人狼姉妹の物語   作:耀輝

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第十一話 Pastel*Palettesの遭遇

彩 Side

今日はパスパレが雑誌の撮影をする日だ。撮影の前に担当スタッフさんと出会った。

 

パスパレ 「「「「「よろしくお願いします!」」」」」

 

撮影スタッフさんに挨拶を送って、私たちはスタッフさんの案内を受ける。

 

日菜 「今日はどんな撮影をするんだろうね、るんってする撮影ないかな?」

イヴ 「そうですね、なんかブシドーが沸いてくる撮影はないんですかね?」

彩 「そういえば、今日のテーマは春の花畑をテーマにして撮影するってマネージャーのお姉さんから聞いたよ!」

日菜 「春の花畑?るんってする撮影だね!」

イヴ 「素敵な撮影ですね!」

千聖 「さぁ、さぁ、みんな撮影の準備をしましょう」

 

そして、私たちが向かった撮影場所には⸺⸺

 

彩 「わぁー、素敵、綺麗ー!」

千聖 「こんな綺麗な場所で撮影するなんて、素敵なことね」

イヴ 「素敵な撮影になりそうですね!」

 

撮影を前に、私たちは目の前の花畑に目を奪われた。その光景は素敵な庭を見たような感じだった。

 

彩 「花がいっぱーい、素敵ね!」

イヴ 「とっても素敵です!」

千聖 「スタッフさんから話を聞いたんだけれど、今日の撮影は春をテーマにするらしいわ」

彩 「じゃあ、ここにある花は全部春に咲く花なのかな?」

麻弥 「そうらしいですよ。この場所は撮影スタッフさんが選んだ場所らしいです!」

千聖 「あら、それならそのスタッフさんに感謝しないとね」

イヴ 「そういえばマヤさん、ヒナさんはどうしたんですか?」

千聖 「日菜ちゃんも花畑に夢中みたいね。気持ち良さそうだしね」

 

日菜 「本当、素敵な場所だねー!るるるんってする!おねーちゃんにも後で誘っちゃおうか!」

 

日菜ちゃんは撮影場所の写真を取っていた。花畑に夢中な中、千聖ちゃんがとある花に注目した。

 

千聖 「この花は何かしら、初めて見る花ね」

彩 「そうだね、何の花なのかな」

イヴ 「写真で検索したらイキシアって名前の花らしいですね!」

彩 「へー、そういう花もあるんだ、初めて知ったよ」

 

麻弥 「ここはそのイキシアって花だけあるんじゃないみたいですよ。ここにライラックもありますよ」

 

イキシアにライラック、アカシアも、本当に色々な花に私たちは魅了された。

 

千聖 「さぁ、花の見物は後にしてそろそろ準備をしましょうね。日菜ちゃん?」

日菜 「うん、今行くよ!」

 

暫くして……雑誌の撮影が始まった。花畑での撮影は賑やかな雰囲気になっていた。インタビューで私が噛んでしまったこともあったけど撮影は楽しく進んでいた。

 

千聖 Side

撮影の後に訪れた休憩、私たちはまだ見果てぬ花畑の見物を続けた。素敵な花畑で一本の木が私の目に入った。杏の花、これが花畑にあるなんて不思議に思った。

 

千聖 「杏の花……不思議ね」

彩 「千聖ちゃん!こっちに来て一緒に写真撮りましょうよ!」

千聖 「分かったわ、彩ちゃん!」

 

彩ちゃんの呼び声に私はちょっと考え事をやめて、彩ちゃんに向かう。

 

彩 「ねぇねぇ、千聖ちゃん、ここの花畑、見るだけで気持ちが良いよ!」

千聖 「そうね、どれも綺麗な花畑だわ。後で花音も誘いたいわ」

彩 「じゃあ、後でスケジュールがない日にここにもう一度来ようかな?」

千聖 「それは良いと思うわ。こんなに綺麗なところ、一度だけ来るのはもったいないわ。」

彩 「スタッフさんから聞いたんだけど、ここの花畑は季節が変わる度、管理人さんが色んな花を植えるって!あ、それからそれから⸻」

 

