【悲報】転生者ワイ、わけもわからず聖剣になる。   作:シーボーギウム

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ただいま…………


Part3

436:始剣

適合者が起きた。

ちょっと落ちるから戻ってきたら色々教えてくれ。

 

 

437:魔剣

おけ

 

 

438:妖刀

お疲れ様です。

 

 

439:絶剣

完全適合判定ガバガバだと大変だな。

 

 

440:神剣

おっつー

 

 

441:鈍器

聖剣帰ってくる前に消えたか。

 

 

442:魔剣

そう言えば聖剣遅いな。

 

 

443:妖刀

まぁ完全適合者見つけたみたいですし長くなるのは仕方ないのでは?

 

 

 

444:聖剣

【朗報】ワイ将、能力が判明する。

 

 

445:神剣

マ?

 

 

446:鈍器

kwsk

 

 

447:聖剣

簡単に言うと持ち主に合わせて能力が変化するのが俺の能力らしい。

今はロリっ娘、スピカちゃんに合わせて何か黒いエネルギーが操れる。

 

 

448:魔剣

長い事いなかった理由は?

 

 

449:聖剣

俺のいた祠?のある森から近くの街にまで移動してた。

今は道すがらで狩った魔物を金に変換して宿にいる。

 

 

450:妖刀

>>449

アウトです。

 

 

451:聖剣

何もしてねーし剣だからできねーよ。

あと聞きたかったんだけどこの世界の人間ってあんな異常な身体能力してんの?

スピカちゃん明らかにNINJAな挙動してたんだけど。

 

 

452:鈍器

特殊な武器は持つだけでも持ち主の身体能力を強化するんだよ。

意志を持つ武器な俺達であれば超人と言って差し支えないレベルでな。

 

 

453:神剣

俺達の中でも多少差はあるけどなー。

元々ある能力が強ければ強いほど身体強化の倍率は減るゾ

 

 

454:聖剣

比較対象が無いからどんなもんかわからん……

 

 

455:妖刀

完全適合者ならその倍率も上がりますから、幼女がNINJA挙動するくらいなら不思議じゃありませんよ。

それより疑問なのは手に入れたばかりの力でNINJA挙動できてることですね。

もしかして元々何かと戦う家系だったりするんですか?

 

 

456:聖剣

いや、何か真理の魔眼なるものを持ってるらしい。

 

 

457:魔剣

ファッ!?

 

 

458:神剣

たまげたなぁ……

 

 

459:鈍器

チートやんけぇ!!

 

 

460:絶剣

平然と反則設定生やすのやめろ

 

 

461:聖剣

そんなヤバいもんなん?

 

 

462:妖刀

英霊召喚で神霊が本体そのまま来た感じですね。

 

 

463:神剣

魔法版サイタマ

 

 

467:魔剣

魔法使い(ウィザード)界の縁壱

 

 

477:鈍器

魔法使い版五条悟

 

 

478:絶剣

ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム

 

 

479:聖剣

ヤバいやんけ……

 

 

480:輝剣

ちょっとぉ?来たばかりの子に色々吹き込んじゃダメじゃない!

それはあくまで覚醒した後の話でしょう?

覚醒後なら確かに安心院なじみちゃん並のチートかもしれないけどね。

 

 

481:魔剣

輝剣ネキいらっしゃい

 

 

482:鈍器

姉御ォ!!

 

 

483:妖刀

姐さん久しぶりです。

後で個チャで語りませんか?

 

 

484:絶剣

>>483

語る(腐)

 

 

485:聖剣

どなた?

 

 

486:輝剣

初めましてね聖剣ちゃん。

アタシは輝剣。

よろしくね

 

 

487:妖刀

姐さんは始剣並に長くこの世界にいる剣ですよ。

色々詳しい方ですから聞きたいことがあれば彼女に聞けばある程度分かります。

 

 

488:鈍器

姉御は始剣がいない時の解説役みたいな感じだな。

分野によっちゃ始剣より詳しいぞ。

 

 

489:聖剣

はえー

じゃあ早速で悪いけど真理の魔眼ってなんぞ?

 

 

490:輝剣

真理の魔眼って言うのはね、文字通り真理を覗く魔眼なの。

魔法の構成の真理、剣術や槍術の真理、正体不明の現象の真理。

それがどういうものかを見ただけで理解するのが真理の魔眼。

だから1度見ただけでそれまで何も知らなかった筈の武術や魔法の使い方、アタシ達みたいな武器の扱い方まで完璧に知って、かつ理解できるの。

恐らくスピカちゃんは貴方を完璧に操れるし、これから相対する敵の使う魔法全てを悉く理解し、自分のものにしていくわ。

その果てにあるのが覚醒よ。

 

簡単に言えば写輪眼ね。

覚醒は少し違うけど輪廻眼みたいなものよ。

 

 

491:魔剣

覚醒後に関してはマジで輪廻眼じゃ説明つかないから、覚醒までのプロセスが輪廻眼と似てるぐらいに考えとけ。

 

 

492:神剣

俺達みたいな武器の持ち主より覚醒した真理の魔眼の持ち主の方が強いとかいうバグ。

 

 

493:絶剣

>>492

位相が違う力と比べるな

 

 

494:聖剣

ヤバいやんけ……

でもこの子片目を潰されてるんだが……

 

 

495:妖刀

片目潰されたくらいで性能失う代物じゃありませんよ。

 

 

496:魔剣

なんら影響無いな。

 

 

497:絶剣

覚醒さえすれば極論両目失っても機能する代物だぞ?問題あると思うか?

