香澄 Side
有咲 「とりあえず、一緒にウチに行こうっか」
沙綾 「そうだね。対策考えないと。それに……」
たえ 「香澄、一人にさせるわけにはいかないしね」
りみ 「私も香澄ちゃんが心配だよ……」
香澄 「みんな、ありがとう……」
有咲 「まぁ、それからウチの蔵に集まって対策会議だな。それから考えようじゃねーか」
香澄 「うん……」
一旦みんなで有咲の家に行って対策会議をすることにした。その時――
美咲 「あ、皆さん帰るんですか?」
有咲 「あ、奥沢さん。どうしてここに?」
沙綾 「はぐみも、どうして?」
美咲 「その……戸山さんが心配で来たんです」
はぐみ 「かーくん大丈夫かなって……」
香澄 「私に?」
美咲 「なんていうか……最近噂があるんでしょ?それに戸山さんが今日元気がないのを見て……」
はぐみ 「それでかーくんのことが気になって来たよ。かーくん、大丈夫?」
香澄 「実は昨日ちょっと」
沙綾 「でも、どうやって香澄に?」
香澄 「あの、美咲ちゃん、はぐ、ありがとう……私、元気出すからね」
有咲 「香澄、行こう」
香澄 「うん……」
沙綾 「(香澄、はぐみたちの前でああ言ったけどやっぱり心配だね…)」
りみ 「(香澄ちゃん……)」
昨日見た人狼の恐怖がまだ頭の中から離れない。また会えるのではないか不安が漂う
有咲Side
市ヶ谷家 蔵
それからみんな蔵に集まった。一応対策会議のために、状況をもう一度まとめる必要があった
沙綾 「有咲、まずは……」
有咲 「まずは状況整理だな……」
たえ 「香澄、もう一度話せる?」
りみ 「香澄ちゃん、大丈夫?」
香澄 「うん、もう一度話すね……」
整理するとこうなる。
昨日香澄は蔵練が終わったあと、私たちと別れて家に帰る途中だった。その時、狼の鳴き声を聞いた香澄は妹の明日香と電話をして、電話の後に視線を感じたらそこには人狼があったという。それから香澄は人狼に襲われないように必死に逃げてやっと家に着くことが出来たと言った
香澄 「その時は必死だったよ……襲われれば死ぬと思ったから……」
りみ 「香澄ちゃん……」
沙綾 「でも、生きていて良かったよ。香澄が居ないとポピパも無いから。ね、有咲?」
有咲 「あ、当たり前だろう!香澄が居ねえと、ポピパは終わったから……」
たえ 「でもやっぱり気になるね、人狼」
沙綾 「ただの噂どころか夜に危ない事が起きうるからね……」
りみ 「それで香澄ちゃん、他の話しは?」
香澄 「他にする話しはないよ…話しって言っても昼間の話を詳しく説明したのが全部だから……」
沙綾 「それにもう話しは聞いたから、次は対策会議だね」
有咲 「対策会議ね……」
正直、今は対策会議つってもみんな良い案が浮かびそうにない。一体どうすれば良いのか……
沙綾 Side
対策会議と言っても結局良い案が浮かばなかった。対策会議は遅々として進まなかったし、挙げ句みんな帰ることにした
りみ 「結局良い考えがなかったね……」
有咲 「それはそうだな……正直今は手が出せねえから」
有咲の家から出ると、もう空に月が浮かんでいた
りみ 「すっかり夜になったね……」
たえ 「きっとみんな心配してるんだね」
香澄 「うん……」
沙綾 「仕方ないね。危険かも知れないけど、帰った方が――」
帰った方が良いと言ったその時だった。
たえ 「待って」
りみ 「どうしたの、おたえちゃん?」
沙綾 「おたえ?」
たえ 「私たちの他に誰かがいるのかな」
香澄 「どうしたの、おたえ?」
たえ 「それが、誰かが居るような気がして……」
有咲 「誰かが居るって?」
たえ 「誰かが見てるようだけど」
香澄 「ひっ……!人狼!?」
ああ、香澄が驚くのも多分無理はないだろう。なぜならおたえが言った視線と共に、私たち以外の足音が聞こえて来たのだから。そして獣の声も聞こえて……
『Grrrrr...』
沙綾 「(け、獣?一体どこから?)」
そしてそれが近づいてきた。
香澄 「ひっ……!」
『Grrrrahhhh!!!』
そしてそれが私たちの方に飛び付いた!
Poppin'Party 「わあああああああああ!?」
沙綾 「い、今は逃げよう!」
有咲 「わ、分かってるよ!」
沙綾 「(本当に人狼だなんて…い、今は速く……!)」
私たちの今夜は恐ろしい遭遇の夜だった。この日は一生忘れられないだろう。人狼を見てみんなが驚き、有咲の蔵へ逃げるばかりだった。
しかしやっと逃げたものの、特に昨日に続いて今日も人狼と遭遇した香澄は恐怖で何の声も出なかった。そして私たちは思ってしまう。『なんでこの町に人狼が居るのか』と。結局私たちはみんな自分の家に連絡して有咲の家に泊まると言って、有咲の家で一晩を過ごした……
香澄 Side
結局不安な予感が的中しちゃった……しかも、みんなで人狼と出会してしまった。これからどうなって行くのか……
未だ収まらない人狼への恐怖や積もる疑問と共に、Poppin'Partyの恐ろしい遭遇の一日が終わっていく。
人狼姉妹の物語 「第一章: 遭遇」 四話 Poppin'Partyの遭遇 終わり
続く…