彩ちゃんの話を聞いて、私はここへもう一度来たいと思った。もちろん、スケジュールがない日に花音とも来たいと。

 

彩 Side

休憩が終わり、撮影が再び始まった。撮影の雰囲気は前よりもっと賑やかになっていた。

 

撮影が終わる頃には日が暮れていた。いつの間にか、時計は7時を指していた。

 

彩 「撮影、みんなお疲れ!」

イヴ 「はいっ、お疲れ様です、アヤさん!」

千聖 「撮影が終わったら、もう7時になったわね」

麻弥 「もうすっかり日が暮れましたね」

彩 「そうだね…でも、とても素敵な撮影になれたね!」

イヴ 「確かに!素敵な場所でしたね!」

 

撮影の話が熟するなか、何故か日菜ちゃんの様子が妙だった。

 

彩 「あれ、日菜ちゃん?」

日菜 「何、彩ちゃん?」

彩 「そ、その……日菜ちゃん、大丈夫?」

千聖 「撮影中は大丈夫だったけれどね……」

イヴ 「ヒナさん、大丈夫ですか?」

麻弥 「なんか、焦ってるみたいですけど、どうしたんですか?」

日菜 「あ、おねーちゃんにね、ちょっと遅くて帰るって言ってね」

彩 (そういえば、休憩中に日菜ちゃんは紗夜ちゃんに、そのような電話をしていたな)

日菜 「それで、今いる場所が家からちょっと離れてるから遅れるよっておねーちゃんに言ってたよ」

彩 「そ、そうだったんだ…」

日菜 「じゃあ、あたしは帰るね!」

千聖 「お疲れ、日菜ちゃん」

 

家へ帰る不安な日菜ちゃんの後ろ姿を見て、私も焦った。最近噂になっている人狼のことがあるから……

 

それから、私たちはコンビニに寄って、おやつを買う。おやつを食べながら、お互い話を交わした。話を交わす最中にもみんなは人狼について不安を抱いていた。

 

彩 (みんな、無理もないよね……)

 

アウウウウウーー

 

彩 「えっ?」

 

狼の鳴き声で、私たちは人狼が来たことを理解した。

 

麻弥 「ええっ!?もう来たんすか?」

千聖 「そうみたいね……」

彩 「た、確か……麻弥ちゃん、走るのは苦手……」

 

麻弥ちゃんはパスパレの中で走るのが苦手だ。もし人狼と遭遇してしまったら、麻弥ちゃんは人狼に捕まっちゃうのかも知れなかった。

 

イヴ 「マヤさん、今は走りましょう!」

千聖 「そうね、麻弥ちゃん、走るのが苦手だけど、今は走るしかないわ。できる?」

麻弥 「は、はい……」

 

そして、みんなが人狼を避けて走る最中に、イヴちゃんが何かを見て驚いた。

 

イヴ 「ひっ!」

彩 「イヴちゃん、どうしたn……えっ」

 

イヴちゃんの驚く声に私たちも驚く。なぜなら⸻

 

『Grrrrr……』

千聖 「じ、人狼!?」

 

目の前にあった。まるで私たちを待っていたように⸻

 

『Grrrrrraaahh!!』

 

人狼は素早く私たちに襲いかかってきた。

 

イヴ 「きゃあああああ!」

 

なんとしても人狼から逃げなければならない。そう思った私たちは全力で走った。でも

 

彩 「は、速いよ!」

千聖 「ええっ!?」

 

人狼の速度は私たちよりも速かった。幾ら走っても、このままじゃ追い付かれるのが必至だった。

 

