芸能事務所 レッスンスタジオ
彩 Side
今日の練習が全て終わった。練習後の時間。
彩 「ふぅ……やっと終わったね……」
千聖 「みんな、今日もお疲れ。イヴちゃん今日は昨日より上手だったわ。」
イヴ 「かたじけない、チサトさん!マヤさんも練習お疲れ様です!」
麻弥 「皆さんご苦労様ですよ。そういえば、日菜さんは?」
彩 「…?日菜ちゃん、見えないね。どうしたのかな?」
千聖 「日菜ちゃん、練習終わってすぐに帰ったようね。何かあったかしら?」
麻弥 「いえ、自分も知りませんので」
イヴ 「私もヒナさんが気になりますね、何かあるんでしょうか?」
千聖 「ひとまずその話しはあとにしましょう。後で日菜ちゃんに聞けば良いわ」
彩 「じゃあ、私はバイトがあるから先に行くね。またね!」
イヴ 「はい!お疲れ様です、アヤさん!」
麻弥 「じゃあ、自分も帰りますね。」
練習を終えてすぐにバイト先へ急ぐ。遅刻しないように……
ファーストフード店
花音 「あ、彩ちゃん!」
彩 「花音ちゃん、お待たせ!遅刻はならなくて良かった……」
花音 「じゃあ早く準備しようね。」
彩 「分かった、早く準備してくるね!」
間もなく……
「最近、町が変だよね?」
「でしょう?やはり居るんだよ!」
「怖いね…鳴き声がすると…」
「私、家にちゃんと帰れるかな…」
花音 「最近、流行ってるね。」
彩 「そうだよね……」
私、丸山彩が狼の噂を耳にしたのはつい最近のことだった。毎日の夜に狼の鳴き声がするという噂。この噂の真実が一体なんなのか、パスパレや学校、周囲の知り合いの中に色んな話が盛んでいた。夜中に狼が人を襲ってくるという恐れも交ざっていた。確かに狼に襲われると怖いかも…
彩 「確かに狼に出会したら、私ちょっと怖いよ」
花音 「そうだね…」
彩 「バイトが終わったら、早く帰った方が良いね」
花音 「うん…私も」
彩 「あ、暗い話しはもう止め止め!他の話しようかな?」
花音 「そうだね、彩ちゃん。最近こころちゃんがね――」
別の話をしていると、ちょっとは安心できる。花音ちゃんと話をしている間にバイトが終わり、急いで家に帰る。出会したら大変だから……
千聖 Side
例の狼の噂を聞いのは学校からだった。一体その狼は何物でどこから来たのか、私には未だ謎だらけだった。
千聖 「はぁ…一体なんなのかしらね……」
SNSでは狼について色んな話が交ざっている。夜分に襲われるかも知れないから早く家に帰ろうという話、噂自体がデタラメだという話、他にも色んな話があるんだけれど、本当の真相は未だ分からないまま。
噂からすればもうひとつ気になる事は日菜ちゃんだった。練習が終わったあと、日菜ちゃんはすぐに帰っていた。まるで何かあるみたいなのに、日菜ちゃんは答えてくれなかった。まあ、いつか答えてくれるでしょう。
空を見上げると、空はすっかり暗くなって月が浮かんでいた。
千聖 「(月…月か…)」
夜の月と狼の噂に関係があるかもという話しもSNSにあった。確か人狼と夜の関係性については色々な話があるから、有り得る話なのかも知れない。その狼が実は人狼だという話ならそうだけど。
この噂が本当かどうかについての真相は未だ謎々。その真相を知る時がいつになるか今の私には分からなかった。そうだ、その時までは……
帰り道
日菜 Side
あたしの名前はは氷川日菜。アイドルバンドPastel*Palettesのギター担当である。私にはおねーちゃんが居て、おねーちゃんと一緒にギターをやっている。
今日はパスパレ練習の日。練習が終わったあとすぐ帰路に着いた。もう夜になるから。帰る途中で携帯が鳴っていた。画面を見るとおねーちゃんからだった。
日菜 「もしもし、おねーちゃん?」
紗夜 『日菜、練習は終わったの?』
日菜 「うん、練習終わって直ぐに出たよ。今帰るとこ。」
紗夜 『早く帰ってちょうだいね。分かるでしょう?』
日菜 「分かってるよ。早く帰ってくるね!」
あたしは夜になると普通の人間とは違う。夜には別人になるんだから……勿論その姿を見せたくはないけどね。あたしは急いで家へと走る。早く帰らないと……
続く……