【日曜日】
千聖 Side
芸能事務所 レッスンスタジオ
今日は練習の日、練習の真っ最中に日菜ちゃんが珍しく落ち込んでるのが見えて休憩の時に日菜ちゃんに話をかけた
日菜 「はぁ……」
麻弥 「日菜さん、どうしたんですか?落ち込んで……」
日菜 「あ、麻弥ちゃん、千聖ちゃん……」
千聖 「落ち込んでるなんて、日菜ちゃんらしくないよ?」
日菜 「まぁね、最近噂のことで色々」
麻弥 「まぁ、最近、狼騒ぎのせいでみんな毎日騒がしいんですからね」
千聖 「私もその噂で帰る時は心配だわ。日菜ちゃんは大丈夫?」
日菜 「あ、あたしは大丈夫よ。夜はちゃんと帰るから。」
千聖 「それはよかったけど、夜は気をつけるのよ」
日菜 「わかったよ、千聖ちゃん。心配してくれてありがとう」
麻弥 「それよりみんな夜には大丈夫ですかな。自分ちょっと心配です」
千聖 「その心配は後にしましょう。そろそろ時間だから練習再開しようね」
日菜 「うん」
それから練習は続いた。日菜ちゃんは練習の間になんか顔が曇っていた。何があったのかも分からないまま練習が終わって、日菜ちゃんはすぐに帰った。そして日菜ちゃんを除いて四人でつぐみちゃんのカフェで反省会をすることにした。
羽沢珈琲店
イヴ 「今日の練習も楽勝でしたね!」
千聖 「確かにね、これからもみんな頑張ろうね」
彩 「日菜ちゃんは最近何かあったのかな?ずっと早く帰るみたいで……」
麻弥 「日菜さんにも何か事情があるのでしょうね。ジブンも最近の日菜さんが気になりますけど」
千聖 「あとで日菜ちゃんに話を聞きましょうね。最近狼の噂もあるけれど、練習の後はちゃんと帰るって言ったから」
イヴ 「最近、本当に大丈夫でしょうか?気になりますね」
彩 「うん、最近帰るのちょっと不安だからね」
イヴ 「そういえば、最近カスミさんがなんだかずっと落ち込んでますね」
香澄ちゃんが?何があったのかな?
彩 「香澄ちゃんが?どうして?」
イヴ 「それがよく分かりませんので…」
千聖 「まぁ、明日本人から聞くしかないわね。」
彩 「とにかくみんな今日もお疲れ様、明日は学校で頑張りましょうね」
イヴ、麻弥 「はい!」
千聖 「それじゃ、イヴちゃんは明日学校で見てね」
イヴ 「はい!」
彩 「じゃ、反省会はおしまい!またね!」
日菜 Side
練習が終わった後、あたしは早速家へ走る。日が完全に沈む前にとにかく走る。日が完全に沈むとその後は狼の時間だ。
日菜 「(千聖ちゃんに『ちゃんと帰るから』なんて……でも、言えないんだよね……みんなのまえで……あたしは実は人狼だなんて……パスパレだけじゃないよ…ガルパのみんなにも言えないから……)」
考えているうちに家まで到着した。変化の前に間に合ってよかった。おねーちゃん待たせてはいけないから早く入ろう。
氷川家
日菜 「ただいま!」
紗夜 「お帰り、日菜」
日菜 「おねーちゃんは大丈夫だった?」
紗夜 「私は今日は弓道部の練習もバンドの練習もなかったから、大丈夫だったわ」
日菜 「そっか。ねー、おねーちゃん、そろそろ……」
紗夜 「うん、そろそろ時間ね。日菜?」
日菜 「うん。分かってるよ」
紗夜 「そう。では――――」
――そう、また今日も変化の時が訪れた。人間から狼へ――
アウウウウウウーーーーー
彩 Side
つぐみちゃんのカフェで反省会を終えた後、イヴちゃんと麻弥ちゃんと別れて千聖ちゃんと帰る途中だった
千聖 「彩ちゃん、今日は大丈夫なの?」
彩 「何が?」
千聖 「狼よ、彩ちゃんは大丈夫?」
