ライブハウス CiRCLE、カフェテリア
あこ Side
練習前の休憩時間、スマホをいじって例も噂を確認してみる。実はあこ、その噂をお姉ちゃんから聞いたことがある。夜に狼の鳴き声が聞こえるっていう噂を正直半分は疑ったけど、ある日の夜に狼の鳴き声を聞いたから噂を信じることになった。一体誰なのか知らないけど、あこはその噂がますます気になった。
スタジオ、練習が終わる時間になって······
友希那 「もうこんな時間ね。みんな、今日の練習はここまでにしましょう。」
あこ 「はい!」
リサ 「みんな、今日もお疲れ~」
友希那 「じゃあ、私とリサは次の予約してくるね。紗夜とあこと燐子はその間に片付けをお願いね。」
あこ 「はい! わかりました!」
燐子 「では······氷川さん、あこちゃん······始めようね。」
あこ 「うん!」
紗夜 「······」
燐子 「まずは······氷川さん······?」
紗夜 「···? あ、すみません。早く片付けましょう。」
燐子 「(氷川さん······?)」
あこ 「片付け終わり~~お疲れ、りんりん!」
燐子 「うん······あこちゃんと氷川さんもお疲れ······」
紗夜 「じゃあ、行きましょう。」
あこ 「友希那さん~、リサ姉~!」
友希那 「あ、ちょうどみんな片付けたようだね。」
リサ 「そうね、じゃあ片付け終わったし、ファミレス行く?」
あこ 「うんうん! 行こうリサ姉!」
燐子 「それなら私も······!」
紗夜 「······」
リサ 「······? 紗夜は行かないの?」
紗夜 「······」
リサ 「紗夜?」
紗夜 「はい?」
リサ 「はい?じゃなくて、ファミレスだよ、ファミレス! 紗夜は行かないの?」
紗夜 「あ、そうですか。ごめんなさい、今日は用事があって······失礼しますね」
リサ 「あ、うん。分かった。」
友希那 「じゃあ私たちは行くから、紗夜も気をつけて帰って。」
あこ 「じゃあ紗夜さん、また後で!」
燐子 「では、氷川さん······」
この時の紗夜さんの雰囲気はどこか静かだった。何があったのかな······
燐子 Side
ファミリーレストラン
氷川さんを除いて私とあこちゃん、今井さんと友希那さん四人で、ファミレスに来た。氷川さんのことが気になったんだけど氷川さんなら大丈夫だろう。食事の最中、あこちゃんが話をかけた。
あこ 「そういえばりんりん、あの噂知ってる?」
燐子 「噂······?あ、今広がってる噂だね······」
友希那 「噂?」
あこ 「はい、狼の噂ですよ!お姉ちゃんから聞いたんですけど、夜になると狼の鳴き声がするっていう事です!」
リサ 「ええ!?なにそれ!?」
あこ 「あこもよくわからないけど、夜に狼の鳴き声がして、町に狼が彷徨いてるって······」
リサ 「うわぁぁ······マジで怖い噂だね······一体なんだろう······」
あこちゃんが言った噂は学校でも広がっている。夜に狼の鳴き声を聞いた生徒たちの話や見かけたという話しもあった。
友希那 「その噂が本当かどうかはわからないけれど、皆も夜になる前に帰った方が良いわ。」
リサ 「そうね···襲われるかもしれないし······」
友希那 「······みんな食べ終わったようだね。それじゃ会計済ませて帰ろう。」
しばらくして······
リサ 「それじゃ、あこと燐子も気をつけて帰ってね~」
あこ 「友希那さん、リサ姉、またね~」
帰り道
あこ 「それじゃりんりん、NFOで会おうね!」
燐子 「うん······! 先にログインして待ってるから······!」
白金家、燐子の部屋
燐子 「(あこちゃん、もうログインしてるのかな······)」
それはゲームであこちゃんを待っている時だった――鳴き声がしたのは。
燐子 「(例の······鳴き声だね······すっかり夜になったな······)」
あこのチャット 「お待たせ、りんりん!あの鳴き声聞いた?」
燐子のチャット 「うん、聞いたよ。あこちゃんはその鳴き声気になる?」
あこのチャット 「あこもちょっと気になるよ。もしかしてりんりんも?」
燐子のチャット 「私も気になるね。いつわかるかは分からないけど」
NFOでこのチャットをしていた時は分からなかったが、私やあこちゃんが噂の真相を知るのは少し後のことだった。
夜の闇が訪れると共に今日の夜も鳴き声が響く。まるで夜の訪れを待っていたように。この鳴き声の正体を未だ誰も知らずに······
続く······