人狼姉妹の物語   作:耀輝

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序章(三)

芸能事務所 レッスンスタジオ

 

彩 Side

今日の練習が全て終わった。練習後の時間。

 

彩 「ふぅ……やっと終わったね……」

千聖 「みんな、今日もお疲れ。イヴちゃん今日は昨日より上手だったわ。」

イヴ 「かたじけない、チサトさん!マヤさんも練習お疲れ様です!」

麻弥 「皆さんご苦労様ですよ。そういえば、日菜さんは?」

彩 「…?日菜ちゃん、見えないね。どうしたのかな?」

千聖 「日菜ちゃん、練習終わってすぐに帰ったようね。何かあったかしら?」

麻弥 「いえ、自分も知りませんので」

イヴ 「私もヒナさんが気になりますね、何かあるんでしょうか?」

千聖 「ひとまずその話しはあとにしましょう。後で日菜ちゃんに聞けば良いわ」

彩 「じゃあ、私はバイトがあるから先に行くね。またね!」

イヴ 「はい!お疲れ様です、アヤさん!」

麻弥 「じゃあ、自分も帰りますね。」

 

練習を終えてすぐにバイト先へ急ぐ。遅刻しないように……

 

ファーストフード店

花音 「あ、彩ちゃん!」

彩 「花音ちゃん、お待たせ!遅刻はならなくて良かった……」

花音 「じゃあ早く準備しようね。」

彩 「分かった、早く準備してくるね!」

 

間もなく……

 

「最近、町が変だよね?」

「でしょう?やはり居るんだよ!」

「怖いね…鳴き声がすると…」

「私、家にちゃんと帰れるかな…」

 

花音 「最近、流行ってるね。」

彩 「そうだよね……」

 

私、丸山彩が狼の噂を耳にしたのはつい最近のことだった。毎日の夜に狼の鳴き声がするという噂。この噂の真実が一体なんなのか、パスパレや学校、周囲の知り合いの中に色んな話が盛んでいた。夜中に狼が人を襲ってくるという恐れも交ざっていた。確かに狼に襲われると怖いかも…

 

彩 「確かに狼に出会したら、私ちょっと怖いよ」

花音 「そうだね…」

彩 「バイトが終わったら、早く帰った方が良いね」

花音 「うん…私も」

彩 「あ、暗い話しはもう止め止め!他の話しようかな?」

花音 「そうだね、彩ちゃん。最近こころちゃんがね――」

 

別の話をしていると、ちょっとは安心できる。花音ちゃんと話をしている間にバイトが終わり、急いで家に帰る。出会したら大変だから……

 

千聖 Side

例の狼の噂を聞いのは学校からだった。一体その狼は何物でどこから来たのか、私には未だ謎だらけだった。

 

千聖 「はぁ…一体なんなのかしらね……」

 

SNSでは狼について色んな話が交ざっている。夜分に襲われるかも知れないから早く家に帰ろうという話、噂自体がデタラメだという話、他にも色んな話があるんだけれど、本当の真相は未だ分からないまま。

 

噂からすればもうひとつ気になる事は日菜ちゃんだった。練習が終わったあと、日菜ちゃんはすぐに帰っていた。まるで何かあるみたいなのに、日菜ちゃんは答えてくれなかった。まあ、いつか答えてくれるでしょう。

 

空を見上げると、空はすっかり暗くなって月が浮かんでいた。

 

千聖 「(月…月か…)」

 

夜の月と狼の噂に関係があるかもという話しもSNSにあった。確か人狼と夜の関係性については色々な話があるから、有り得る話なのかも知れない。その狼が実は人狼だという話ならそうだけど。

 

この噂が本当かどうかについての真相は未だ謎々。その真相を知る時がいつになるか今の私には分からなかった。そうだ、その時までは……

 

帰り道

 

日菜 Side

あたしの名前はは氷川日菜。アイドルバンドPastel*Palettesのギター担当である。私にはおねーちゃんが居て、おねーちゃんと一緒にギターをやっている。

 

今日はパスパレ練習の日。練習が終わったあとすぐ帰路に着いた。もう夜になるから。帰る途中で携帯が鳴っていた。画面を見るとおねーちゃんからだった。

 

日菜 「もしもし、おねーちゃん?」

紗夜 『日菜、練習は終わったの?』

日菜 「うん、練習終わって直ぐに出たよ。今帰るとこ。」

紗夜 『早く帰ってちょうだいね。分かるでしょう?』

日菜 「分かってるよ。早く帰ってくるね!」

 

あたしは夜になると普通の人間とは違う。夜には別人になるんだから……勿論その姿を見せたくはないけどね。あたしは急いで家へと走る。早く帰らないと……

 

続く……

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