麻弥 「はぁ、はぁ、はぁ……」

千聖 「麻弥ちゃん!?」

彩 「はぁ、はぁ、はぁ……」

イヴ 「アヤさん!」

彩 「も、もう……走るのは……」

 

麻弥ちゃんも、私も走り過ぎたのか、息苦しかった。

 

彩 (もっと走らないといけないのに……でももう息が……)

 

後ろには人狼が私たちを追っていた。このままじゃ人狼に襲われると思った。そして、そう思った矢先⸻

 

「⸻丸山さん」

 

ガシッ

 

彩 「えっ?うわぁっ!?」

イヴ 「あ、アヤさん!?」

?? 「静かに、こっちよ」

 

急に誰かの手が出たと思ったら、私を捕まえた。この手は……

 

彩 「……えっ?友希那ちゃ……」

友希那 「説明する時間はないから、早くこっちへ!」

イヴ 「は、はいっ!」

千聖 「麻弥ちゃん、早く!」

麻弥 「は、はいっ……!」

 

友希那ちゃんの言う通り、ひとまず人狼の目につかないように暗い路地裏へ私たちは急いで身を隠す。

 

彩 「えっ?リサちゃんも?どうして?」

リサ 「あ、彩たちと同じ理由で逃げているけどね……」

千聖 「同じ理由?」

リサ 「今は静かにして、人狼が聞いているかも知れないから……」

 

リサちゃんの言葉でどういうことなのかはなんとなく察したけど、今は聞かないことにした。リサちゃんの言う通り、今は息を殺すしかなかった。人狼がどこから来るか分からないから……

 

千聖 「ここから出れば、直ぐに人狼に狙われるわ……そうしたらみんな終わり……」

 

今は千聖ちゃんの言う通りだった。外は人狼がまだ彷徨いている。

 

燐子 「あ、あの……」

あこ 「り、りんりん、今は静かに……」

燐子 「あ、足音が……」

彩 「えっ?」

リサ 「あ、足音?」

燐子 「は、はい……その……二人分の……」

 

二人分?ということは人狼は一人だけじゃないってことなのかな?考え事をしている間にイヴちゃんが話しかける。

 

イヴ 「あ、あの……いつまで待てば良いんでしょうか……?」

千聖 「イヴちゃん、今は我慢して……!いつ人狼がこっちへ来るか分からないから……!」

麻弥 「イヴさん、今は……静かに……!」

 

千聖ちゃんの言う通り、どこから来るか分からないまま沈黙が続く中⸻

 

あこ 「あ、あの……」

リサ 「どうしたの、あこ?」

あこ 「あこ、この路地裏、反対の方へ出られるんじゃないかって思うんだけど……」

千聖 「確かに反対側へ通じる道があるみたいだけれど……まずはあの人狼たちの注意を逸らさないと……」

彩 「ところで……私、気になったんだけど……リサちゃんたちももしかして……」

リサ 「う、うん……そのことはまずここを抜けてから話すね……」

友希那 「燐子、足音は聞こえてるの?」

燐子 「は、はい……」

リサ 「はぁ……参ったね……」

イヴ 「一体、どうすれば良いんでしょうか……?」

 

彩 (確かに反対側へ通じる道がある。でも、人狼が私たちの動きに気づくのか気になる……)

 

みんながどうやってここを抜けるか考える最中だった。その時⸻

 

あこ 「あ、足音?」

リサ 「えっ!?ちょっ、あこ、何言ってるの!?」

彩 「り、リサちゃん……あこちゃんの言う通りだよ……私たち以外に一体誰が……」

リサ 「うぅ……」

 

足音が聞こえてるという言葉に私たちは再び息を殺す。人狼が来たのか、それとも別人なのか、未だわからなかった。足音は益々大きくなった。

 

そして間もなく⸻

 

「⸻見つけました」

 

人狼姉妹の物語 「第一章: 遭遇」 第十一話 Pastel*Palettesの遭遇 終わり

続く……

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