彩 「狼はやっぱり不安だよ、襲って来ないか……千聖ちゃんは?」
千聖 「私も不安よ。誰だって狼が怖くない人は居ないわ」
彩 「だよね…ところで千聖ちゃん」
千聖 「何?」
彩 「日菜ちゃんは大丈夫かな?」
千聖 「日菜ちゃんね…日菜ちゃんは大丈夫でしょう。私が問いかけた時日菜ちゃんは『ちゃんと帰るから』って答えたから」
彩 「そ、そうだよね。日菜ちゃんは大丈夫だよね(日菜ちゃん……)」
千聖 「彩ちゃん、今は心配しないで。」
彩 「う、うん…」
彩 「(もう日が沈んだね……確か夜になると狼が……)」
その時だった
アウウウウウウーーーー
彩 「え?!」ピタッ
千聖 「彩ちゃん?どうしたの?」
彩 「ち、千聖ちゃんは聞いた?」
千聖 「聞いたって…鳴き声?」
彩 「そ、そうだよ…鳴き声が」
千聖 「ええ、私にも聞こえたわ。今は速く行きましょう、彩ちゃん」
彩 「うん…」
ただずっと歩く。なんとしても狼から遠ざけないと――
ーーダッ
千聖 Side
千聖 「――っ、だ、誰!?」ビック
彩 「ど、どうしたの?千聖ちゃん?」
千聖 「い、今足音がしたみたいで」
彩 「足音?誰だろう?」
千聖 「彩ちゃん、気になるのは分かるけど、今は速く――」
速く行こうとした瞬間だった。後ろの視線を感じたのは――
千聖 「――?!」ガタッ
視線を感じて振り向くと――
千聖 「――え」
彩 「千聖ちゃん?」
千聖 「ぁ、ぁぁあ…」
彩 「千聖ちゃん、急に固まっちゃって――」
千聖 「ふ、振り向かないで!」
彩 「ち、千聖ちゃん?どうしたの急に――」
千聖 「(ああ、彩ちゃん振り向いたら――)」
彩 「なにが――――え」
『Grrrrrrr』
彩 「…………………」
千聖 「…………………」
彩、千聖 「………………きゃああああああああ!!」
『Grrrrrrrrahhh!!!!』
そう、振り向いたら確かに私たちの噂の狼が居た。ただの狼じゃなく――
彩 「ち、千聖ちゃん、あ、あれって」
千聖 「あ、彩ちゃん、今は考えないで速く走るのよ!」
彩 「わ、分かってるよ~!」
千聖 「(た、確かに狼だと聞いたけど、あんな狼が居たなんて。これはただの狼じゃなくて――)」
彩 「で、でも、人狼だなんてありえないよ~~」
確かに彩ちゃんの言う通り、これはありえないこと。ただの狼どころか人狼と遭遇してしまうなんて、いくらなんでもこれはありえないことだ。
彩 「ち、千聖ちゃん!」
千聖 「今度は何?!」
彩 「もうすぐ家につくから今夜は私の家に泊まって!」
千聖 「え?!彩ちゃんは大丈夫なの?!」
彩 「大丈夫だよ!事情は後で話すから!」
千聖 「分かったわ!彩ちゃん、今は速く!」
丸山家 前
彩 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
千聖 「や、やっと、ついたね……」
彩 「う、うん……人狼は追ってこないみたい……」
荒い息を吐きながらようやく彩ちゃんの家についた。まったくありえない事に未だ頭の中が複雑、人狼は私たちが家についたと見て追って来なかった。
彩 「事情話してくるね、千聖ちゃんはここで待っててね」
千聖 「う、うん……はぁ、はぁ……」
やっとついた彩ちゃんの家、彩ちゃんが事情を話したら快く許可を得たので今夜は彩ちゃんの家で泊まることとなった。恐怖と疑問が渦巻く中、私たちの日曜日の夜が終わる……
人狼姉妹の物語 「第一章: 遭遇」 六話 白鷺千聖と丸山彩の遭遇 終わり
続く……