 

 

498:聖剣

ええ……

 

 

499:鈍器

あれか?聖剣はスピカちゃんに見てもらって能力判明した感じか

 

 

500:星剣

そう。

スピカちゃんが持ち主になって変化した能力も把握してる。

 

 

501:妖刀

!?

 

 

502:絶剣

名前が変わった……?

 

 

503:星剣

え?は!?何これ!?

 

 

504:輝剣

聖剣ちゃん、今は星剣ちゃんかしら?

刀身か何かに変わったことはある?

 

 

505:神剣

こんなん見た事ないぞ……

 

 

506:魔剣

能力に合わせて名前も変わったってことか?

 

 

507:鈍器

>>506

それならスピカちゃんが持った時点で名前が変わってないとおかしくないか?

 

 

508:星剣

何か刀身が変わった……

真っ黒なのは変わらんけど奥の方に星みたいな光が瞬いてる。

あれ、マイクラのエンドゲートみたいな感じ。

 

 

509:輝剣

そう言えば始剣ちゃんは星剣ちゃんに関して何か言ってたのかしら?

 

 

510:妖刀

>>509

ログに残ってる筈です。

 

 

511:輝剣

ありがとね。

ちょっと見てくるわ

 

 

512:絶剣

別にここで悩む必要無いだろう。

真理の魔眼の持ち主が星剣のそばにいるのだから。

 

 

513:神剣

 

 

514:魔剣

あ、そっかぁ(池沼)

 

 

515:鈍器

さ、更なる想定外に備えようとしただけだし……(震え声)

 

 

516:妖刀

よくよく考えればそうですね。

 

 

517:星剣

くぁwせdrftgyふじこlp

 

 

518:鈍器

どうした!?

 

 

 

 

 

────────────

 

 

 

 

 

『ここより南方!獣種、亜人種、被造種による大規模な魔物の群れの接近を確認!!戦闘能力のある者は直ちに南門へ!!!』

 

 そんな声が街中に響いた。おそらくは魔道具によるものだろう。私は飛び起きて星剣(・・)を手に取る。窓枠を足場に跳躍し街の南方を見る。

 

(…………倒せる)

 

 己の目から伝わってくる情報から即座にそう判断し、着地の後に聖剣を夜空に向けて掲げる。

 

「この刃は宇宙(ソラ)

 

 この剣は、凄まじい力を秘めている。この目を持つ私が、能力以外知る事が出来ないということが何よりの証拠だろう。

 この剣に向けられる私の言葉は強い意味を持つ。いや、言葉でなくとも、それこそ意思すらも強い影響を与える。今この剣が名を変えているのは、私がその真っ黒な刀身を夜闇のようだと思ったが故だろう。だがそれだけでは十全に力を発揮出来ない。ならばやるべきは言葉にして、明確に力の方向性を定めること。

 

 ゆっくりと、この目でもなければ気付くことすら不可能なごく微細な光がその明るさを増していく。真っ黒な刀身が、刀身の形をした宇宙(・・・・・・・・・)へと変わっていく。

 

星の息吹(暗き終焉)諸人を照らす極光(星々を喰らう闇)

 

 二重詠唱。この剣を手にするより前に見た魔法使いが使っていた技術を模倣する。表には恵みの光、裏には滅びの闇。相反するそれらを同時に行使する。

 

闇を消す光(光を潰す闇)

 

 魔力が高まっていく。この剣無しには制御不可能な規格外の暴威を捩じ伏せ、己が力とする。全く逆の力を扱うメリットは、本来殆ど無い。今私が扱うこの二つは真逆ではある。だか────

 

不敬なる愚者を塵芥とす(不遜なる愚者を塵芥とす)

 

 ────不用意に近付いた者へ与える結果は全く同じだ。

 結果、相反するはずの力は高め合い、融合し、絶死の力へと変ずる。

 

■■■■(虚無の顎)

 

 認識不能、意味と暴威のみを内包し、万物へ強制的な理解を押し付け、意思ある者の精神を削り取る虚無が刃の形をした宇宙から放たれる。それらは迫っていた魔物の群れを呑み込み、喰らい尽くした。

 

「これでいい………はず…………」

 

 この剣は、私を選んでくれた。名は無く、持ち主に何れ名を刻まれる事を運命づけられた聖なる剣。正直、未だに自分が相応しい持ち主であるとは思えない。だけど、価値の無かった私を必要だと、己に相応しいのだと認めてくれたその想いには応えたいと思った。

 

 この聖なる剣に相応しい存在、それがどれ程遠くにあるかは分からない。生きている内にはたどり着けないかもしれない。それでも、

 

(せめて命が尽きるまで)

 

 相応しい存在になるために生きると、私は決めたのだ。

 

 

 

 

 

────────────

 

 

 

 

 

「こ、これは…………!」

 

 魔道具を使い街中に魔物の群れの脅威を伝えた女は、目の前の光景に目を剥いた。数秒前まで獰猛な笑みを浮かべ迫ってきていたはずの魔物達は、その全てが例外なく心臓、あるいはコアを削り取られ絶命している。

 

「一体何が………」

 

 後に、彼女は語り部となる。数百、時には数千年周期で生み出される神話の如き英雄譚、その始まりの一説を語る存在へと。

 

 

 





輝剣
前世の性別は男。CVは三○健太さんとか大塚明○さんイメージのクソ渋い声。
銘は某増え過ぎた

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