人狼姉妹の物語   作:耀輝

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第五話 遭遇の真相

【日曜日】

リサ 「おはよう、友希那」

友希那 「リサ、あまり眠れなかったのね……」

リサ 「うん……友希那は……」

友希那 「私もね…」

リサ 「はぁ……」

友希那 「……私はスタジオに行くね」

リサ 「うん……じゃあアタシはバイト」

友希那 「話なら……」

リサ 「うん……帰ってからしようね」

 

リサと友希那は昨日の遭遇からかなり疲れている様子だった。今日は日曜日で、学校が休み。リサはバイトへ、友希那は個人練習でそれぞれの日常を始める

 

香澄 「おはよう、みんな……」

たえ 「……」

沙綾 「……」

有咲 「……」

たえ 「もう朝になったね」

りみ 「うん……」

沙綾 「みんな結構疲れたね……」

香澄 「……」

 

ポピパのみんなは昨日の遭遇以降、有咲の蔵で一晩を過ごした。そして朝になってポピパのみんなは昨日の恐怖がまだ頭に残っててずっと疲れたままだった。

 

沙綾 「……とりあえずみんな家に帰ろうか。今は人狼出ないから……」

有咲 「うん、じゃあ家に帰ったら……」

香澄 「うん、電話するね……」

 

今日は休日、ポピパのみんなは準備を終えてそれぞれ家に帰る。二回も人狼と遭遇した香澄は妹の明日香が迎えに来て家に帰った。

 

紗夜 Side

氷川家

 

紗夜 「はぁ……一昨日に続いて昨日も、か……」

日菜 「おねーちゃん……もしかして昨日も?」

紗夜 「そう、昨日もね……日菜は?」

日菜 「あたしも……おねーちゃん、実は昨日リサちーと友希那ちゃんを見かけてたんだ。人狼の状態で……」

紗夜 「?!今井さんと湊さんを?!」

日菜 「うん……」

 

【日菜の回想】

日菜 『Grrrrrrrrahhh!!』

 

日菜は昨日、家に帰る今井さんと湊さんを見かけた。それから、彼女たちを襲おうと飛びついたと言った。日菜の理性がそれを拒んでるのにも関わらず……

 

リサ 『ゆ、友希那!』

友希那 『リサ、今は速く逃げるわよ!』

リサ 『う、うん!』ダッ

 

【回想終わり】

紗夜 「そうだったのね……湊さんと今井さんに本当に申し訳ないわね」

日菜 「あたしも……おねーちゃんは昨日どうだった?」

紗夜 「私は……」

 

日菜の話を聞いて私も昨日のことを日菜に話した。日菜は私の話を聞いて……

 

日菜 「ポピパのみんな大丈夫かな」

紗夜 「Poppin'Partyの皆さんもそうだけど、一番心配されるのは戸山さんよ」

日菜 「香澄ちゃん?どうして?」

紗夜 「戸山さんにとっては、狼の私を見るのが昨日で二回目だったから……」

日菜 「それじゃ、おねーちゃんが昨日言ってた襲うところだったのって香澄ちゃんだったの?」

紗夜 「そう、あの時戸山さんを見て襲おうとしたからね……それに昨日は戸山さんだけでなく、Poppin'Partyの皆さんを……」

日菜 「おねーちゃん……」

紗夜 「……」

日菜 「……あたしたち、大丈夫かな」

紗夜 「……話しは後にしてそろそろいきましょう」

日菜 「うん……ところでおねーちゃん」

紗夜 「どうしたの?」

日菜 「あたしね、月が気になってきたよ」

紗夜 「月、ねぇ……日菜のその言葉だと、そろそろその時が近いかも知れないわね」

日菜 「そうだね、この話をしたらもうそんな時かって思っちゃうんだよね」

紗夜 「……そろそろ出るとしましょう。私は練習に行くわ」

日菜 「うん、じゃああたしはパスパレの練習ね。行ってくるね!」

紗夜 「気をつけてね、日菜。ふぅ……」

 

日菜の言った月が気になってきたという言葉。私も空を見れば、自然と月が気にかかる。それは月の満ち欠けが私たち人狼にとってどれ程影響を及ぼすかと関係してるから……

 

日菜 Side

芸能事務所 レッスンスタジオ

 

日菜 「はぁ……」

麻弥 「日菜さん、どうしたんですか?落ち込んで……」

日菜 「あ、麻弥ちゃん、千聖ちゃん……」

千聖 「落ち込んでるなんて、日菜ちゃんらしくないわよ?」

日菜 「まぁね、最近噂のことで色々」

麻弥 「まぁ、最近、狼騒ぎのせいでみんな毎日騒がしいですからね」

千聖 「私もその噂で帰る時は心配だわ。日菜ちゃんは大丈夫?」

日菜 「あ、あたしは大丈夫だよ。夜はちゃんと帰るから。」

千聖 「それはよかったけど、夜は気をつけるのよ」

日菜 「わかったよ、千聖ちゃん。心配してくれてありがとう」

麻弥 「それよりみんな夜は大丈夫ですかね?自分ちょっと心配です」

千聖 「その心配は後にしましょう。そろそろ時間だから練習再開しようね」

日菜 「うん」

 

千聖ちゃんの問いかけに『ちゃんと帰るから』なんて答えたけど……今はまだあたしが人狼だなんてみんなに言えない。それに人狼になる姿や、人間へ戻る姿もみんなに見られたくない。その時が来ちゃったら、みんなあたしを恐れて避けるかも知れないから……

 

紗夜 Side

 

人狼…昼は人だったが、夜は狼になる…そして狼になったら人間の理性など狼の本能に飲み込まれてしまう。現に日菜は昨日今井さんと湊さんを襲おうとして、私はPoppin'Partyの皆さんを襲おうとしたから。今井さんと湊さん、それにPoppin'Partyの皆さんには本当ひどい迷惑をかけてしまった

 

個人練習の後の休憩時間で以前日菜とした会話を振り返ってみる。この会話は幼い頃親から聞いて、それから日菜と私がそれぞれバンドに入った後の時にした会話だった

 

紗夜 『月は私たち人狼と一番大きく関係している。何故か知ってる?』

日菜 『月の満ち欠け?』

紗夜 『そう、月の満ち欠けは私たち人狼に影響を及ぼす。月が満ちれば満ちるほど、人狼の力はより強大になる。ここまでは知ってるんでしょ?』

日菜 『うん、それは知ってるよ。それに満月の話しもね』

紗夜 『話が早いね。そう、満月は人狼の力が一番強い日よ。だから、満月は特に気をつけなさい。満月は何が起きるか分からないから』

日菜 『わかったよ、おねーちゃん』

 

それに今日した日菜との会話も……

 

日菜 『月が気になってきたよ』

紗夜 『月、ねぇ……そろそろその時かも知れないわね』

日菜 『そうだね、この話をしたらもうそんな時かって思っちゃうんだよね』

 

日菜との話通り人狼と月の満ち欠けの関係は決して切り離せない。月が満ちれば満ちるほど、あたしたち人狼は益々強くなるから……そして満月になれば……満月の日は今この瞬間にも刻々と近づいてくる。

 

人狼姉妹の物語 「第一章: 遭遇」 五話 遭遇の真相 終わり

続く……

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