遊戯王 UniqueNO. ~可愛いJSと少数派野郎共のナンバーズ・ハンター・ライフ~   作:SOD

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アンケートの結果女児同士のデュエルが見たいという意見が多かったので、プロット見直してたら遅くなりました。


4.勝ちたい理由

選手達が現在デュエルを行っている中、モニターに囲まれて、ココアの試合を観戦している少女がいた。

 

「うふふ・・・とっても可愛らしくて、強い子ですのね。」

 

少女が恍惚とした表情で心愛を眺めていると、不意に背後から声が聞こえた。

 

「・・・・・・珍しいな。ハクオロが最初からあのモンスターを呼ぶとは。」

 

「あら?()()()君。ようこそ6年生大会へ。」

 

振り向いた先にいた少年は、人とは思えない白銀の長髪、光を拒絶し反射しているかのような蒼穹の瞳。人外の美しさを醸し出している。

 

 

青葉風音(あおばシオン)

 

月宮遊萌 月宮心愛 の双子の少女の義理の兄だ。

 

 

そして、モニターで心愛を恍惚の表情で見つめていた少女は、この大会の主催者ーーデュエルアカデミア創設時、出資の殆どを補った大地主の家系。

深血神家の一人娘。

 

魅血咬深紅(みけつかみしんく)だ。

 

真紅「遊萌ちゃんの活躍が気になったのですか?」

 

そう言いながら、彼女は自ら席を立ち、パイプ椅子を取り出すと、それまで自身が座っていた椅子をシオンに勧めた。

 

シオン「まさか…遊萌がこんな大会で、わざわざデュエルをするとは思わない。」

 

真紅「うふふ。冗談ですわ。

この大会も、もう一人の妹さんのためにシオンくんが企画したんですものね」

 

シオンは勧められた椅子に座るでも無く、棒立ちでモニターに目を向けていた。

 

真紅「ところでシオン君。お話は変わりますが、今デュエルをしている4年生の子が、()()ココアちゃんですの?」

 

シオン「………ああ。月宮心愛。

 

“優秀で万能な凡夫の片割れ“だ。」

 

真紅「そして、遊萌ちゃんは

“庇護を受ける天才の片割れ“

でしたね…あんなに可愛い妹ちゃん達に、なんて酷い名前でしょうか」

 

シオン「それでも現実だ。

実際問題、ココアはあれだけ周囲に認められ、要領も良いにも関わらず、本能で姉の遊萌に対して無意識の劣等感を抱き続けている。

 

友達や両親までもが、『天才の妹』と『出涸らしの姉』と認識しているにも関わらずな。」

 

真紅「…………本当に、遊萌ちゃんには驚いてばかりの時間でしたわね。」

 

シオン「・・・・・・・・・出来ることなら、遊萌にはこのまま、気ままに本を読んで過ごせる日々を過ごしていて欲しいがな。」

 

真紅「そして、心愛ちゃんにも、ですわよね?

 

この大会は、そもそも心愛ちゃんの鬱憤を晴らすために、シオン君が主催されたような物ですから。」

 

シオン「・・・・・・・・・あの子は、手間が掛からないハズだが、大いに手間が掛かる。

 

一人で生きていけるはずなのに生きていけない。

 

一人で生きていけないはずなのに生きていける。

 

 

全く・・・・・・・・・良くも悪くも、あの姉妹は均一だ。」

 

 

はあ、とため息を付くシオンの背後に回った真紅は、細く弱々しい肩を優しく促して、勧めた椅子に導く。

 

真紅「それなら、シオン君からココアちゃんへの態度も、均一であった方が良いのでは無いですか?

