、琴里の指示に従う事にした。それからは速かった、贋造出来る力も無いので機関員として裏方作業をしていた。買い出しが主だったが、小説じゃわかりきって無かったけど、十香の食事量は凄かった。
そして午前7時半、戦場の扉が開かれた。人工とはいえ精霊なのだから持てるでしょ?と持たされたサークル用長机を持たされているが1人で持つには地味に重い。数少ない霊力が減っていくのがわかる。急ぐのも面倒臭いしゆっくり運んでいたら
「それで?参加するのは良いけど何を売るの?」
「ええ」
と、恐らく二亜と琴里が会話をしていたのであろう。指をパチンと鳴らすと俺の後ろから、同じく<フラクシナス>クルーである中津川、川越、幹本がダンボールを台車に乗せやってきた。
「台車あるなら俺が持つ必要無かったじゃねぇか」
「台車の数には限りがあるのよ。持てる人がいるなら持ってもらった方がいいでしょ?」
「へい」
少し不服だが天下の琴里さんに歯向かうわけがない
「サークル<ラタトスク>の搬入物、お届けに上がりました!」
「ありがとう。そのスペースに積んでおいてちょうだい」
「はっ」
「貴方も机を開いて準備をしたら?」
「了解」
素直に準備に取り掛かる。二亜から気づかれているだろうが、こんな公の場でわざわざ言う必要も無いだろう。これから起こることを思い出すと全てが最悪だ。アイツが来ることも、天使が奪われる事…………何よりも彼女が来る事を考えると帰りたい。が、人工精霊と言うイレギュラーだからこそ、何かあった場合にすぐ対象出来るよう琴里の監視下に居なければならないのが厄介だ。おまけに折紙の随意領域で天使使っても逃げられねぇ。いつでも逃げ切れる様に霊力の温存とカロリーバーを食べておこう。死ぬ気にならなければ
彼女───アルテミシア・ベル・アシュクロフトからは逃げられない。
自己満足でしかねぇな。自分が考えてる事を書いてるから仕方ないのか。書く為の語彙力が足りない。