電車に乗り公園の最寄り駅へと着いた。
直接現場に行く前に周辺で聞き込みをしていこう。
「すみませーん。月刊メーという雑誌の者なんですけどもー。」
とりあえず目に付いた人に声をかけまくった。
拒否される事も多い世の中だが耳を傾けてくれる人も少なからず居た。
得た情報をまとめていく。
「あの公園ね、昼間は子供も遊んでることもあるけど夕方にはみんな帰ってくるように言ってるわ。人気が無いところで何かしてる人が居てもそこに立ち寄らないから私はわからないわ。」
子供が遊ぶぐらい普通の公園ってことね。
「この前同伴予定だった女の子との待ち合わせに使ったとこだわ。でも来なかったんだよなあ、店に確認したら出勤してないって言うし借金とかで飛んじまったのかねえ。」
なんだか別の事件の臭いがする、もしかして裏社会の話だったりして?
「そういえば夜の誰も居ない公園で大荷物出して何かしてる人が居たなあ。さすがに怖いし危なそうだから近づかなかったけど、何してたんだろう?」
夜に人を見た情報アリ、何時ごろかまではわからなかったけど夜か。
「夜な夜なマジックの練習してる人を見たことあるよ。たまにボーっとしに行くけど男の人で地味な服着てたね。イケメンぽくて女性が見たら近寄るかもね。」
顔が良いと、女性はイケメンに弱いから十分あり得る話ね。
ここまでの事をまとめると、
イケメンでマジックの練習を夜な夜なしている男が居る、昼間は子供たちも使っている、失踪した女性が居た、大荷物を出して何かをしている人物が居た。
ってところかしら。
大荷物を出してる人物とマジックを練習してたイケメンは恐らく同一人物ね、そう紐づけた方が今のところ都合がいいわ。
女性の失踪、こっちはどうかしら?借金の話が出るぐらいだからやっぱり闇金融で山か海ってとこかも。
この感じだと危ないけど男に接触するのが一番早そうね。
とはいえ話だと夜、それも深夜にならないといけないっぽいけどどうなのかしら?
とりあえず夜になるまで待ってみよう。
そういえばこの指輪、通信機にもなるみたいなこと言ってたけど試してなかった。
「あーテステス、髑髏の指輪さんへ。こちら笹山優里亜、聞こえますかー?」
返答があるかしばらく待ってみる。
だが応答はない。
聞こえていないのかそれとも嘘だったのか、何度か声をかけてみるもののうんともすんとも言わなかった。
落胆しているとなにやら視線を感じる。
顔を上げると周囲の人々がこちらを見ている。
指輪に話しかけているおかしい人物に見えていたらしい。
「あ、あはは!おかしいなあ?あはは!」
わざとらしく大きな演技をしてその場を立ち去る。
私が周囲の人の立場なら怪訝そうに見つめるだろう。
とりあえず痛い視線から解放された私は公園まで向かおうと考えた。
聞き込みやらなにやらをしていたため時間は夕方の五時になっている。
何時に来るか分からないが張り込んでみようと思う。