寂しがっていると思いますよ、ココアちゃん。」

 

 

シオン「それでも、これでバランスが取れている」

 

 

「それでも、二人の感じる悲しみのバランスは、取れてないと思うけど?」

 

 

真紅「あら、(りん)ちゃん。」

 

 

シオン「……鈴。」

 

 

シオンと真紅の背後から歩み寄って来たのは、栗色の長い髪を腰まで伸ばし、ボーイッシュさとガーリィさを同時に併せ持った少女だ。

 

鈴「愛されてるか分からないままなんて、残酷だよ。シオンくん。」

 

 

シオン「…………。」

 

 

 

この言葉の真意が伝わるのは、きっとここにいる三人だけだろう。

他者には決して立ち入れない、共に時を重ねた者達が共有する過ぎ去った時間の話だから。

 

だが、青葉風音は

 

 

シオン「・・・・・・人生は残酷の積み重ねだ。その中で僅かにマシな展開を、人は幸運と不幸は半々だと嘯いているに過ぎない。」

 

鈴「シオンくん・・・・・・」

 

シオン「バランスなど知らない。

だが、それでも。俺は遊萌の方が悲しみを感じていないなどとは言わせない。」

 

そう言うと、青葉風音はその場を後にする。それを目線だけで見送った鈴。

 

 

鈴「・・・・・・・・・少し、八つ当たりになっちゃったかな。真紅。」

 

真紅「シオンくんは、怒ったわけでは無いと思いますよ。鈴ちゃん。」

 

ぎゅっと、後ろから鈴に腕を回す真紅。少しだけ足りない身長差をつま先立ちで埋めて、心を包み込むように抱きしめた。

 

真紅「大好きな大好きな『運命の人』と、離れ離れになってしまって一週間しか経って居ませんから。

シオンくんなら、少しくらいの八つ当たりは、謝ればきっと許して下さいますわ」

 

鈴「・・・・・・ありがとう。真紅」

 

真紅(鈴ちゃん・・・・・・未だ癒えない心のキズが少しでも、安らぎを得られますように・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

LP8000

 

手札4枚

 

場 竜魔導騎士ガイア ATK3000(禁じられた聖杯)

 

走破するガイア(場) 螺旋槍殺(永)

 

 

菓子田琶白尾蛇 LP6600

 

手札3枚

 

 

麗しの魔妖-妖狐 ATK2900

 

 

場 魔法の筒(裏) 破壊輪(裏)

 

 

 

うさぎ(『麗しの魔妖-妖狐』マジかよ、アニキ・・・・・・いきなり本気でやるのか??)

 

アスリ「・・・・・・?どうしたうさぎ?冷や汗搔いてるぞ?」

 

うさぎ「・・・・・・なんでも、ないぴょん」

 

 

 

ハクオロ「さあ、行くぞ。お兄ちゃんが遊んでやろう!!

 

バトルフェイズ・スタートステップ。

 

速攻魔法『エネミー・コントローラー』発動。我が現し身『麗しの魔妖-妖狐』をリリースし、竜魔導騎士ガイアのコントロールを貰うぞ! 」

 

心愛「そんなバカな!?」

 

 

アスリ「何だそれ!?わざわざシンクロ召喚したモンスターをリリースしちまうのかよ!?」

 

エミリア「こういった戦術は、わたくしも初めて拝見しました。」

 

うさぎ「・・・・・・・・・いずれ分かるぴょん」

 

 

ハクオロ「行け、『竜魔導騎士ガイア』よ!

 

ダイレクトアタックだ!!」

 

 

心愛「きゃあっ!?」

 

竜魔導騎士ガイアATK3000

 

月宮心愛 LP5000

 

心愛(くっ、手札のカードさえ伏せていたら、余計なダメージを喰らわなかったのに!!)

 

ハクオロ「フフフ。どうかね月宮心愛よ。ライフが減った感想は?」

 

心愛「何ですかそれ?」

 

ハクオロ「風音から聞いているぞ~クラスメイトや教師とデュエルしても、苦戦すらせずワンキルで倒している。

そこで付いた名が【ワンキル姫】。

 

 

ライフが削れたのも久々なのでは無いか?」

 

 

心愛「・・・・・・確かに、そうですね。」

 

 

そうだ。久々だ。自分のライフが削れるのは・・・・・・。

 

ボクのデッキは、どういうつもりかあの人が・・・・・・お兄ちゃんがくれた物だ。

 

あまりにも強力なデッキだった。アカデミア初等部の学生の財力では、組めるデッキはすぐに限界が来る。

 

強くなることは、強いデッキを使いこなすことだ。でも小学生じゃ手が届かない。そのハズのものが

 

ある日突然。あの人の手から差し出された。

 

 

《・・・・・・・・・》

 

《これは何ですか?お兄さん》

 

《・・・・・・・・・》

 

《何なんですか?お兄さん》

 

《・・・・・・・・・》

 

 

自分から差し出した贈り物。なのに、この人は何も言わずにただ、投げてよこすみたいにボクに渡そうとしている。

 

それが、無性に腹が立った。

 

《ねえ!!なんなの!?何で何も言わないのよ!?

お姉ちゃんとは話してるじゃない!!!!話せないわけでもない!!関わろうともしない!!

 

そんな相手に差し出してるデッキ(これ)は何!??

 

なんのつもりなのよ!!!!!》

 

《・・・・・・・・・・・・・・・・・・》

 

《何か・・・・・・言いなさいよ・・・意味分かんない》

 

きっとこれは、プレゼントなんだろう。口には出さないけど、きっとそうだ。

 

だったら何で?何で、何も言ってくれないの?一言も言葉を交わさない相手にわざわざ送るってことは、何か意味があるんじゃないの?

 

教えてよ・・・・・・ねえ、教えてよ

 

 

《ちゃんと話してよーーお兄ちゃん!!!!!!》

 

 

悲鳴にも似た叫び声。心の底から絞り出した本音(こえ)をぶつけた。

 

 

そして

 

 

《・・・・・・・・・・・・・・・月宮心愛の為に組んだ、デッキだ。

 

 

きっと・・・・・・キミに馴染むと思う。》

 

 

 

それがあまりにも嬉しくて・・・・・・

 

 

 

《・・・・・・・・・そっか。》

 

 

《・・・・・・・・・》

 

それからまた話さなくなったけど

 

《・・・・・・そんな声してるんですね。お兄さん》

 

 

ボクは、このデッキを受け取って、昼も夜もこのデッキと向き合う日々を送った。

 

その結果が、全戦全勝。完全無敵な【ワンキル姫】なんて少しかっこ悪い二つ名が付いた理由だった。

 

 

 

 

ハクオロ「ヤツの組んだデッキは、生半可な相手ではキズ一つキミに付けられない。

 

それが、ヤツの答えだろう」

 

心愛「兄さんの・・・答え?」

 

ハクオロ「そして、今。私と言う生半可では無い相手と戦い、キミがそのデッキを更に使いこなせるかが問われる。」

 

 

心愛「ボクがまだこのデッキを使いこなせていない?

そんなバカな。だってボクは!!」

 

 

ハクオロ「カードを一枚伏せて、エンドフェイズだ。

エネミー・コントローラーの効果で、借りていたガイアをキミに返そう。」

 

 

心愛「ーーッッ。」

 

 

月宮心愛 LP5000

 

手札4枚

 

場 竜魔導騎士ガイア ATK2600

 

走破するガイア(場) 螺旋槍殺(永)

 

 

菓子田琶白尾蛇 LP6600

 

手札2枚

 

 

 

場 魔法の筒(裏) 破壊輪(裏) 伏せ×1

 

 

 

ハクオロ(さあ、キミの才能を見せて貰うぞ。月宮ココア)

 

 

 

ハクオロ「ターンエンドだ。否定したくばデュエルで示すと良い。

お兄ちゃんがいくらでも時間を取ってやろうとも。」

 

 

心愛「絶対、倒す。」

 

 

この小説に何を期待しましたか?

  • JS同士の緩いデュエル
  • 女児だけの世界
  • 本家さながらのカオスなストーリー
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